シーズン変われば即ち括目して相対すべし

大宮に負け。首位との勝ち点差は7。自動降格との差は5。首位から自動降格までの差は12しかない。つまり団子状態にあるわけで10位だからといって悲観する必要もない。この団子状態をもたらしたのはやっぱり名古屋、大宮、京都、大分、FC東京など中位から下位に沈むと目されていたチームが躍進しているからで、今年のJは上位から下位まで実力が非常に近くなっている。

ガンバが負けたのもフロックではなくって、今シーズンの大宮の勝ちゲームを見たことがあれば十分予想できたこと。まあ、それでも大宮がポゼッションでガンバを振り回すなんて昨年には思いもしなかった。昨年の天皇杯で山形を率いてガンバ相手にPK戦までもつれ込ませた監督にJ1戦力を与えればこうなるってことだ。

スポーツバーでビール片手に見ていたわけだけど、ゲームとしても非常に面白く、ポゼッションベースのチーム同士でゲームが途切れず1回あたりのターンが長いため、じっくりと見られるゲームだった。だけどいっぽうで守備に回る時間も長いものだから、これはガンバには堪える展開だなあ、と思っていたら案の定終盤になって動けない選手が次々にでてきた。今までガンバの相手をしてきたチームはこういうイヤさとの戦いだったのだなあ。

ただガンバの深刻さは別のところにもあって、それはバレーの不調。例えば開始早々の一本目のシュートなどはゴール右45度、バレーの型だったのだけどそれを外してしまう。調子のいいときならキャノンシュートをズドンなのだが、このところこれが入らない。前節の神戸戦も然り、メルボルン相手でも然りで、かなり難しい状態。でもシュートに至るまでの動きがなまじいいものだから西野監督も思い切って外せないだろうなあ、と胸中を察してしまう。

そんなだからもうちょっと我慢は続くだろうけれど、前半戦を終えて首位から勝ち点差10以内で粘れれば後半からの巻き返しの目はある。

余談。ファンを含めて強豪チームは得てしてそうなりがちなのだけど、もっと相手を認めればいいのに、と思う。今のところ大宮はボーナスステージでもなんでもなくて、いわゆる強豪ともがっぷり四つでゲームできる強いチームだ。だけど強豪は優勝を目指すが故に、相手を忘れ自分たちのことばかり考える。サッカーは相手あっての競技なんだから、相対的な力関係の見極めが重要になるし、その中での駆け引きが面白い。それを忘れると単に自分の言い分を通そうとするだけの我儘なチームになってしまう。ガンバが思わぬ負けを喫するときは大抵その手の慢心が見られる。

| | コメント (0)

2008年のJ1序盤戦

いやあ、今年は面白いと思う。
優勝候補と目されるお定まりのチームが出だしで躓いて、代わりにピクシー名古屋が台頭。それ以外にも樋口大宮、城福東京など心機一転のチームが面白いサッカーをみせてくれてリーグを引っ掻き回す。昇格組も京都が加藤久のもと変幻自在のサッカーをみせ、ヴェルディは話題に事欠かない。浦和と川崎は早期に監督交代。フッキの移籍。若手選手にしても、名古屋の小川、FCの大竹、ヴェルディの河野、京都の渡邊、大分の金崎などが輝きを放つ。こんなに変化に富んだシーズン序盤戦はなかなか見られない。

そんなだから、前半戦は強豪チームといえども勢いのあるチームに振り回されて上位独走なんてことはなさそうだ。もちろんシーズンを通した場合は選手層の厚いチームが有利になるだろうから結局のところ強豪チームが上位に名を連ねるだろうとは思うが、前半戦の潰しあいが影響して2005年のような大乱戦になるかもしれない。
最後までなかなか楽しめそうなシーズンになりそうだ。

| | コメント (0)

高円宮杯 準々決勝 サンフレッチェ広島ユース vs ガンバ大阪ユース

初めての秋津。こぢんまりとしたスタジアムでなかなか悪くない。JEFがここにホームを構えたがっていたのもすこしわかる。

さて試合の方。先制はガンバ。開始早々、安田が広島DFラインの裏に一発でパスを放り込み、瀬里がこれを決めて幸先いいスタートを切った。その後もガンバはサンフレッチェを攻め立てるが、たったひとつのファールで流れが変わってしまう。右サイドを破られ、そこでファール。角度のないところからのFKのこぼれ球をゴール前の混戦の中から決められてしまう。広島ユースはこれですっかり落ち着きを取り戻した。

広島ユースは中盤でキツくプレスを掛けてくる。そのプレスの網にガンバの中盤はボールを前へ運べず奪われるばかり。広島の狙いはガンバのサイドで、奪ったボールを素早く展開してサイドを切り崩す形。1失点目は右サイドだったが2失点目は左サイド。CKからニアへのボールに競り負けて失点。実は1失点目もニアからやられたから、これも広島の狙いだったのだろう。

いよいよ攻めなくてはならないガンバユースだが、広島ユースの鋭い出足、球際での粘りの前にパスをつなげない。と、文章にしてしまえば一行だが、広島ユースの組織的守備は高いレベルにあり、ガンバの選手が2タッチ以上すれば確実に寄せられているし、プレスを避けてドリブルをしてもまんまと網に追い込まれて3人、4人に囲まれる。そのしつこさの前にガンバは完全に中盤を制圧されてしまう。そして反対にガンバの側のプレスは緩く、広島は奪ったボールをダイレクトやワンタッチで繋げてしまう。広島ユースが1点目を取ってから3点目を取るまでは広島ユースのワンサイドゲームと言ってよい内容だった。

広島の3点目もセットプレー。ゴールやや正面だったと思うが、またも競り負けたっぽい。

広島ユースが3点目を取った後、宇佐美が左サイドを破ってPA内でファールを受ける。正当なチャージだったような気もするが、とりあえずPK。これを安田が外してしまうのだが、このプレーを契機に広島ユースはやや守りに入ったのかラインが下がり、プレスの位置も下がる。そうするとガンバがようやくハーフウェイラインを越えて攻撃を作れる。選手交代も積極的に行って攻めにかかるが、広島はやはり粘り強く、決定的なシーンはほとんど作れなかった。

結局そのまま広島ユースの勝ち。ガンバは準々決勝で敗退する事となった。

ところで、ユースに限らずガンバ全体の特徴なのだろうけれど、どうも球際の淡白さが目立ってしまう。確かに技術が高いからボールキープできてしまえばそのまま余裕で回せるのかも知れないが、今日の広島ユースのようにそうでない相手と対戦した時は一方的に主導権を握られ続ける。そのあたりもっと激しくやって欲しかったな、と煮え切らない思いを抱えたゲームだった。

もうひとつ。ユースではいつもの事かもしれないが、今日は鳴り物禁止+コールリーダー不在?だからか普段コールリードをしていない人たちからもコールが始まってなかなか面白かった。ただ、誰もが認めるリーダー不在の所為かゲーム的に流れを途切れさせたくないところでコールが途切れてしまうことがしばしば。やはり明確なリーダーてのは必要なのかな、と思ったり。

| | コメント (0)

ガンバユース

日曜はユースの試合へ行っていた。

ユースを見るのは2年ぶり、いや3年ぶりかもしれない。以前行った時は安田理大がキレのあるドリブルを披露していた。今回のユースチームはその弟、安田晃大がキャプテンマークを巻いている。

ゲームの方は周知の通りガンバユースが4-2でジュビロユースを下してクラブユース選手権優勝。これで連覇となった。めでたい。

けれども優勝の喜びよりもいっそう感慨深かったのはユースチームがトップと同じサッカーをしていたこと。パスを繋ぎ、走り、繋ぎなおし、走りなおす。ポゼッションをベースにしたパスとランで敵陣にギャップを作り、作ったギャップを突いて攻め崩す。トップとはスピードや精度こそ違えど同じコンセプトでやっている。しかもガンバユースの場合、個人の育成に重きを置いているため必ずしも戦術に拘泥するわけではない。そうでありながらユースとトップのサッカーが同じというのは、ガンバのアイデンティティが着実に育まれ、確実に継承されていることを示す証拠だから、まだ見ぬ未来への希望も膨らむ。

ガンバユースで育った選手がトップに上がりガンバのサッカーをやる。ガンバユース、ジュニアユースの薫陶を受けたもののプロになれなかった選手たちが、ガンバのサッカーを次世代に伝える。また周辺の子供たちもガンバのサッカーを真似る。たとえガンバ大阪がなくなったとしても、北大阪に芽生え根付いたガンバサッカーは後代まで受け継がれる。そういう未来を夢想してしまった。

だからガンバユースのサッカーは嬉しかった。このまま着実に歩んでほしいと思う。

| | コメント (0)

天皇杯4回戦 FC東京vsバンディオンセ神戸

FCの圧勝。バンディオンセ神戸は負けるべくして負けた。J1チームと技術力で差があるのは仕方がないにしても、打てる場面でシュートを打たないのは、技術よりもハートの問題。いやしかし、バンディオンセにもそれなりに選手はいる。ただ、一芸に秀でた選手が多く、その一芸以外の部分でFC東京に負けたという感じ。J1チームの選手はやはり総合力が高く、その上にスペシャルな能力があるもんだ。

ところで、天皇杯の開催地には不満がある。なぜJ1がドサ回りをしないのか。天皇杯のような無差別級大会の場合、強者ではなく弱者こそホームアドバンテージを得た方が面白いのに。強者は、ハンデを得てなお勝つからこそ強者だろうに。また、その強者がアマチュアの本拠地に現れれば、それそのものがサッカーの普及に役立つだろうに。

| | コメント (0)

フットボールの"F"も知らない日本人

ジーコがフィネルバフチェの記者会見でそのように語ったとか。
なるほど、と得心がいった。私はオフト時代、ファルカン時代はしらない。しかしトルシエからこっち、ジーコもオシムも、外国人監督は要するにそういう視点で日本を見ている。日本人はサッカーを知らない、ということだ。

それは要するにどういうことか。

例えば野球で言うならノーアウト満塁の場面なら内野手はスクイズを警戒して前進守備をするとか。将棋で言うなら美濃囲い相手は横から攻めちゃならんとか。RPGで言うなら、ボス戦ではエンチャント系の魔法から始めるとか。そういった、ルールブックにはないがゲームの常識として刷り込まれているスキルがある。その常識を日本サッカーは持ち合わせていない、ということだ。

その常識を持ち合わせていれば局面での手の絞り込みが速くなるし、より的確な選択肢を選ぶことができる。

トルシエはそれに気づいていた。だから局面を限定し、徹底的なパターンプレーを覚えこませた。素人同士の将棋では戦術知識の有無が勝敗に直結する。トルシエがアジアを席巻したのはまさにこの点であった。

ジーコもそれに気づいていた。だから欧州でプレーする、サッカー的常識の下にある選手たちでチームを固め、彼らの判断力に期待した。しかし実戦経験に乏しい選手たちはジーコが期待するほどの判断力を発揮できなかった。「急にボールが来たので」などはその極北であろう。

オシムの場合は国内選手たちをそのレベルに引き上げるべく、判断力を養う練習から始めている。ホットワードの「ポリバレント」は選手各人が局面に応じた判断力を発揮し、自然なポジショニングができるようになってから真価を発揮する。

サッカーを知るところから始めよう、馬鹿らしいかもしれないが現在の日本の命題はそこにある。

| | コメント (0)

国体女子サッカー 関東ブロック予選 埼玉vs神奈川

妻のお供で宇都宮くんだりまで。栃木県ははじめてだが、すげー田舎だ。県立栃木総合運動公園のサッカー場で試合があるのだが、サッカー場というよりも巨大な芝の原っぱ。応援する人たちもタッチラインのすぐ脇でやる。まあ、草サッカーだな、と。

ただ、選手はアマチュアといえどもやはりなでしこリーグに出場している選手が多いだけあってそれなりのレベルになっている。埼玉代表の中核は浦和レッズレディースで、神奈川はマリーゼなのかな?

両チームとも4バック、だったように思う。少なくとも埼玉は4バックだった。ゲームは早い時間帯に埼玉がCKから決めて先制。それをベースにゲームが展開されることになる。両チームとも前線にポストプレイヤーを置き、崩すのはサイドからという狙い。ただし、神奈川がクサビ→サイドの展開を徹底させようとするのに対して、埼玉はボランチからのビルドアップが多い。

前半はいくつか神奈川のサイド突破が決まる。サイドで数的優位を作って突破する、数年前のFC東京がよくやっていた崩し方だ。ただ、それで決定的なシーンを作られてからは埼玉もこの部分のケアに乗り出す。ダブルボランチの1人を動かしてサイドで数的不利を作られないようにすると、神奈川のサイド攻撃が機能しなくなり、ハーフタイムに入る。

後半に入ると埼玉が攻勢に出る。DF3枚+ボランチ1枚を残し、あとの6人で攻めにかかる。サイド攻撃、中央突破と攻めの手を繰り出し、多くの攻撃はシュートで終える流れ的によい展開。10分過ぎくらいだったか、その流れのまま右サイドを切り崩してからの攻撃でゴールが決まり2-0。負けられない神奈川の反撃が始まるが、これがどうして、埼玉のダブルボランチが攻撃を作らせない。ワイパーの15番がサイドをケアし、アンカーの10番は中央を締める。また10番はゲームメーカーでもある。マークがついていてもボールを落ち着け、散らす。ここが安定しているから埼玉の選手は安心して攻撃に掛かれる。
神奈川の攻撃が決まったのは残り5分くらいだったか。このときは埼玉15番のサイドへのフォローが遅くなったため破られ、きれいなクロスを入れられてしまったのだった。ただ、その後は埼玉がしっかりと締めて2-1で埼玉の勝利、国体本戦出場となった。

| | コメント (0)