自信の在り方

 横浜マリノスは数年後に楽しみがあると思っている。テレビ観戦だったが、ナビスコ杯の広島戦、リーグの浦和戦、いずれもも若手の活躍めざましく、まだ荒削りながらもおもしろいパスサッカーをできるチームだと感じた。特に兵頭、狩野、山瀬と決定的なパスを出せて、しかもゴールも決められるMFが3人もいるのは大きい。
それだけ評価しているから、今のガンバとの力関係についてコンディション差やチームの勢い、ここ数年の対戦成績などを考慮に入れて考えると横浜にやや分があると思っていた。

 はたしてそのガンバ戦。前半は完全に横浜ペースだった。序盤はガンバが攻めるものの横浜のDFは崩れない。浦和戦でもそうだったが横浜はインターセプトの出足が鋭く、ダイレクトやワンタッチのパスをかなりの確率で引っかける。ガンバがボールを拾って二次攻撃を仕掛けても粘り強く応対しガンバの攻撃が切れるのを待つ。浦和に対しては30分掛かったこの作業をガンバ相手には20分で済ませて攻勢に転じる。

 ただこのゲームの横浜は坂田がベンチスタートで、ガンバとしてはこれに大きく助けられた。坂田のスピードで下平を狙われたら対応が難しい。また、兵頭もしくは狩野が中盤の下がり目にいないことでサイドチェンジが多くなく、それも助けられた部分だ。しかしそれでも中盤と前線が連動するプレッシングは鮮やかなもので、先制点が入る前のプレーだったと思うが、中盤のプレスに明神がたまらずボールを下げるとすかさずFWがDFにプレッシャーを掛け、同時に全体がするすると連動してラインを押し上げガンバをハーフコートに押し込んでしまった。先制の場面はゴール前で右から左に振られて最後は3列目から上がってきた松田に決められる。ピッチを横切るパスをつないでDFの首を振らせる横浜得意のパターンだ。

 ガンバはといえば、先制された後もうまくいかず、中盤でボールを回すというよりは回させられている状態で攻撃の組立ができない。横浜は6月無敗の成績から自信をつけているのかガンバに付け入る隙を与えない。ただ横浜は手を緩めたのか、先制点を奪った時間帯のような攻撃を仕掛けてこないため怖さはなく、後半に余裕を残す形で前半を終える。

 さて後半。ガンバはチョ・ジェジンに代えてルーカスを投入。バイタルエリア付近でのボールの収まりどころを作るための交代である。そして前半負けているときのガンバはいつもそうだが、いきなりの攻勢に出る。人を代え、フォーメーションを変えて相手が対応しきれない間に一気呵成に点を取ろうとの目論見だ。横浜としては対応完了するまでの10分~15分を耐え凌げばよかったのだろうが、若さが出たというべきか。

 同点のシーンは下平の頑張りに尽きる。ゴールラインぎりぎりで、田中にブロックされながらのクロスがマリノスDFの目を引きつけ、同点弾を呼び込んだ。そして直後の逆転弾は横浜GKの若さなんだろうなあ。CKに逃げておけばいいものを無理にキャッチングをしようとしてファンブル。ボールの先には詰めていた橋本がいた。簡単に逆転。

 そうしてガンバに余裕が生まれ、マリノスに焦りが生じると主客が完全に入れ替わってしまった。ガンバのパス回しにプレスが空回りすると連動性も欠いてくる。この6月、不敗だった自信を背景に機能していた横浜は、追いかける立場になってチームの機能性を失った。坂田を投入してもスピードを生かせず、キム、長谷川を入れてもパワープレーに持ち込めず、チームとして何がしたいのかよくわからない状態となってしまった。

 いっぽうガンバはACLの敗戦を教訓に西野監督が手を打つ。二川を早々に下げて山崎投入前線での運動料を確保し、最後は佐々木を入れて横浜のDFにプレッシャーを掛ける。選手交代が監督の意図通りに機能してクローズ。1ー2でガンバの勝利となった。

 横浜は前半と後半とでは対極的な出来映えだった。前半は自信に満ちたプレーでゲームをコントロールしていた。攻守がきれいに連動するシステムは美しささえ覚えたが、後半、逆転されて自分たちのサッカーが嵌らなくなってからは急速に噛み合わなくなり、ガンバのパス回しに翻弄されてそのまま修正できなかった。しかし前半の最初と同様、粘り強く守り、いったんゲームを落ち着かせてから改めて型どおりにやれば、もっと違った結果になったかもしれない。

 横浜とは逆にガンバには揺ぎない自信がある。少々状況が悪くても自分たちのサッカーをすれば勝てる自信があるから失点しても慌てない。そしてその慌てなさが時間の浪費に繋がりもする。見ていて感じるのは、ガンバが自慢のパスワークを披露できるのはリードしてからで、それまでの時間帯はほとんど無理筋の細い細い攻めを個人能力に頼ってモノにしようとする傾向がある。つまり、自信に見合っただけの余裕あるプレーをできているわけではない。そういったあたりから、ちょっと余裕を持ちすぎじゃないかなという気もする。ガンバの場合はもう少し強く緊張感を持てば落とすゲームが少なくなると思う。

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新生と老練と

 2009年のJ1、序盤戦に大きな驚きを与えたのは浦和レッズだった。昨年までの個のサッカーからパスワークと運動量のポゼッションサッカーへとリニューアル。ただ、それだけなら昨シーズンに大宮やFC東京が志向したものと変わらない。しかし、レッズの場合はそれを高い技術を持つ選手と的確に指導する監督によって、より高いレベルで実現してみせている。それを牽引するのが山田直樹と原口元気。高円宮杯決勝で9得点の実績を引っさげた新人2人が発信源となって鮮烈なインパクトをJリーグに与え続けている。

 いっぽうのガンバ大阪は8年目の西野政権。時間をかけて熟成してきたポゼッションサッカーはもはや熟練の域に達している。右と思えば左、急とみせて緩。虚々実々のパスワークで相手を奔走させ、わずかにできた隙を撃ち、くたくたに疲れ果てたところで牙を剥く。何年も貫き通したスタイルは既に研究され尽くしているが、それでも老練な駆け引きでJにアジアに強さを示し続けている。

 その両チームが埼玉スタジアムでぶつかった。

 試合は序盤からレッズが食いついてくる展開。エジミウソン、山田直樹、原口、エスクデロがガンバ守備陣に襲い掛かり、その若さに乗じて鈴木、阿部、山田暢久といった中堅からベテランどころがせりあがってくる。ファーストシュートでエジミウソンはサイドネット。山田直樹のセカンドシュートは枠内と立て続けにチャンスを作られる。

 レッズの良さは若いアタッカーたちの怖いもの知らずのおもいきりと、フィンケ監督の授けた戦術で、中盤から前の局面で数的優位を作るのが異様に上手い。追い越し追い越しの連続でパス先のゾーンに数的優位を作り、その数的優位ゾーンをゴールへ向かって次々に動かしていくことで敵の陣を攻略してしまう。ただ、それだけの運動量をいつまでも続けられるわけでもなく、また攻撃のスピード自体は速いが単調なので、電池切れまで我慢できれば流れを変えられる。

 ガンバの場合は大体15分くらいでスピードに慣れ、そして20分くらいにレアンドロがカウンターからシュートまでもっていくと潮目が変わった。レッズの追い越し追い越しは前線で攻めきれる自信があるか、もしくは2、3枚での守備に絶対の自信があってこそ機能するシステムなのでレアンドロのようなスピードを持つアタッカーにディフェンスラインの裏を突かれると、腰が引けて守備の枚数を増やし、守備の枚数を増やすと攻撃の枚数が減って攻撃に支障をきたしてしまう。

 ガンバのラインが徐々に上がって老練なパスワークを開始する。レッズの守備陣は運動量こそ落ちているものの、まだまだ元気なので無理には攻めず右へ左へ、前へ後ろへ繋げながら相手を走らせ、隙あらば一撃見舞う意図だ。また一撃を見舞えなくてもこの調子でプレッシャーを与え続けて失点をしなければ、後半の中頃から主導権を完全に握れると踏んでいるのだろう。ところが、そのガンバの意図に綻びが生じる。40分のレアンドロ負傷退場だ。これが後半大きく響くことになる。

 スコアレスのまま前半を終え、後半。レアンドロ不在の影響がさっそく出る。レアンドロの交代によってカウンターでの抜け出しに気を遣わなくてもよくなったレッズは試合開始時と同じようにラインを高く保ち、攻撃に十分な人数を掛けてくる。こうなるとガンバは苦しい。またしても運動量豊富な攻撃に晒され、相手を走らせたいガンバが却って走らされる。打開策はといっても播戸や山崎では相手へのプレッシャーにならない。チョ・ジェジンへのボールも拾われて二次攻撃、三次攻撃と継続される。ただ前半のうちに慣れた所為もあってか決定機は思ったよりも少なく抑えられている。

 ようやくレッズに疲れが見え始めたのが15分を過ぎたあたりで、ここからガンバは巻き返しを図るべく安田を投入する。が、走らされたガンバは攻めに掛かるだけの体力が残されておらず、パスワークもままならず、中盤で泥仕合のような停滞を招いてしまう。すると今度はフィンケ監督がエスクデロに代えて高原。原口に代えて高橋を投入するが、これはこれで単発で頑張るも後ろが連動できない。ガンバはレアンドロに代わって入っていた播戸を山崎に代えてなおも頑張る姿勢をみせるが、両チームとも攻めきるだけの力は残されておらずそのままスコアレスドローのゲームとなった。

 レッズにはポンテがおらず、ガンバは加地、二川を欠いたこのゲーム。終始優勢だったのはレッズだった。ガンバとしてはレアンドロの負傷退場が痛すぎた。これが後半のゲームプランを一気に崩壊させてしまったといってもいい。レアンドロの代わりに槍となれる選手はいないものか。また、守備の面では加地がいればなあと思わざるを得ない。加地がいればサイドで簡単にやられることもないだろうし、橋本を守備的MFで使えるからもっと効果的に守れたんじゃないかと思う。ないものねだりである。ないものねだりついでといっちゃなんだが、レッズの山田直樹や原口のような選手はガンバにいないものだろうか。いや、いないものだろうかではなく、彼らの活躍を受けて奮起してほしい。特に寺田。失敗が許される年齢のうちに小間使いのように走り回り、思いきりのいいプレーをしてほしい。そうすることで見えてくるものがきっとある。

 レッズはいいサッカーをしていると思う。いっぽうで一巡りした後が勝負になるとも思う。ポジションが流動的ではあるものの、アタッキングサードに入るまでのパスワークはオートマチックっぽいところがあるため分析されて対応されたあとの引き出しが重要になるのではないかな、と。また運動量を使うサッカーなので疲労が溜まる夏場以降にどうなるか。志向しているサッカーは魅力的なものだから、大宮やFC東京のようにひよったりせず貫徹してほしい。

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ガンバの東征 第二次関東征伐

七月の第一次東征では霞ヶ丘の地にてFC東京を相手に一歩も引かず、続く蘇我での千葉戦では苦しみながらもこれを撃破。そのままの勢いで関東を席巻するかに見えたガンバであったが、関東勢の離間の計にはまったバレーが造反。ひとたび帰阪して体勢を立て直し、改めて関東征伐と相成った。

八月の第二次関東征伐の緒戦は横浜が相手である。横浜といえば小机大要塞を拠点とする古豪であるが、今シーズンに限ってはまったく振るわない。とはいえ西野監督が示すように「ちょっとした掛け違い」で不遇をかこっているに過ぎず、底力のあるチームである。そこでガンバはまず小机大要塞の支城、三ツ沢を攻略し、そこを足がかりに小机大要塞を攻め落とす算段を立てた。

●三ツ沢攻防戦
三ツ沢ではナ杯準々決勝のセカンドレグが行われた。ファーストレグでは金沢に侵攻してきた横浜勢に押しまくられるものの平井の一撃にてこれを撃退。わずかながらガンバが有利な状況である。ところが「近を以って遠を待ち、佚を以って労を待ち、飽を以って飢を待つ」の諺どおり、三ツ沢に展開した遠征のガンバは動き鈍く、そのうえ守備の要である明神の負傷離脱によって病み上がりの寺田の起用など思い通りにならない。とうとう小宮山に一撃を加えられて先制を許してしまう。ところが苦しい戦いが続くかと思ったその矢先、二川の右脚一閃。スコア上では同点もレギュレーション上での大打撃を与えガンバが俄然有利になる。しかして横浜も決死の反撃に出て勢いすさまじく、防戦一方のガンバはロペスのロングシュートに打撃を与えられ、一点を巡る攻防になる。いよいよ勢いづく横浜に対しガンバは粘りの守備を発揮し、ぎろぎりのところで踏みとどまる。横浜もこれ以上三ツ沢で戦っても利あらじと城を棄てて小机に拠る。試合には負けたものの目標を達成したガンバも、この機会を失ってはならないと休息もそこそこに横浜を追撃し小机大要塞での決戦となる。

●小机夜戦
最大で七万人が篭城できる小机城は本邦一の大要塞である。夜半ともなればそこだけがまるで昼のように明るく、闇に浮いている不夜城の如き佇まいをみせる。ガンバはこの小机大要塞を攻め落とさんと夜陰に乗じて攻撃を掛けるも小机要塞はびくともせず、却って横浜勢の攻勢を呼び込んでしまう。横浜の攻撃陣は高さの大島、スピードの坂田、パスの兵藤。この三者が三位一体、あたかもひとつの武器のごとく連動して攻撃を仕掛けると、ガンバ守備陣めまぐるしく変わるポジションの入れ替えに右往左往。バイタルエリアに起点を作られると、今度はそこを足掛かりにボランチの山瀬、右のハユマ、左の小宮山の攻め上がってくる。横浜は右に出るとみせて左から仕掛け、左から仕掛けるとみせて右から攻める。ピッチを広く使いながらガンバ守備陣を半包囲の元に置き、寄せては返す連続攻撃。あたふたとその場凌ぎのガンバ守備陣をあざ笑うかのごとく右に左にボールを動かし、とうとう大島のヘッドで先制する。

●クーデター
前半のガンバの体たらくに憤怒を隠さなかったのが、自主解散したはずのガンバのサポグループBBの面々。BBは過日、スタジアム内で暴動の引き金を引いた罪で解散に追い込まれ、現在は一般サポーターの身分で観戦に来ていたが、後半の応援が始まって程なくガンビーノの応援を掻き消す格好でBBの応援を始めてそのままの勢いで応援の主導権を掌握し督戦する。するとガンバは後半から投入された山崎の働きもあって勢いづき、ただちに同点ゴールを決めてしまう。ガンバのゴール裏はいよいよ盛り上がり、ここ数年来見られなかった烈火のごとき応援を繰り広げるが、しかし激しい炎ほど早く燃え尽きるもの。前掛りになった裏を突かれてスピードスター坂田にゴールを決められると、その後のペース続かず、突発的なチャンスは作れるものの最後の最後で小机要塞の牙城を崩せないままタイムアップ。横浜二連敗となり、今回の遠征で横浜を圧倒させることができないまま、大宮への転戦となった。

●天地人
ガンバはBBのクーデターを鎮圧することかなわず、そのまま大宮の地にてアルディージャ戦を迎える。大宮といえば圧倒的な攻撃力で以ってガンバが優勝した2005シーズンですら敗退を余儀なくされた鬼門とも言える堅城であるが、この堅城、二年を費やして大改修を行い更に堅牢さを増した。地の利はなく、人の和もないガンバは降り掛かる豪雨の間隙を縫って大宮に攻めかからんとしたが、ちょうど攻め掛かろうとしたその矢先に晴れ上がり、天の時までも奪われる。そのうえ先のクーデターによる内部不和の影響は大きく、今回もBB督戦隊がコールの中心となるものの、彼らに否定的なサポーターたちによって明に暗にボイコットがなされる。またそれに呼応するかのようにガンバの調子も上がらない。中澤がラフリッチを放し、山口がレアンドロに競り負けて前半で二失点。主導権を握っても中澤、山口では後方からの組み立てが出来ず、下平は遠藤の意図を汲めず、佐々木は判断が遅く、山崎はただ走っているだけ。チームは組織として機能せず、危険なプレーもないままズルズルと時を重ねる。

後半に入って西野監督、矢継ぎ早に手を打ち、攻撃の支配権は常に手中に収めるものの、堅城という地の利を得、レアンドロを中心とする人の和を得、雨後の涼しさという天の時を得たアルディージャの前にガンバはチャンスを作れないまま虚しく時だけが過ぎ、とうとう何も得るところなくタイムアップ。惨敗を喫して引き上げるもその引き上げる段になって再び雷雨が降り掛かるものだから、これはもはや天がガンバを見放したに相違ないとて早々に帰阪する。


ガンバの第二次関東征伐は三連敗と惨憺たる結果に終わり、得たものはといえばナ杯の準決勝出場権のみ。首位との差は遠く残留争いを近くして、BBのクーデターによりサポの結束は失われた。事ここに至りてフロントもようやく腰を上げてBBのクーデター鎮圧に向かうが事態の末は見えぬ。チームも一時は最悪期を脱したかに見えたが、控えメンバーが第一線で戦うことの難しさを露呈した。今後しばらくは万博を中心にした戦いの中で態勢を立て直し、反撃の機を窺うより他になし。ガンバの戦いはまだまだ続く。

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イルカとシャチのどつき合い

川崎フロンターレは言わずと知れた攻撃力のチームで、ジュニーニョ、チョン・テセに加えて我那覇の復活、そして前節新加入のヴィトールを加えて破壊力にますます磨きがかかる。ただし五輪代表に選出された谷口が不在。いっぽうの名古屋グランパスはストイコビッチ監督の手による組織的な攻撃、組織的な守備で華々しい活躍を続けている。その両チームとも前節は埼玉のチームに快勝して意気揚々、川崎は首位との勝ち点差5、名古屋は勝ち点差2の位置につけ、虎視眈々と上位を窺い、この一戦に臨む。

●先手
試合開始と同時に攻め込んだのは川崎で、猛然と名古屋陣へと攻撃を仕掛け、ジュニーニョのシュートはあわやゴールを捕らえたかに見えたが、そこは名古屋のクロス婆さん、これを弾き返して一息入れる。それでも勢い落とさぬ川崎は名古屋を激しく攻め立てて、あと少し、もう少しでゴールかと思うたその矢先、名古屋の右サイドバック竹内、矢の如きフィードを対角へ放ち、これを受けたマギヌンがドリブルにて無人の野を駆け抜けると、とうとう川崎ゴールを陥れてしまう。

●川崎の反撃
さて、出鼻を挫かれた川崎ではあるが、自慢の攻撃陣が黙っているはずも無く、いよいよもって攻勢を掛ける。注目は前節から出場のヴィトール・ジュニオール。ヴィトール・ジュニオールとはブラジルはリオグランデ・ド・スル州の人で、クルゼイロ、ディナモ・ザグレブ、サントス等を経て川崎に加入した助っ人である。J初出場の浦和戦で1ゴール1アシストを決めてその名を全国に轟かせ、そしてこのゲームでもトップに近い位置でプレーする。このヴィトール、非常にボールの収まりがよく、そしてキープ力も半端ないため、名古屋はバイタルエリアに橋頭堡を作られてしまう。さらにサイドチェンジを織り交ぜて右から村上、左から山岸、後方からは中村憲剛と並居る猛者が押し寄せて、名古屋のゴール前に寄せては返し、返しては寄せる波状攻撃を仕掛けるが、しかし名古屋の守備陣もよく凌ぎ、凌いだ合間に鋭利なカウンターを入れるものだから、猛攻を続けているとは言えども川崎は隙を作れない。攻守の切り替え速い前半は、瞬く間に過ぎ去って名古屋のリードで折り返すこととなった。

●西城秀樹
フロンターレが毎試合しているのかどうか知らないけれど、このハーフタイムに姿を現したのは川崎市民、西城秀樹。「ローラ!」を歌い上げた後にフロンターレサポ集うバックスタンドはGゾーンの前でレプユニ姿を晒してヤングマンを熱唱。さんざんサポを煽りながらゴール裏へと移動し、姿を消すと後半開始。こういうところ川崎って地元の財産を生かした、本当に地元密着の市民クラブの道を歩んでいるのだなあと思った。それにハーフタイムの手持ち無沙汰感がなかったことを考えると、興行としてのJリーグとして見ても客を飽きさせないプログラムになっているんじゃないかと思う。

●同点、アクシデント
ヒデキの熱さに乗せられたか、フロンターレは後半立ち上がりも攻撃の手を緩めない。ヴィトールのシュートはポスト婆さんに弾かれ、チョン・テセのシュートは楢崎に阻まれるも、こぼれ球をヴィトールが押し込んでついに同点。ところがここで思いがけないアクシデント。何があったか主審が交代。副審の人が主審を務めることになった。

●白熱の攻防
さて、追いつかれた名古屋で激怒したのはストイコビッチ監督。しかし川崎、余勢を駆って猛攻を続ける。これを見たストイコビッチ監督、中盤の底での抑えが効いていないと見定めて吉村に替えて米山を投入。対する川崎、高畠監督は攻撃の継続手としてチョン・テセに替えて我那覇を入れる。さらにストイコビッチ監督、玉田に替えてスピードスター杉本恵太を入れてカウンターを狙わせる。交代策は名古屋に軍配が上がったか、名古屋の攻撃に火が点る。サイドから崩してヨンセン狙いのクロスに、中央を割って入る杉本のドリブルとワイドな攻撃で川崎ゴールを脅かす。いっぽうの川崎も負けず劣らず、ボール奪取からジュニーニョの快速を生かしてカウンターを炸裂させる。攻守の切り替えが早くめまぐるしく、一瞬たりとも気を抜けないゲームとなって両チームが死力を尽くして攻めあう。終盤に至ってなおゴールは決まらず、しかしながら見ごたえのある攻防で気がつくとロスタイムながら、あと15分は見ていたいと思わせる好ゲーム。結局のところ両チームとも決定的なチャンスがありながら、好守に阻まれ追加点を奪えず引き分けとなった。

●スカパー
ところでこのゲーム、おさらいのため翌日にスカパーで見たのだが、全然ダメ。現場で見ているときのスピード感、切り替えの早さがまるで映されておらず、ややもするとゆったりプレーしているかのようにさえ見えてしまった。原因は明らかで、ボールホルダー以外のところのフリーランなどが相当激しく行われていたのにスカパーの映像はボールホルダーとその周辺ばかり映していたためピッチの白熱が伝わらないのだ。NHK-BSなどはプレミアを放映している所為かそのあたり非常に上手くて、テレビの画面縦幅にだいたい両サイドのタッチラインが入るように映している。これだと両チームのDFラインからDFラインまでが収まりやすくなるし、片方が収まらない場合でも攻撃の全容は掴める画面構成になる。アップはFKの際などに適度に入れて選手の顔も分かるようにしているから、かなり見やすい。スカパーもそのあたりを見習って欲しいと思う。

●付け足し
このゲームは互いに攻め合いでとても面白いゲームだったのだけど、じゃあなぜ両チーム共に攻め合えたかといえば、決して守備が緩いとかそんなんじゃなく、どちらもボールの動かし方、起点の作り方がしっかりしていたからだ。

川崎は左右、真ん中のどこからでも攻められる数少ないチームのひとつだ。中盤がどんなに絞っても逆サイドは必ずスペースで張っていて、いつでもサイド攻撃を仕掛けられるようにしている。そして片方のサイドが詰まると、ピッチを横断するサイドチェンジで逆サイドへ振る。また、真ん中にはキープ力のあるヴィトール・ジュニオールやジュニーニョ、高さと強さのあるチョン・テセや我那覇などを揃えて、クサビのパスを受けてから後方の押し上げがあるまでの時間を稼げるようにしている。そのクサビのパスや左右への配球を行うのが中村憲剛で、この選手の高い技術力が川崎の攻撃を支えている。

いっぽうの名古屋はサイドの高い位置に起点を作る。マギヌン、玉田、ヨンセン、小川といったキープ力に優れる選手達が、ちょうど川崎の両サイドと同じくサイドの高い位置に張っていて、逆サイドのDFから対角線上にロングフィードされる。フィードを受けた選手はチャンスがあればそのまま速攻に移るが、なければサイドバックの上がってくる時間を稼ぐ。また、遅攻の場合でもサイドの高い位置に起点を作るため、サイド突破に攻撃的MFとサイドバック、場合によっては守備的MFまでも絡んで数的優位を作り出し、フリーランニングに合わせて縦のスペースへパスを出す。またサイドに起点ができると、守備的MFも上がってきて、全体を見ながらの配球は精度の高いパスを操る中村直志が担当する。

いずれにしても高い位置でパスを受けて後方からの押し上げが来るまでの時間を稼げるプレイヤーと、精度の高いパスを配球できるボランチの存在が攻撃を支えている。ちょうどガンバが強かった年も同じで、配球役には遠藤がいて、ポイントにはフェルナンジーニョやマグノ・アウベスといった選手がいた。またレッズの場合も配球役に長谷部とポンテがいて、ポイントにはポンテとワシントンがいた。鹿島にはサイドバックもいれば配給役に小笠原もいて、ポイントには本山やマルキーニョスがいる。昨シーズン、小笠原が復帰してから快進撃が始まったのは決して偶然ではない。要するに、配球役とポイント、押し上げは攻撃のセオリーのひとつで、これを上手くやれればそれだけシュートチャンスを作り出せるということだ。今シーズン、ガンバやレッズが思うように勝てないのは要するにここに問題があるし、名古屋が躍進できているのはこれを上手く解決できているためだ。

そんなこんなを考えながら熱中していたイルカとシャチのどつきあいだった。

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夏の関東征伐 第一次東征2

負けが込んでいるチームほど怖いものはない。いくらなんでもそろそろ勝つだろうという気はするし、相手だって我武者羅にくるだろうし、そもそもガンバには仙台の19試合連続勝ち星なし記録を止めた実績もある。おまけに当のガンバはチームの調子がよくない。相手が最下位の千葉とはいえ、いや、だからこそ余計に気の抜けないゲームである。

●サイドの決闘
先手を取るのはやはりガンバ。立ち上がりに初撃を加えるもののJEFゴールを陥れられず。その後もガンバの攻勢が続くが、この流れをただひとりJEFの谷澤によってひっくり返される。

安田の目の前でボールを持つ谷澤。小さくフェイントを入れながら揺さぶるところへ安田、敢然と突進しボールを奪取しようとする。しかしそれは谷澤の罠だった。足裏ですっとボールを引き戻し、チョンと斜め前へ出して、身体を入れかえて安田をかわす。突進をかわされた安田も反転、懸命に追いすがり、谷澤に手を掛けてしまう。ホイッスルが鳴ってFK。そして安田に突きつけられるイエローカード。

このプレーの後は谷澤の独壇場。迂闊に飛び込めない安田が躊躇いがちなポジショニングで谷澤にドリブル、パス、シュートとあらゆる選択肢を許してしまうと、谷澤の後方から坂本も加わってガンバの左サイドを突き崩す。とはいえ、JEFには前回のFC東京ほどの連動性、機能性があるわけではなく、所詮は谷澤頼みの単独突破。中央の山口、中澤、加地がJEFのチャンスを潰してシュートを打たせない。

いっぽうガンバはといえば上手くいっているのかそうではないのか、FC東京戦よりはボールを運べているしキープもできているが、JEFが守りを固めている中央を強引にこじ開けようとして悉く弾き返されている感じだ。

●ボスナー攻略作戦
シーズン開幕ゲームのJEF戦、圧倒的に攻め込むガンバの前に聳え立ったのがエディ・ボスナー。ボスナーがいる限りクロスは届かず、パスは通らない。とうとうJEFのゴールを割ることあたわず、スコアレスドローの憂き目にあったのだった。

そのボスナーがこのゲームでも立ちはだかる。ボスナーがいる限りクロスは届かず、パスは通らない。にもかかわらずボスナー支える堅陣に向かってガンバ攻撃陣、中央からの攻めを繰り返しては虚しく弾き返されるのみ。業を煮やしたのが西野監督。攻撃に変化をつけるため陣形を変えて手持ちの佐々木を投入すると、この小柄な16番は期待に違わぬ働き振りで敵陣左サイドを蹂躙する。右の勢い増せば、左もまた盛り上がる。右が出れば左が引き、左を突けば右が備える。右から左から休むことなく攻撃すれば、JEF守備陣もたまらず引きずり出される。左右に人を裂けば今度は真ん中開くのが道理。西野監督、中央の空隙を見計らうに及んで後半40分、山崎雅人を投入する。すると運動量豊富なこのFW、疲弊しているJEF守備陣を翻弄し、いよいよJEFゴール前を混乱に陥れる。そうして後半ロスタイム、最後の力を振り絞った橋本、ルーカス、そしてこの山崎のパス交換でJEFの堅陣を切り裂きとうとうゴールを陥れた。

●用兵の妙
この勝利は西野監督に負うところが大きい。敵が真ん中を固めれば外から攻め、散じれば中を掻き回す。交代の策がいちいち嵌まり、それが決勝点の1点につながった。対するJEFのミラー監督の交代策もそれほど悪い手ではなかったように思う。しかしながらセカンドボールを支配できなかったJEFはその交代策を生かせなかった。

●バレーの離脱
う~む。これを書ききる前にバレー退団の一報。このゲームでもあまり良くなかったし、そもそもここのところ得点の匂いがしなかったから、今回の平井とのスイッチは西野監督の英断とさえ思っていたのだが、退団となるとそれはそれで困る。居るだけで脅威、シュート一本見せるだけでハッタリになる選手だったからな。

とはいえ、バレーも商売だし自分に価値があるうちに稼いだほうがいいに決まっている。クラブ側としてもこういった事態を想定して複数年契約を結んでいたのだから、売り時を失うわけにはいかない。そのあたりはこちらも理解できるから、互いに納得のできる線なら円満に送り出したい。

マグノと違っていきなり向こうの新聞に載ったわけでもなし、水本と違って我儘で出て行くわけでもなし、随分前からいろいろなオファーがあったみたいだし、昨シーズンはナ杯獲得に活躍したし、パンパシでは楽しませてくれた。お楽しみはこれからもあったと思うけど、それでもじゅうぶんガンバの為に戦ってくれたと思う。まだ退団は本決まりではないけれど、向こうへ行ったら行ったで活躍して「ガンバ経由の選手は質がいい」と思わせて欲しい。それで来年にでもACLで再開できれば。

まあ、弱小リーグの強豪チームならではかな。それもまたサッカーと思って受け容れるさ。

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夏の関東征伐 第一次征伐1

今シーズンのガンバは夏にやたら関東各地でのゲームが組まれている。先日の柏を皮切りに、今回がFC東京。日曜に千葉。翌週はホームで大分迎撃だが、8月頭からナ杯の横浜、リーグの横浜、そして大宮と関東遠征目白押しである。さしずめ夏の関東征伐キャンペーンである。そのひとつめの連戦、第一次征伐のFC東京戦である。

●要害味スタ
前回も書いたと思うが、ガンバはFC東京のホームで勝てない。万博でこてんぱんにやっても味スタでは勝てない。しかしこの度はFC東京が要害味スタを出て国立に拠るという。これは勝ちのチャンスがめぐってきたかもしれないとゲンも担いで国立へ乗り込む。

●虚を以って実と為し、実を以って虚を撃つ
先手を取ったのはガンバだった。安田のクロスからルーカスが決める。しかし、その後ゲームを支配したのはFC東京。敵ながら見惚れる時間があったほど綺麗な攻撃をしていた。まず、両サイドに数的優位を作って突破。サイドからガンバ陣深く攻め込むとガンバDF陣にクロス、パス、ドリブルの三択を突きつけ、後手を踏んだガンバDFを嘲笑うかのようにシュートチャンスを量産する。ガンバがセカンドボールを拾っても即座にボールを狩って攻撃続行。サイドに気を取られると真ん中を割り、真ん中を固めるとミドルを放つ。虚を以って実と為し、実を以って虚を撃つとはまさにこのこと。

草を刈り取るかの如き容易さで同点ゴールを得た後も、FC東京はガンバを翻弄し続け、前線から中盤が崩壊したガンバには戦術も何もなく、山口、中澤、藤ヶ谷、ただゴール前でひたすら身体を張って跳ね返すのみ。それでもFC東京、あまた放つシュートの唯の一つもゴールを捉えること能わず、遮二無二守るガンバは遂にハーフタイムへと逃げ込む。

●佐々木
山崎は動きは悪くないけどそれほど上手くはない選手で、ガンバがポゼッションできているときなら動きと繋ぎに力を発揮するけど、こういうカウンター狙いのゲームになると個人での打開能力が問われるためダメ。そんなわけで後半頭から山崎に代わって佐々木が登場。佐々木はスピードで右サイドをぶっちぎって、高速クロスを上げられる実にカウンター向きの選手である。その佐々木、期待に違わぬ働きぶりで好クロスを連発するものの、こんどはバレーがまるでダメ。動き出しの遅さが諦めを生むのか飛び込む素振りさえ見せずボールを見送る。クロスがもったいない。

●ガンバの反攻
FC東京の追撃を振り切ったガンバ、ハーフタイムに体勢を立て直して反撃に出る。嚆矢は佐々木。右サイドからゴールへ向かうクロスの数々は、FC東京の心胆寒からしめ、勢い落ちたるところを見計らってガンバ盛り返す。かてて加えてFC東京、前半の猛撃が仇となり疲労に困憊を重ねて動きは重く、いよいよガンバのパス回る。ところがこちらも鋭さなく、FC東京DF前に右往左往、あげくは立ち往生するのみ。終盤にいたり、FC東京ますますへこたれるに及んで漸くガンバの猛攻始まるけれど、時既に遅く今度は我武者羅に守ったFC東京が試合終了へと逃げ込む。かくして両チーム痛み分けにてゲームが終わり、互いに得るものは勝ち点1。双方が不満と安堵を抱えながら霞ヶ丘の地を後にした。

●欠けているピース
前半はFC東京がよかったから置くとしても、後半、ポゼッションを高めて反攻に出た時のガンバの状態は思った以上に悪く、得点の匂いがまるでしないポゼッションを延々繰り返すだけだった。何がどうかと言うと、ボールの動かし方が悪い。ガンバにせよ、この日のFC東京にせよ、ポゼッションベースで敵陣を攻略できる時のボールはM字やW字のような動きが入る。要はジグザグと動かすことでDFのマークをずらしていき、マークがずれたところでスルーパス一発、敵陣を崩壊に追い込むのだけど、このゲームでのガンバはそれができなかった。ではなぜそれができなかったのかといえば、前線がクサビを捌けなかったからだ。要はバレーの状態が悪く、シュートはおろかクサビさえまともに処理できなかった。ガンバが強いときは、このあたりで確実に時間を稼げるプレーヤーがいて、それはマグノだったりフェルだったりしたわけだが、このピースが欠けてしまった今シーズンはここ数シーズンほど得点を稼げていない。このあたりは戦い方を模索しなければならないところなのだろうって、既にシーズンも折り返し地点なのだが。

●FC東京
攻撃が素晴らしくよかったのは前述の通りだが、陰働きの浅利がまたよかった。カウンターに備えるポジショニング、ガンバボールになった瞬間のプレッシングなど前半は縦横無尽の働きでFC東京の攻撃を支え続けた。後半に入ってもこの浅利を無力化しなければ得点に繋がらないと分かる存在感だった。柏の山根といい、ベテランながら運動量を要するポジションで地味に陰働きをするプレーヤーがチームの重心となっている。Jのみどころのひとつだ。

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こんなゲームもある

日立台での柏レイソル対ガンバを見に行った。結果は0-1の敗戦。だけど悲観するような内容ではなかったし、少なくともナビスコ杯マリノス戦よりはよかった。

◆得点力不足
最終的にシュートを20本も打ちながら1点が入らなかった。もっとも20本とは言っても内容はさまざまだし、ゴール裏のこちらからはよく分からなかったシュートもあるけれど、それでも決定機を5回は作れていた。当然ながら、柏GKの菅野がよかったという面はある。いっぽうでシュートが枠に飛ばないというのもある。で、やっぱりバレーなんだけど、枠には飛ばして欲しい。西野監督もバレーが動けていないと思うのなら先発にしなくてもいいんじゃないか。

◆フランサ
得点シーン。杉山の上がりを見ながら「魔術師は忘れたころに出てくるぞ。ちゃんと捕まえてろよ」と思った直後にフランサがボールを受けて、李へのプレゼントパス。その前の時間帯でフランサが消えていたから、それなりに守備は機能しているかと思ったのだけど、途中出場の杉山によって補給ルートが生まれた感じになった。

◆橋本と明神
前半などそうだったのだけど、フランサのような強力な個がいると明神、橋本の二人ともが守備に引っ張られてなかなか攻撃に絡めない。前半の中ごろまで攻撃が上手くいかなかったのは、実にその所為だった。いっぽう後半に入るとこの二人が柏の守備的MFと対峙する格好からルーカスなどとのパスワークで前線へボールを前へ運べていた。どちらか1枚は攻撃に絡まないとなかなか形を作れないが、そうなるとフランサの如き個をある程度放さざるを得ない。難しいところだ。

◆交代選手たち
離脱者が多く、駒不足が深刻な所為もあって交代選手はフレッシュな面々。ナビスコ杯マリノス戦のヒーロー、平井はスケールの大きさを感じさせるプレーこそあったものの、全体としてはパッとせず。バレーとではなく、ルーカス、平井の2トップを見てみたいと思ったりもする。倉田はぼやけていた。キック精度も悪く、それが佐々木投入に繋がったのだと思う。その佐々木はキック精度こそよかったが時間帯のこともあって、右サイドを切れ込んでのクロスが見られなかったのは残念。ところで佐々木は安田と交代だったが、これは要するに加地のサイド突破、クロスがあまりに少なかったための措置だろう。守備を考えると加地は外せないが、如何せん攻撃となると…。これも西野監督の悩みどころだろう。

◆ガンバ
悪い状態ではなかった。むしろ遠藤がいなくても、ここまでやれることを示したと思う。あとは決定力。そんなに悠長には構えてられないけれど、目を釣り上げることもないかな、と。

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これぞレッズ

浦和レッズ対FC東京を見に行った。
早い時間帯にレッズが先制し、その後、試合全般を通じてFC東京が攻めるもののゴールが遠く、却って終了間際に永井が追加点を決めるという「レッズの嵌め型」だったが、内容そのものは白熱し、見所も多く厭きないゲームだった。

◆田中達也の復活
レッズの先制点はエジミウソンが叩き込んだものだが、その前、FC東京のディフェンスラインの裏を突いてロングボールを呼び込んだ田中達也の動き出しは素晴らしかった。田中達也はピッチの中で唯一動き出しが早く、それがゆえにボールを多く引き出せていた。エジミウソンにはこの動きはないし、途中出場の永井にもなかった。おそらく高原にも足りない部分なのだろう。だから田中達也が先発に抜擢されたのだと思う。いっぽうで長期間離脱していた影響によるスタミナ不足は顕著で、前半の途中から動けなくなって、それと共にレッズのパフォーマンスが下がっていった。とはいえ復活記念も併せて、このゲームの私的MVP。

◆FC東京の攻撃
FC東京は今年就任した城福監督によりポゼッションベースのサッカーを志向しているが、ポゼッションを意識するあまり動きの変化に乏しい感じだった。ボールを引き出す動きがないものだから、レッズの前線の3枚が動けているうちはディフェンスラインでパスを回すしかなかった。また、サイドバックはレッズのウィングバックの裏に走りこんでボールを受ければいいのに、足元でもらいたがるから攻撃に加速もつかず、前半の終わりごろまで攻撃に停滞感が漂い続けていた。それと平山。ボールコントロールなどは非常に上手い選手だと思うが、如何せん判断が遅くその技術がゴールの役に立っていない。もったいない。

◆鈴木と闘莉王
このゲームはほぼ全ての時間帯でリードしていたからかもしれないが、位置取りの低さが気になった。特に闘莉王はボランチでも守備的MFでもなく、フォアリベロのようなポジションを取ってディフェンスラインの前に張り付いているため、ディフェンスラインとトップとの距離はさほどでもないのに中盤にスペースがあって、そこを使われるとウィングバックもディフェンスラインに吸収されて更なるベタ引きのデフレスパイラルを生んでいた。

◆城福監督の選手交代
後半に入ってからのFC東京がなまじ良かっただけにどのタイミングで誰を代えるか非常に難しかったとは思うが、その遅延がゴールを奪えなかった原因のひとつだと思う。石川でも、大竹でも、ドリブルのできる選手を後半30分くらいまでに入れておけばレッズのディフェンス陣が決壊しそうだったのだが。

◆攻めも攻めたり守りも守ったり
後半30分ごろだったか非常にいいシーンがあったので書きとめておく。ちょうどFC東京が攻めていた時間帯。

(講談調に読んでください)
サイドを突破したFC東京の右クロス、いったんはレッズディフェンダーに弾かれるものの、そのこぼれ球を拾った徳永、もういちどゴール前にクロスを上げる。ゴールへ向かう絶妙クロスに川口信男、めいっぱい身体を伸ばしたジャンプにひねりを加え、ほんのわずか、すらしたボールはレッズゴール右隅へとふわり。あわや同点かと思ったその刹那、横っ飛びに伸びた都築の右手のその指の先、ピッとボールを弾いてゴールならず。美技のヘディング、渾身のセーブ。攻めも攻めたり、守りも守ったり。

◆レッズのフェルナンド・トーレスか、スペインの永井か
ユーロ2008を見ていたとき、フェルナンド・トーレスを指して「まるでレッズの永井のような選手だ」と言い合っていたのだが、まさしくそのようなゴールを決めてゲームを決定付ける。後半44分、都築のゴールキックをFC東京ディフェンダーがかぶってしまい、フリーの永井の足元に。ゴールキーパーとの1対1を確実に決めてゲーム終了。ここぞの場面で美味しいところを持って行くそのプレー振りはやはりフェルナンド・トーレスのようだった。

◆これぞレッズ
関東で生活している身の上だから周りには普通にレッズサポが居るのだが、彼らは一様に「こんな戦術のないチームじゃダメだ」と嘆く。たしかにこのゲームを見ても、攻撃は田中達也の動き出しによってのみ活性化していたし、守備は守備でチームとしてボールを奪取するやり方ではなく、ゴール前で跳ね返すやり方になっていた。そこにチーム戦術はない、と言ってよい。

でも、こちらからすると「それこそがレッズ」だと思う。レッズは得点力抜群のFWやJでも屈指の選手を獲得する事によって成長を遂げてきた。FWが奪った得点を他の優秀な選手達で守りきる試合運びによって勝利を重ねてきた。どんなに攻め込まれても最後に勝っているのはレッズ。それはレッズが範としたドイツのゲルマン魂に通じるものがあると思う。このゲームはそういった面において「これぞレッズ」の面目躍如だったと思う。

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サポの処分について

浦和戦でやらかしたサポの処分について。

実のところ今週頭までに発表されなかったから、ひどく甘い玉虫色の処分になるんじゃないかと思っていた。で、やっぱり甘い処分だった。がっかり。
どこが甘いかといえば、自主解散を許した点。そしてBBの旗や幕などを禁止しなかった点(前回の措置は正式に処分が決定するまでの暫定措置なので今回の正式処分で期限切れ)。これは要するに復活のための足掛かりを残したことになる。

自主解散というのは非常に都合のいい逃げ方で、解散の宣言さえすればグループとしての責任を問われないし、また外からは責任を取ったようにも見える。しかしメンバー同士は以前と変わらず紐帯しているうえ、個人として公式に責任を問われていないため即座に別グループを結成できる。また、グループの責任も問われていないため時宜を見計らって自主的に再結成も行える。今回の場合はBBの旗や幕、Tシャツなどを禁止しなかったから再結成後の活動は自由だ。今回の処分のミソはここで、全てがガンバとは無関係にBB主体で動けてしまう所にある。

そう考えると、今回の処分は前回BBが活動自粛した時(2001年~2002年。INBとして活動)よりも甘いといえる。前回はガンバがBBの名前から旗や幕までも禁止したことで、BBは復活の際クラブに禁止措置の解除を求めざるを得なかったし、措置の解除と引き換えにクラブはBBを登録サポーターとして一応の管理下に置けた。今回はそれらがなくなってしまったので、BBの再結成は自由であるうえ旗や幕の掲示も思うまま。おまけに登録サポからも外れたので、彼らとしては誰からの掣肘も受けずにゴール裏を闊歩できるわけだ。

そんなわけでずいぶん甘い、というより一定期間雌伏すればBBの思うままの処分となった感がある。
まあ素直に見れば責任を担って自主解散、で終わりなんだろうけど前回の復活を知ってるからね。

以下、ガンバ大阪ホームページより。

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5/17浦和戦 サポーターグループ処分について そして「安全で快適なスタジアム」づくりを目指して
2008/06/21(土)

5/17浦和戦にてスタジアムに試合を観戦に訪れたファンの皆様に対して、また直接被害に遭われたファンの方へ、今回の不祥事を改めて心よりお詫び申し上げます。

Jリーグが掲げる「安全で快適なスタジアム」づくりにおいて、今回の浦和戦での不祥事は起こしてはならない事件であり、一般ファンの方が、サポーター同士の争いに巻き込まれ、被害を受けるということは言語道断、決してあってはならないことです。
試合を楽しみに観戦に訪れたファンの方、そして社会全体に、Jリーグ観戦を「不安」と感じさせてしまったことについて、ガンバ大阪は全力で信頼回復に努めていきたいと思っております。
今回Jリーグからの制裁については浦和レッズ、ガンバ大阪の当該チームだけではなく、Jリーグ各チームに対しての警鐘であり、今後絶対にこのようなことがあってはならないという意味から今回の制裁を真摯に受け止めております。

ガンバ大阪として事件後より不祥事を起こしたサポーターグループと話し合いの場を持ち続け、水風船を相手チームサポーター席へ投げ込んだ実行者は、「BB sez TOKYO」というグループ名で活動を行っているガンバ大阪サポーターグループであり、グループに所属する実行者2名の永久入場禁止と「BB sez TOKYO」の解散に至りました。
また、「Black and Blue Squad(通称:BB)」というグループ名のガンバ大阪サポーターグループについては、今回の不祥事の責任の一端を担う形で自主的に解散するという結論に達し、ガンバ大阪はこれを承諾致しました。
クラブとして制裁金、そして該当者の永久入場禁止と該当グループの解散、登録サポーターグループの1つが自主解散という形で今回の不祥事については「けじめ」をつけさせていただきましたことを皆様にご報告させていただきます。

今後の試合運営に関しましては、ホーム側の運営に任せるだけではなく、アウェーチームも自チームサポーターに対しての警備体制を整え、ホームチーム側と連携して進める必要があると感じております。今後のガンバ大阪のホームゲームでは、自主警備強化はもちろん、警察の協力を得ながらの試合運営を行い、ガンバ大阪の「目に見える行動」にてサポーターの皆様に告知し、様々なルールを認識して頂き、ご協力をお願いしたいと思っております。
また、今後は「ガンバ大阪登録サポーター」制度を見直し、グループ全員の名簿の提出をはじめとした様々なルールを制定し、新たにスタートいたします。登録サポーターグループとのコミュニケーションを更に強化して図ることにより、彼らと一緒に、また一般ファンの皆様と共に「安全で快適なスタジアム」の実現に向けて歩んでまいりたいと思います。

6月25日からはJリーグが再開されます。「安全で快適なスタジアム」づくりは、やはり観戦に来られるサポーターの皆様のご協力なくしては得られません。ぜひ、Jリーグ及びJリーグ各チーム、そしてガンバ大阪が掲げるスタジアムルールを守って頂き、入場時のスムーズな荷物チェックなどにもご協力を賜りますようお願い致します。

「安全で快適なスタジアム」を目指して。
一度失った信頼を回復することは簡単なことではありませんが、ガンバ大阪は全力で「安全で快適なスタジアム」づくりを心がけ、『スポーツ界の常識』は『世間の非常識』と言われないよう、ホーム・アウェーでの運営体制の改善、改革を実施し、ガンバ大阪がJリーグの先頭を切って率先して取り組んでいくことをお約束致します。
皆様のご理解、ご協力を心よりお願い致します。

皆様が万博に、そして各アウェー会場に安心してご来場いただけるよう、万全の体制にて皆様のご来場をお待ちしております。

ガンバ大阪

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浦和戦後のトラブルについて

はじめに。BBの行動に何らの掣肘を加えられなかった者のひとりとして、投げ込みによる被害、危害を蒙ってしまったレッズサポに謝罪します。また聞くところによると、BBと激発したレッズサポの板挟みになりながら身体を張って混乱を阻止しようとしたレッズサポもいたそうで、そういった人たちには本当に申し訳ないことをしたし、自分がそのようにできなかったことについて恥じ入るばかり。

また、さまざまな意見が飛び交っているけれどこの騒動の発端を作ったのは公式リリース通りガンバ側に間違いない。上段にいたからゲーム開始前から投げ込みがあったのは見えていた。

今回の騒動について既に語りつくされているけれど問題を大別するとふたつ。

・ガンバサポの蛮行愚行
・主催者側の危機管理

選手間のトラブルの元となった「ワニナレナニワ」については、大分、名古屋、韓国、オーストラリア、そして埼スタ。それぞれの場所での感覚の問題。すり合わせていくしかないだろう、と思っていたらアウェーでは全面中止とか。じゃあ、もう何も言いません。

主催者側の危機管理に関してはこちらの関与できることではないのだけど、レッズサポとガンバ側との認識の違いをひとつ。レッズサポは封鎖を「ただの野次馬が大半」としているけれど、閉じ込められているこちらの感覚は全く違って「暴徒寸前の群集」だった。ゴール裏最上段から下を覗いたときには絶句し肝を冷やした。むろん示威目的とか、いつでも殴り込む意志があるのならそれは有りだろうけど、単に成り行きを見守りたいだけならレッズバーででも飲みながら待っていてほしい。もしかしたらレッズサポは気づいていないかもしれないけれど、あれだけの数はそれ自体が脅威だ。ましてや「レッズサポは怖い」イメージは根強いし、それを実証するようなメインからの投げ込みや侵入。あるいは封鎖された出入口の鉄柵に向けてバリケードを投げつける輩。こちら側としてはあの群集を単なる野次馬とは片付けられない。

サポーターの蛮行愚行についてはガンバ側に弁解の余地なく、いくつもの問題がある。

・昨年ヤマハスタジアムでの愚行にもかかわらず処分を行わなかったクラブの体質
・BBのやることに抑止力を持たない、ガンバサポーター

ひとつめはクラブの体質。今回は永久追放処分にするそうだが、今後別の団体が似たような事件を引き起こしたときに適切に対処できるか。先代社長はそれを出来なかったけれど、今回の件に関する対応の早さなどから金森社長には期待したい。

もうひとつのサポーター。実のところ、既にサポの看板を下ろしている身としてはこの問題に関して一切語る資格を持たない。それでも現場に居合わせた者として、またあの投げ込みは断じてサポートではなかったことを以って、口幅ったいながらも放言させてもらうと。BB関係の問題は昔からあった。あったが、かつてサポだった自分も含めてガンバサポの誰もが問題から目を背け続け、助長すらしてきた。それが今回の騒動に繋がっている。今回の騒動の遠因はガンバサポが作ったのだ。ガンバサポはその点を認識し、改めなければならない。でなければ第2のBBが出現した際には今回と同じことを繰り返してしまうし、グループであれ一般であれサポを名乗り自負するならそれくらい出来なければならないと思う。サポはファンとは違って特別な存在なのだ。放言おわり。

BBの蛮行が発端となったこのトラブルは隅から隅まで本当に糞だった。
今やJを代表する2チームのゲームでマスコミの注目も高く、ナショナルダービーなんて大層な銘を打たれ、NHK総合での全国放送。そんないちばん華のある舞台でガンバサポが蛮行愚行狼藉の限りを尽くし、挙句は前代未聞の大トラブル。
クラブやサポのイメージはもとよりリーグのイメージすら著しく損なうこの事件の当事者となった両クラブは、双方がリーグを代表するクラブであるからこそ厳しい制裁を受けなければならないと思う。個人的には双方のチームから勝ち点剥奪があってもいいと思う。そうなるとガンバは残留争いの中に叩き込まれるが、それでも構わない。世の中には目先の順位よりも大切なことがある。

あと。知り合いのレッズサポは「ガンバの対応が手ぬるかったり、レッズの方に重い制裁が下されたりしたら11月に万博を滅茶苦茶にしてやる」と息巻いている。「チケがなくても突破すればいい」「メインに陣取ってガンバ側の一般ファンに水風船を投げてやる」「レッズサポが押し掛けて囲みをする」「ガンバは一般客が減って困るだろうが、レッズサポが減ることはない」「それもこれもぜんぶ自業自得」などとかなり過激なのだがこれはレッズサポにとっては一般的な考えなのだろうか。だとすればガンバ側から仕掛けてしまったこととはいえ暗澹としてしまう。今回のトラブルにおけるいちばんの被害者は埼スタに来ていた一般客や一般ファンだ。そしてJリーグの裾野はその一般層に保たれている。いや、一般層が保たなくてはならない。Jリーグがコアな客層で固まりつつある現在、むしろ一般層をウェルカムにしなければならない。それはガンバもレッズもなくリーグ全体の問題で、だからこそJでいちばんのレッズサポが一般客を遠ざけるような真似だけは避けてほしいと願う。

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超人ハルクその後

●前回までのあらすじ
緑の軍団を率いてJ2の乱戦を制した超人ハルク。救世主と崇められるもヴェルディを後にし、今度はヴェルディの故国川崎の救世主となるべくJ1戦線開拓軍に身を投じる。しかしながら荒くれ者ぞろいの強国開拓軍ではハルクといえども新参者。関塚元帥の規律はいよいよ厳しく、居場所をなくしたハルクは失意のうちに川崎の地を去る。そんなハルクを迎え入れたのは背を向けたはずのヴェルディだった。今度こそ即位したハルクは因縁の神戸を撃破して雪辱を果たしたが、帰京すると今度は東京に根城を構えるもうひとつの東京、江府氏が攻めてくる。玉座を温める間もなくハルクは次なる敵に立ち向かう。

●ゲームすっ飛ばしてゲーム後
なんやろフッキ。あれは扱いにくい王様やで。ゴールを決めるんはええけど、ほかの仕事をまるでしよらん。特に後半30分過ぎてからの仕事放棄ぶりはひどかった。なにせパスを受けてもはたくだけでドリブルの影もみせよらん。疲れてるんは知ってるけど、点を取るんに専念させてもろとんやからゴールに向かう姿勢ぐらいは見せろや、てなもんで目の前で柴崎がボールを失ってもファーストディフェンスには入らんし、たらたら歩くどころか立ち止まって傍観してるし、王様の悪い影響を受けたんかレアンドロも同じやし、ヴェルディのDFはマゾでないと務まらんわ。

ゲームはこれはもうエフシーの勝ちパターン。追いついてスタ全体がノリノリになって勢い倍加で逆転ゴールを叩き込む。ここ数年ガンバがやられてるのと同じやね。エフシーは追いつかれてからが怖いっちゅー話や。

城福さんの目指すサッカーも今回はなんとなく分かった。ヴェルディのDFラインから前線の距離が間延びしてからの話やけど、崩しの時には前へ運ばれていくボールを中心に選手達の一団が前へ斜めへと動いてパスコースを作りながら雪崩れ込むようにゴール前へ迫ってる。狭い局面に人数を掛けすぎの大木サッカーをもう少しバランスをよくした感じかな。なかなか楽しい。で、その中心にいたんが大竹で、このルーキーが入ってから流れが変わった。服部が完全に押し込まれて起点を作れんようになってしもてたから効果絶大や。この大竹といい、今回は出場してなかったけどヴェルディの河野といい、両東京にもいい若手が育ってる。

そうそう河野といえばヴェルディの右のサイドハーフは壊滅的で河野、廣山、飯尾とレギュラーを張れる選手が三枚も離脱してるからにっちもさっちもいかん状態で、これはちょっと厳しかった。厳しかったっちゅーのは、だいたいヴェルディはDFラインから服部か福西にボールを渡して攻撃の起点を作ってるんやけど、逆サイドが全然動いてないからボールの出しどころが限られてて広い組み立てができん。レアンドロとフッキにばっかりボールが渡って、そこで潰されておしまい。レアンドロなんてこねるだけこねて囲まれてどん詰まりになってからバックパスや。何がしたいんかまるでわからん。つか、抜けもせんのに捏ねる選手なんぞ出して監督も何を考えとんねん。フッキに特権を与えたから他の選手にも注意できんようになったか?

てなことを考えてたらつくづくフッキは難しいと思う。得点力はあるけどチームが押し込まれてる時間に下がることもせんから中盤が間延びしてしゃーない。ボランチが間ぁを繋ごうと苦慮してる間に同点やから救われんで。しまいにボランチも諦めてDFラインの前に張り付いたけど、張り付いたら張り付いたらで梶山がフリーでバンバンええボールを入れよるから手に負えん。後半ロスタイムの失点なんかまんまその形やった。ポゼッションできてるときはええけど、それがアカンなったらここまでガタガタになるんやったらフッキなんかおらん方がマシやで。それでも外されへんし注意もできんのやから、とんだ王様や。

ま、ちゅーわけ。フッキには失望したゲームやった。

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大宮の嵌り型

●2008 J1 第5節 大宮アルディージャ vs 大分トリニータ

今シーズンの大宮はネット上で樋口監督のやり方が注目を浴びていたり、大分は大分でやはりシャムスカ采配と一目置かれていたりするから、このカードは楽しみだった。

大宮は中盤がフラットな4-4-2。昨年までは右サイドバックをやったりしていた冨田がレアンドロと組んでセンターバックにいる。中盤は斉藤と小林慶行のセンターで右に大悟、左に内田。藤本主税は怪我なのかベンチにも入っていない。

大分の方は3-5-2。U23代表の森重がスイーパーてのは知らなかった。注目点は負傷離脱していた高松の復帰。それから右ウイングバックに小林亮を入れてきたこと。右サイドでの差し合いはやや不利と見たのか。それにしても改めて振り返ると、大分の試合を生でまともに見た事なんてなかった。応援しているとどうしても自チームばかり見てしまって、対戦相手のやり方にまで気が回らないものだから、今シーズンのように「J1全チームを一度は生観戦する」といった目標を立てなければ観戦する機会さえなかったのだ。なのでシャムスカ大分とは何度か対戦したことはあるものの、腰を据えての観戦は初めてでこれには自分でも驚いた。

ゲームは基本的に大宮がペースを掴んだ状態で流れていく。大宮はよく訓練されたチームで、ボールホルダーに対して必ず2本のパスコースを作ってトライアングルを形成し、加えて外側の4人目によるフリーランの形が徹底されている。ボールホルダーにはサポートが付いているから、寄せられた場合や詰まった場合でもボールロストせずに攻撃を組み立てなおすことができるし、フリーランの選手にパスを通すことで一足飛びにチャンスを作る事もできる。連動性の高いシステムを採用し、そこに選手を嵌め込んでいる感じだ。

いっぽうの大分は、組み合わせの妙。特長を持った選手達を、相互に補完できるよう配置する事でチームに有機性を持たせる感じだ。監督の役割は選手の特長を見極め、適材適所に配置していくことだ。ちょうどジーコが日本代表監督をしていたときの形に似ている。ブラジル人の監督だとこういったやり方になるのかもしれない。

今回の大分はその意味で少しミスキャストがあったのかもしれない。大宮のプレスが高い位置から掛かるのは勿論の事だが、4-4-2のサンドイッチの場所になると更に苛烈さを増す。そのプレッシングの嵐の中だとウェズレイと高松が橋頭堡になれない。前半の中頃に金崎夢生がムールーレットで相手をかわしてフリーになったような、個人技でフリーになる状況でも作らない限り大宮のDFラインの前にクサビを打ち込めないのだ。だったら2トップはウェズレイと高松のコンビではなく、ひとりは裏への抜け出しを狙う選手だったほうがよかったのではないだろうか。

とはいえ真ん中がダメなら端から攻めればよく、その意味でサイド攻撃はどうだったかといえば、これはこれで大宮のDFラインを突破できない。またホベルト、エジミウソンのボランチもボールを持てはプレッシャーに晒され、出しどころを抑えられた状態になってしまう。要するに大分はアルディージャの型に嵌っていた。

したがって大宮が一方的に攻めまくっていたというわけでもなくて、大宮はパスこそ繋いでポゼッションを保つものの、ゴール前でのアイデアに乏しい。全体的な優勢を確保しつつも決定機がほとんどない状態でハプニングゴールでも決められるといきなり苦しくなりそうではある。

ただ、このゲームでは攻めあぐんでいた大宮に嬉しいサプライズが待っていた。前半終了間際、大分DF森重がサイドに出した組み立てパスを小林大悟がインターセプトすると、そのままデニス・マルケスへパス。デニス・マルケスは大分DFラインの眼前を横切るようにドリブルしつつサポートに入ってきた小林慶行へパスを出す。小林慶行へのパスはやや後方に流れてしまうが、それは小林慶行のサポートに走りこんでいた斉藤雅人へピッタリ。斉藤雅人が走りこみながらダイレクトで右足を振りぬくとコース、スピードともに申し分のないミドルシュートが巻くように大分ゴール左隅に突き刺さる!大宮が先制して前半を折り返す。

後半に入っても大宮が全体的優勢のペースを保つ。大分は攻め込もうにも攻め込めず焦れた展開が続く。その中での一瞬の気の緩みが失点に繋がってしまう。後半25分くらいから大宮の選手が続けざまにピッチに倒れこみ試合が中断。倒れこんだ二人目の内田が金澤に代わった直後のスローインからのパスが左サイド、タッチライン際を走っていたデニス・マルケスへ通り、デニス・マルケスはそのまま中央へ低いクロスを通す。クロスを受けた金崎がゴールを狙うがこれはバーを直撃、その跳ね返りをまたしても斉藤。ダイレクトシュートが大分ゴールを陥落させて2点目。いやはや、斉藤雅人の2ゴールなんて今までにあったかどうか(どうやら始めてだったらしい)。

大分が決定的なチャンスを作れるようになったのは左サイドに根本が投入されてから。出場してから試合終了までの約10分の間に二度左サイドを突破して大宮のGKとDFラインの間に低く速いクロスを通すが、大分のFW陣がこれに触れられず。ゲームはそのまま大宮の完勝で終了した。

●ポイント
大宮のシステムの勝利だったといえる。先制点を取られていればどうなったかは分からないが、先制点を奪うまでの時間帯もボールホルダーに対するサポートの徹底でヘンな奪われ方をするシーンはなかったし、ポゼッションを高めることでリスクを低く抑えていたため、試合全般を通じて決定的なピンチはなかった。大分についてはサブの選手の特徴まで把握していないためよく分からないが、根本の投入がもう少し早ければ事態は変わったかもしれない。

●大宮アルディージャ
前述のとおり、よく訓練されていると思った。いっぽうでチャンスを作れない点が気にもなった。今節のような敵のミスに乗じた突発的なゴールももちろん有りだが、採用しているシステムから考えるとポゼッション状態から敵陣を崩してのゴールを目指していると思われる。しかし現時点ではそこまで至っていない。そのあたり、チーム構築の進捗が少し遅いのではないかという気がする。戦術をどう発展させていくのかは楽しみであるが、発展する前に負けが込んだ場合を考えると不安にもなる。

●大分トリニータ
昨シーズンの話である。シャムスカ監督は名将との誉れが高いが、昨シーズン前半は思うような成績を残せず、J1残留へ向けてホベルトとエジミウソンを再獲得するに至った。そこでなぜシャムスカでも駄目だったのかと疑問に思っていたのだが、このゲームを見ると、シャムスカとはどうもオシムのように戦術指導を行うコーチとは違い、選手起用の巧みさとモチベーションコントロールでチームを乗せていくタイプのコーチかな、と思った。だからそもそもの駒が揃わないとチームの編成にも苦慮するのではないか、と。今回の場合はその選手起用が嵌らなかった。高松とウェズレイというボールの収まる2人を起用して前線にクサビを打ち込もうと目論んでいたと思うが、それは大宮のプレッシングの前に瓦解した。特にウェズレイには往年の力強さが既になく、少し当たられるとコロコロ転がってしまう。そのあたりに誤算があったのではないか。
ただシャムスカ監督の場合、対戦相手の分析は優れているから今後も監督次第、となるだろうか。そしてそんなサッカーに未来はあるのか、と一抹の不安は覚えた。

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打たねば響かず

●2008 J1 第4節 東京ヴェルディ vs ジュビロ磐田

いやあ、いいものを見せてもらった。何がって名波。サックスブルーに身を包んだ名波のプレーなんて生ではずいぶん久しぶりだ。おまけに名波が出てゴンが出て、ヴェルディには福西と服部がいる。同窓会的雰囲気が漂ってそれはそれで面白い。

それはともかく。
ゲームに流れなんてあっただろうか。とにかくヴェルディが押した。最初から最後まで、ほぼ全ての時間帯で押し込んだ。しかし勝ったのはジュビロだった。

前半のヴェルディの失点。これはGK土肥の判断ミスだった。抱え込んでキャッチングできるボールをパンチングして、ゴール前に乱戦状態を作ってしまいゴールを決められた。
後半のヴェルディの失点。名波のFKがDFに当たり、土肥が届かずゴールイン。どちらもしょうもない失点だった。

ゲーム開始から押し込んだのはヴェルディだった。平本を頂点にした4-2-3-1の中盤でボールを奪取し、パスを繋いで組み立てる。組み立ても、さすがのヴェルディで難しい体勢でもよく繋ぎながら逆サイドまで持っていきそこへサイドバックが絡む。特に左サイドバックの服部は、縦への突破こそできないものの気の利いたパス、精度の高いクロスでチャンスを創出する。また、右サイドハーフで先発した河野はキレのいいドリブルで幾度となくサイドを破る。

しかし、どれほど押し込もうとも、いかに絶妙なパスが供給されようとも、それを得点に結びつけるはずのヴェルディ攻撃陣は臆病だった。数多のシュートチャンスに逃げパスを、スルーを選択してはチャンスそのものを潰してしまう。また組み立てに手数が掛かりすぎることでジュビロに守備を整えられてしまう。どれだけ泥臭くても1点は1点だし、めくるめくパス交換の果てにボールロストしたら点は入らない。ヴェルディがポゼッションしながら、しかして攻めあぐみながらゲームは磐田のリードで流れていく。

中盤を支配され、押し込まれて続けていたジュビロの風向きが変わったのは名波が入ってからだ。名波にボールが収まると、キープしながら味方が押し上げる時間を作り、上手く散らして攻撃に持っていく。衰えたとはいえ、攻撃の流れを作る巧みさはさすがに名波だった。そうして得たFKから2点目を上げるが、いっぽうで前線にボールが収まるが故にジュビロは全体が上がり気味になって、空いたスペースを平本に使われる。平本のゴールはまったくのカウンターからで、飛び出してきた川口の目の前でチョンとボールを蹴り上げてゴールへ流し込んだ。

あれほどのポゼッションが得点になんらの寄与もせず、一本のカウンターが点に結びつくあたり、ヴェルディにとってはトホホだろう。その後も押し込むヴェルディ、守る磐田の構図に戻ったが、磐田は犬塚を入れて中盤守備の強化を図り、ゴンの投入でボールの出どころへのプレスを継続させ試合を終わらせにかかる。おかしかったのはスクリーンプレーをしていた磐田の選手に膝蹴りを食らわせた福西へむかってゴンが掴みかかるシーン。福西のプレースタイルをいちばん知悉しているはずの磐田の宿将を以ってして許し難い福西とはいったい…。
ゲームはそのままの流れでジュビロの勝ち。しかし勝者であるジュビロにしても見るべき箇所がほとんどなかった寒いゲームだった。あれでよくガンバに勝てたな、とさえ思ったくらいだった。

●ヴェルディ
このゲームでの攻撃陣の消極性を見ると、フッキ獲得も納得できる。あれだけシュートを打たなければ勝利の女神も裸足で逃げ出す。フッキの加入でサッカーの土台が崩れかねないとも思ったが、2列目の選手たちをフッキの召使にしてしまえば元が上手い選手が多いだけにそれなりに機能しそうな気がする。

●ジュビロ
名波とゴンと、ジュビロ同窓会は楽しんだが、それ以外にいいところがなかった。中盤を制圧されてしまったことで、守備に忙殺されてジュビロの形らしきものが見えなかった。いや、あるいはカウンター気味の速い攻撃がジュビロの特徴なのかもしれない。

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ポジティブな痛み分け

●2008 J1 第3節 FC東京 vs 京都サンガFC

城福監督になって「人もボールも動く」を標榜するFC東京。そして、前週ナビスコ杯の予選で浦和を相手に2点のビハインドをドローにまで持ち込んだ京都。なかなか興味深い両チームの対戦である。

●ゲームの流れ
開始して早々に京都のGK平井がやらかす。バックパスをミスキックしてプレスを掛けにきていたFC東京のFWカボレに渡してしまう。当然1vs1。ここは鋭い反応で難を逃れるが、そのCKからこぼれ球をFC東京の若きDF吉本に決められる。京都はいきなりビハインドを負ってしまう。

ただ京都のほうもこれで吹っ切った攻撃ができるかもしれないと期待をしていると、18分に今度は京都。CKからニアの選手とシジクレイを見せておいて、実際はひとやま越えた角田にドンピシャ。どフリー、きれいなヘディングシュートでタイスコア。

しかし前半はまだ、FC東京のほうが狙い通りのサッカーをしていたように思う。主に左サイドバック、長友を走らせて羽生とのコンビでクロスまで持ち込ませる。京都の方は、うまくボール奪取できたときに素早く前線に預けたいようだが、それがなかなかうまく機能しない。佐藤勇人と角田がなかなか出てこなくて、サイドバックの上がりも少ない。京都の右サイドバック、渡邊大剛は攻撃に優れた選手と認識しているが、この選手が前へ出てこれず、攻撃そのものに厚みがない。代わりにフォアリベロのようなシジクレイが忙しく働いている。しかし、シジクレイもやっぱりヘディングが衰えたなあ。CKで2回被り、前半終了間際の失点でもファーサイドの選手に引っ張られる形で赤嶺のマークを外して、決められている。2年前までのシジはゴール前の絶対者だったのになあ、寂しさを覚える。

そんなわけで前半終了間際にまたしてもCKからFC東京が決めて2-1。FC東京がリードして前半を折り返した。

後半頭から京都はパウリーニョに替えて田原を入れる。おそらく前線でのキープを期待してのことだろうと推測。ただ、これだけではゲームの流れが変わらない。FC東京は30番、大竹を中心に京都ゴールを脅かす。となるとサンガの加藤久監督、二の矢を継ぐ。角田に替えてアタリバの投入。するとその直後から京都が猛攻開始。FC東京を押し込んでゴール前で半包囲の体制を整え、クロスを入れてはセカンドボールを拾い、FC東京を亀状態にしてから最後は渡邊大剛。右脚を振りぬくとミドル一閃、ズドン!GK塩田、一歩も動けず、京都が再度追いつく。

京都はアタリバを守備的MFに入れたことで、シジクレイがスイーパーに下がり、両サイドバックが両ウイングバックのような形、そして田原の1トップで徳重と柳沢の2シャドーのような形。佐藤勇人はとにかく周りをフォローしまわる役目。ただ、この布陣はウィングバックの裏を攻めたてられて受けに回ると、5バックの形になって中盤、前線でのキープ力が下がる。FC東京はそのポイントを突いて攻撃を仕掛けてチャンスを量産するが京都の守備陣も踏ん張る。シジクレイとアタリバの両巨頭が制空権を握り、地上は手島と増島で締める。そうするいっぽうで柳沢に代わって入った林丈統からのピンポイントクロスが田原に入ってビッグチャンスを迎えるものの塩田がセーブしてと互いに譲らぬ展開となるが、後半35分。ついに京都が逆転する。

中盤でボールを持ったアタリバがフェザークロスを前線へ送り込むと、これを田原、ストライドの大きなランニングからボレーで東京ゴールへ突き刺す。アタリバがボールを出した瞬間「どこに蹴っとんねん」と思ったが次の瞬間には、うわあああああ!!!田原については「スケールの大きな選手」や「サボリ倒す選手」など等、毀誉褒貶の数々を知ってはいたが、こんなシュートを見せつけられるとただただ凄いとしか言いようがなくなる。2-3で京都が逆転。

田原が薩摩隼人らしいスケールの大きなプレーを見せると、FC東京のビッグスケール平山相太が登場。追いかけるFC東京が京都ゴールを狙う。京都のほうも一方的に押し込まれるでもなく一進一退の攻防を繰り広げていたが、今度はFC東京、右サイドの徳永が平井の位置を見てかゴール左隅を狙ってロビングを蹴ると、最初は高をくくっていた平井、ボールの行方を見るやおっとっと、たたらを踏んでキャッチングかパンチングか、思わずゴール正面にボールを弾いてしまうとそこに詰めていたのが今野泰幸。今度はFC東京が追いつく。

その後もFC東京が京都を攻めたてるが、それ以上互いにゴールを挙げることはできず痛み分けとなった。ただ、痛み分けとはいえ双方とも悪くない内容だっただけに、楽観的な様相のゲーム終了後だった。

●流れの分岐点
大きく流れが変わったのは京都がアタリバを入れて3バックに変更してから。京都はそれまでサイドバックだった二人をより攻撃的に前へ押し出して攻撃に絡ませる。これは前週のナビスコカップ浦和戦でも見られた采配で、特に攻撃的なサイドバック渡邊大剛が躍動を始める。加えてフォーメーションを変えることで敵陣に混乱を引き起こし、その間に押し込んでゴールまで奪ってしまう。能動的に流れを引き寄せるためのスイッチがアタリバ投入なのだろう。

●FC東京
光ったプレーヤーは30番大竹。運動量、キレ、パス精度の高さ、どれをとっても良い。更にはCKのキッカーも任されているから城福監督の信頼も厚いのだろう。その城福サッカーだが、いまひとつピンと来なかった。「人もボールも動く」と言うほどに運動量があったかと問われれば首を傾げざるを得ない。まだ局所局所での信頼関係が構築されていないのかも知れない。今野に関しては帰路友人と「今野はああいうところ(ゴール前への詰め)で手を抜かないねえ」と感心していた。

●京都サンガFC
2戦連続で3得点3失点と派手な試合。とはいえ、平井のミスがなければ平均失点を2以下にはできる。決して面白みのあるサッカーではないが、攻撃のオプションも持つだけになかなか油断ならない。しかし3バックにするはいいが、両サイドの裏を突かれて押し込まれると途端に元気がなくなるのも事実。佐藤勇人や角田が消え気味になって中盤がほとんど機能していなかったように思った。

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エンゲルス進発

●ナビスコ予選 第1節 浦和レッズ vs ヴィッセル神戸
前半2分に事故のような得点で神戸が先制。ロングボールからの競り合いのこぼれ球をレアンドロがハーフボレーでキーパー頭上を抜いてゴール。ナイスゴール。

反撃に移りたいレッズだったが、神戸のプレッシングの前に攻撃を作らせてもらえない。特に酷かったのがDFラインでプレスを掛けられるとバタバタして逃げの横パスを出すがそれさえもインターセプトされてはピンチを招く。また前線もまったく機能せず、相馬や梅崎の個人的な頑張りによって局面が打開される時間があるものの、有機的な繋がりがないためチャンスらしいチャンスをほとんど作れない。

後半に入るとレッズに形が出来はじめる。高い位置でのプレッシングでボールを奪って攻撃を仕掛け、詰まると山田に戻して組み立てなおす。
延々攻撃を受ける神戸は、守勢に立たされ続けるためプレスも掛けられずクリアしても、大久保とボッティを欠いたMFにはボールの収まるポイントがなく、すぐに奪われては二次三次の波状攻撃を許すことになる。

レッズは高崎、エスクデロと攻撃の駒を替えながら攻勢を維持し、いつ得点が入ってもおかしくない状態だったが、神戸の守備陣の踏ん張りが勝り、虎の子の一点を守りきった神戸の勝利となった。

●ポイント
ゲームのポイントとなったのは、山田と細貝、レッズのボランチコンビだった。
前半このコンビは機能していなかった。横並びのポジション取りではあるが、互いをサポートできない距離にいて、だったらDFとの補完関係にあるのかといえば、DFラインからも離れすぎてそれぞれが孤立していた。また、神戸のプレッシングが厳しい只中にポジショニングしていた所為もあって、サイドとも前線とも連携を取れない関係にあった。だからDFラインからボランチにボールを出せないし、ボランチがボールを持った場合でもパスの出しどころがなく、DFラインに戻すしかなかった。たまのボランチ経由でのサイドチェンジがチャンスに結びついていたから、ここを機能させれば攻撃の形が出来るのは明白だった。

ハーフタイムの間にエンゲルス監督は指示を与え、このポジションを修正してきた。山田をアンカーに固定し、細貝をワイパーにして縦の関係を築かせた。同時に両サイドを高く設定し、中盤の高い位置でのプレスを徹底させてボール奪取の位置を明確にした。また攻撃の際には山田にゲームメイクを任せ、細貝には前線への飛び出しを徹底させた。

これが大いに嵌った。後半、DFラインの前に構える山田は広い視野から長短のパスを操ってゲームメイクする。特にサイドチェンジのボールのスピード、精度には目を見張るものがあって、それがあるから神戸のサイドバックはDFラインへ張り付くしかなくなった。またサイドからクロスボールが入ってきた時、中にはFW2枚+MF1枚に加えて細貝が飛び込んできてこれがビッグチャンスになった。ゴールが決まらなかったのは運がなかった、としか言いようがない。

●浦和レッズ
代表組+怪我人を合わせると主力6人を欠いた状態で戦ったこのゲームだったが、後半の内容を見る限り充分戦えることを示せたのではないか。

また山田暢久の多才さには改めて舌を巻いた。DFラインの前で神戸のカウンターの芽を摘み取り、プレスを受けてもボールロストがなく、しかも広い視野でゲームを作れる。後半の御者ぶりは往年のドゥンガを髣髴とさせるプレーだった。

●ヴィッセル神戸
前半の神戸は全面に渡るプレッシングがよく効いていた。しかし後半、守勢に回ってからは前線にボールの収めどころがなく苦労した。代表などで大久保が抜けることも多いだろうから、その時の戦い方が課題になるのではないだろうか。

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ガンバ雑感

書かずにはいられない。

J開幕からACLを経て、磐田戦での負け。だけど、ようやく形が見えてきた。

  • 遠藤は2.5列目がいい。ワンボランチや守備的ハーフでは良さが出ない。
  • ルーカスは思っていたほどボールが収まらない。前線でタメを作るのではなく、ダイレクトプレーが多い。意外とパスミスも多い。遠藤とのコンビネーションを磨けば嵌りそう。
  • 山崎はハードワーカーだがスペースがない状態での技術力に難有り。ここがダメだとガンバでは厳しい。楽だからと安易にボールを下げないでほしい。スペースがないと生きないタイプかも。
  • 播戸は身体を張ってファールをもらえる。スペースがなくても裏を狙いまくる。
  • 佐々木はスピードとクロスは非常にいいが、空中戦はからきし。使いどころを絞る必要がある。
  • ミネイロはそもそも守備をするつもりがなさそう。常に裏がウィークポイントとなる。身体は相当強いみたいで強引でパワフルなドリブル。クロスやシュートなどは迫力のあるボールを蹴る。元はサイドハーフかウィングなんじゃないの?
  • ルーカスかフタに代えてミネイロもしくは佐々木を投入なんてしたら意外と面白いかも。

6週間とは言わないが、あと2~3試合はかかるだろう。ここをドローで凌いでチーム状態を上向きにするのも大型補強を行える強豪ならではかな。それができないのなら大形補強をする資格を持たないチームという事だ。でも次のゲームで全南とドローならACL予選通過は厳しくなるなあ。

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ミスキャスト

● 2008 ACL予選リーグ第一節 ガンバ大阪 vs チョンブリFC

引き分け。後半ロスタイムまでは負けていた。

何が悪かったのか?

キャスティングに問題があったと言うしかない。
右サイドバックに佐々木、左サイドバックにミネイロ。両者とも守備が得意ではないが攻撃は大好きだ。つまり両サイドバックの裏に不安を抱えるわけだから、そこをボランチがケアしなければならない。当然、守備が上手い二人を並べるかと思った。が、ボランチコンビは遠藤と橋本。代表コンビと他の選手たちをフィットさせるためのキャスティングだろうとは理解できるが、そんなんでリスクヘッジになるのかな?それともチョンブリはそれが許される相手なのか?と疑念を抱いたままゲームに入ったが、やはり世間はそう甘いものでなく。

ミネイロは守備をやる気なんて無い。攻守の切り替えは遅いし、寄せも遅く、しかも間合いを空けすぎで寄せになってない。左サイドが破られていてもジョグで戻ってくるありさま。そこをケアするために遠藤が忙殺される。左に引っ張り出される格好になって、橋本との距離が離れてしまう。守備が手薄になる一方で、遠藤にボールが集まりにくくなりリズムを掴めない。

前線は前線でバレーとルーカスの2トップが横並びで互いの動きを制限しあっている。ルーカスはポストに、バレーは前のスペースで勝負となって欲しいのにスペースを潰しあってそれができない。

前半は途中から遠藤がアンカーに、橋本がワイパーになることで何とか取り繕ってはいたものの、チグハグで後半どうするのかとハーフタイムに考えていた。

変化させなければならないポイントはふたつ。
前線に山崎を入れてバレーを生かすことと、カウンターの際のリスク管理をすることだ。

ひとつめのポイントは単純で、寺田と山崎の交代。ルーカスを攻撃的MFに、山崎をFWにすれば凡そ上手くいく。
ただ、もうひとつは悩ましい。現状のサイドバックだと2バックと変わらないので、どちらかに守備の上手い選手を入れたいし、それでもなおボランチコンビは守備的な二人にしたい。だからといって後半頭から三枚替えも難しいし、だいたい遠藤を外すのか?という話になる。それにミネイロは徐々に攻撃のタイミングが合ってきて、クロスにシュートに迫力あるボールを蹴っている。もう少し様子を見たい。どうにも最初のキャスティングの失敗が交代策にまで響いてあちらを立たせればこちらが立たず、の状態。

で、西野監督の方策はおもくそラディカルだった。開き直ったと言ってもいい。
佐々木と山崎の交代。右サイドバックに橋本を入れて、山崎をFWに。ルーカスはトップ下。そして遠藤のワンボランチ。えええええ?それはいくらなんでも無謀な。ミネイロの裏を狙われて遠藤が釣り出されたら真ん中ががら空きになって終了パターンですよ。そもそも遠藤だってそんなに守備の上手い選手じゃないし。

どないなんねん、の後半だったが嫌な予感は当たるもので。
水本が抜かれたのもアレだが、それ以前にミネイロの裏ががら空きで、その以後には真ん中のカバーリングが足りなくて失点。あ~あ、いわんこっちゃない。

その後、ミネイロに代えて播戸、二川に代えて安田を投入して点を取りにいくものの、やはり上手くいかない。相手はガチガチに引いてきて、アタッキングサードにはチョンブリの選手がわんさかいる。ガンバはガンバでなかなか崩せないなか迷いさえ生じてきたか、打てるタイミングでシュートを打たずパスを繋ぎだす。徐々に視野狭窄化が進んでサイドチェンジがなくなる。CKは飽きるほど取ったが、チョンブリは粘り強く対応しマークのズレがない。ボスナーがいないんだから放り込んでりゃいいところを丁寧にディフェンスラインから組み立てる。やることが全てチグハグでチームがバラバラ。

後半ロスタイムになんとかかんとかねじ込んで同点にするもそれまで。まあ。まあ、この状態だったら同点にできただけラッキーと言いたいが、それにしてもひどいゲームだった。

疲れた。

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お互い様

●2008 J1 第1節 川崎フロンターレ vs 東京ヴェルディ

気ィ悪くする人がいるかも知れんが。
力任せに超巨大ハンマーを振り回し、当たるを幸いぶっ壊しまくるキ○ガイ、てのが川崎のイメージで、相手のヴェルディはというと、戦術フッキなのにフッキが抜けてショボーン。ラモス監督がわけの分からん顕職に祭り上げられてショボーン。選手名鑑にはロートルだらけでショボーン。ないない尽くしでフォーメーションの予想も戦術の想像もできない空白チーム。だったのに。全てを失ったチームは立派に逞しく育っていました、というオチ。

ヴェルディよかったよ、ヴェルディ。って何が?
やっぱ福西。福西先生に尽きる。お目付け役がいないとあからさまにサボる福西先生も服部大先生の前じゃ借りてきた猫のようにプレーする。まともにやればレベルは高い。ポジショニング、ボール捌き、そしてキッキング。前半終了間際、すれ違いざまチョン・テセにキック一発。倒れるチョン・テセ。「オー、ゴッド。誓って俺は何もしてないよ。突っ込んできたあいつが悪いんだよ」と両手を広げる福西。そしてチョン・テセに突きつけられるイエローカード。ええええええ、そんな無茶な。バッドトリップかと思いましたよ。福西は健在也。

そして服部。服部もよかったよ、服部。森との1vs1に悉く勝って、悠々とゲームを作っていた服部。でも一瞬の隙を突かれて森に抜け出されて失点。くさしたいんじゃないよ。ほんとに服部はよかった。福西に喝を入れられるのは服部だけだ。でも森もいっぱつカマした。それだけ。このサイドの攻防は見ごたえがあった。

まあ、ヴェルディは全体的に小気味いいサッカーをしてた。ショートパスを繋いでボールを運び、タイマンになると迷わず勝負。広山はキレてたし、途中出場のルーキー河野もよかった。調子に乗ったブラジル人二人が洒落たフェイクを入れようとしてはチャンスを潰していたのはご愛敬。ワクワク感のあるサッカーだったよ。

じゃあ川崎は?ホームの川崎はどうだったのかというと、これはもう気の毒というしかなくって、チョン・テセとフッキ、ジュニーニョと山岸の連携がぜんぜん駄目で東アジア選手権の影響なんだなあ、とシンミリしてしまう。でもそうは言ってもキ○ガイじみた戦力なんだから余裕勝ちをしてもおかしくなかったけど、ヴェルディの中盤プレスに中村憲剛が抑え込まれてジ・エンド。憲剛ごときが福西さんの相手をしようなんざ十年早いんだよ!て感じ。ジュニをトップ下にしてりゃあ前後に起点ができて怖かったんじゃないかなあとも思ったけれど、関塚監督は3トップに拘るらしいっす。

にしても。う~ん、3トップは難しいねえ。Jで成功した例を見たことが無いよ。スリーヘッドの強力ハンマーかと思いきや、なぜかフレイルになってたりする。互いのヘッドが絡まりあって使いづらいことこの上ない。川崎はまさにそんなだった。3トップを放棄するか、使いこなせるようになるかは分からないけど、俺は放棄に一票。

あ、そうだ。試合の結果は1対1のドロー。後半ロスタイム、川崎のペナルティエリア、ゴールからそれていく平本のドリブル、DFはコースを切るだけでよかったのに接触してしまい、平本が名演技で転がるとPK。アホやなあ。もったいないなあ。そいつをディエゴが決めてしゃんしゃん。はは。

というわけで、なかなか面白い好ゲームでした。

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天皇杯 広島戦

正直なところ「ま、こんなもんだろうな」だった。経過も結果も想定内。広島はまともにDFを組んでさえいれば降格するようなチームじゃないし、ガンバのスタイルには前線でキープできるFWが必要不可欠。バレーはちょうどこのゲームでの得点シーンのように前を向いている状態だと威力を発揮するが、ポストプレーは期待できない。播戸はガムシャラと運動量が持ち味でやっぱりポストはあまり上手くない。なので駒が揃っていない状態。それでやれるか、どうやるかを見てみたかったのだけど西野監督は今日もこのメンバー。で、この面子じゃこんなもんだな、の経過と結果。

ゲームは油断から始まった。佐藤寿人の抜け出しは確かにオフサイド臭かったけど、藤ヶ谷も線審を確認してから慌てて前へ出ているのだから甘い。その一瞬の逡巡が寿人にボールを持たせてしまったのだよ。そんな藤ヶ谷を見て佐藤寿人は冷静にあざ笑うかのようにループシュートを決めて見せる。上手いもんだ。

それから攻め倦むガンバとカウンターの広島という構図。まあ、衰えを隠せないシジクレイを入れたDFラインだから守備に不安を抱えているのはしょうがないけど、攻撃。こっちがどうにもこうにも。どうですかねえ、ガンバの攻撃おもしろいっすか?俺は面白くない。いやさ、中盤でのパス回しに中へ入る動き、フリーになる動きがミックスされるとドキドキワクワクなんだけど、敵さんが亀のようになってるその外側でボールをまわして切り込めないんじゃどうにもこうにも。挙句がガチガチにマークされてるFWへの放り込みなんだから点を取れるはずもない。駄目パターンの典型。

あとガンバは、ポゼッションスタイルを追求するならひとりひとりがもっとレベルアップしなければならない。以前は寄せられて、おっとっとフリーの味方へのパスが繋がった、てのも味かななんて鷹揚に構えていたけど、CWCで生ミランを見てしまうとそんな余裕は吹っ飛んでしまった。Jレベルで寄せられてはおっとっとじゃ、アジアで戦えない。ましてや世界なんて。寄せられる前にパスをまわせなければならない。
そのためにはパススピードをもっと速くするか、トラップの精度を上げるか、判断速度を上げるか、少なくともこのうちの二点で向上できなければ国内限定ポゼッションしかできない。もっとも国内でさえ通用しなくなってきているのが現状だけど。

そんなわけでガチガチに固めた広島からは点を取れそうな雰囲気など微塵も感じなかった。で、却って広島に追加点を取られる。まあ、駒野にかわされフリーにしてしまった時点で詰み筋に入っていたけど、それでも平繁のゴールは美しかった。胸トラップからボレーでゴール右隅にきれいに叩き込まれてはね。それにしても広島のサイドチェンジには見惚れてしまう。中央からサイドへ、サイドからサイドへと綺麗に展開して攻撃が始まる。またサイドにいるのがアーリークロスの上手い駒野なものだから、こっちとしては恐怖とほんのちょっぴり美しいクロスを見たい欲求がない混じってしまう。まあ、サイド展開に関してはJでは広島が一番なんじゃないかなあと思っていたりする。

2失点目のあとガンバも反撃の1点を返すけど、これは広島の油断。不用意にDFラインを上げたところでバレーに裏を取られてしまった。こういうパターンだとバレーは生きる。まあ、バレーはシーズン終盤から打てども打てども入らなかったから天皇杯終了までに一点決めて禊を済ませて欲しかった。そこへさしての得点でホッと一息。前半終了。

広島は1点返されたことでやっぱり守備の意識が高くなっている。工夫のない攻めじゃ如何ともしがたく、この大会のラッキーボーイ寺田を投入。最初のミドルはよかったけど、徐々に埋没してしまう。で、続けて家長投入。これは悪くなかったのだけど試合勘の問題なのかなあ、ミドル打っちゃえよのところでワンタッチ多くて潰されたり、利き足なのに枠へ飛ばせなかったり。ボールの持ち方に雰囲気はあっただけに何かやってくれそうな予感があっただけに歯がゆいプレーだった。そして更に前田投入。もう、攻撃の選手だらけで何がなんだか分からない、というよりそれだけ切羽詰ってるってこと。だけど、それでも今日のガンバはチャンスそのものを作れなかった。終了間際の数分間だけは人もボールも動く、ガンバのサッカーができていたんだけどね。遠藤に負うところも相当大きいのだろうなあ。

ロスタイムには広島に追加点を取られてジ・エンド。順当に敗退した感さえあるゲームでしたとさ。このゲームではやはり前線でキープできる選手の不在がマイナスポイントになった。そこを補強するためFC東京のルーカスを狙うのは理解できる。でもどうせなら前田遼一狙って欲しいと思ったり。あとはやはりシジクレイの後釜。福元と合わせて槙野もいればなあ、とか。それから家長は絶対に残れ。残せ。

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鬼門味スタ

味スタにはいい思い出がない。自身ガンバ戦では都合三度足を運んでいるはずだが勝ちゲームを見たことがないと思い調べてみると、案の定、ただの一度も勝っていない。中でも昨シーズンは最悪だった。秋の終わり、二度目のリーグ制覇へ向けて浦和の足音を聞きながらも首位をキープしていたその時に当たった相手が味スタのFC東京。しかしてこのゲームに限ってはそれまでのジンクスを吹き飛ばすような試合運びで前半を終えて2対0。ハーフタイムにはFC東京ファンの友人から泣きが入ったものだが、後半も半ばに1点を取られると、ノリカルにスーパーミドルを叩き込まれ、石川に逆転ゴールを決められてあれよあれよと首位陥落。その後はいちども浮き上がることができないまま浦和の初戴冠を許す屈辱。この節目のFC東京戦が何の因果か今シーズンもこの終盤戦に巡り巡ってくる。残り三試合、首位浦和との勝ち点差は5。負けは許されず、引き分けすらシーズン終了に等しい状況。これが最後の試練とばかり味スタでFC東京がガンバの前に立ちはだかる。ジンクスを吹き飛ばせ。やったんでー。

とかなんとかでガンバ戦四度目の味スタへ入ったのだけれども、関東に住みながらも試合開始三十分前に到着というのんびりコースだから席を見つけるのにひと苦労。ピッチを見やると既に松代と藤ヶ谷がウォーミングアップをしている。…遅参である。ほどなくFC東京のフィールドプレイヤーたちが出てきてウォーミングアップを始める。ついでエフシーのベンチ入りメンバーが発表される。しかしれども前日にはU22をテレビ桟敷で観戦していた身。伊野波がおらんのは知っとるもんねー、くひひ、とか思っておったら梶山がおるやんけー!よりによってここで復帰かいやー!なんでやねーん!台無しの気分のうちに、ガンバの選手たちが出てきて練習を始める。うらあ、絶対勝てよ、ここで勝てんかったらなんもかんもおしまいやぞー、うららあ、という気合を乗せて選手コール。けれども思ったように声が出ん。なんやら声がしゃがれ喉に引っ掛かってる感じで、こらやばい、昨日U22見ながら飲酒と洒落込んだせいかもしれん、なんとか喉の滑りをようせなならんが、どないやねんここの売店は、アクエリもポカリも置いとらんスタなんて始めてやで。しゃーないからウーロン茶でごまかしごまかしやるしかないわー。

梶山の先発はさすがにない。けど昨年の鬼門、ノリカルは先発。こっちは、ちっ、西野さんもなかなか悪いでんなあとか思うてたのに、ミチカムほんまに怪我なんや。大丈夫かいな。代わりにハッシーが左サイドに入って、ヤットがボランチでチンが攻撃的ハーフ。ここんところのセオリーどおり。あとはバックがフォーかスリーかだけやけど、ゲームが始まってみるとスリー。ハッシーとチンが両ウイングバック。なんやつまらんな西野さん。こないだ上手いこといったからゆうて今回も上手いこといくとは限らんのやで。ましてや相手は3バック攻略は上手いエフシーなんやからサイドの裏ボロボロにされかねんで。と思うた矢先にいきなりエフシーがサイドから斜めに切り込んできてシュート。めちゃめちゃ怖いがな。

エフシーは中盤でキツキツに絞り上げて拾ったボールをサイド裏に放り込んでくる。こっちはどっからでもええ、向こうのライン裏を狙ってバレーを走らせる。中盤での奪い合いからいっきにゴール前へ。スリリングな展開やけど、それでもエフシーのほうはいったんサイドへ放り込む、放り込んでからもいちど中央へ折り返すぶん手がかかるから怖さはあまりない。こちらはバレーの突進やら何やらがあっていい位置でのフリーキックが三度。ヤットのキック、一度目はゴールポストの左、二度目はバーの上。三度目は、ひよったか別の誰かが蹴っている。おいおい、ちょっと弱気とちゃあうか。前半も半ばを過ぎるとガンバのほうにチャンスが多くなるけれども、中盤での奪い合いはますます過熱、白熱。チャンスがあるうちに点を取らんと明神あたりが過労死するでと思うた矢先、頼れるはこの男。マグノ・アウベスがドリブルからペナルティエリアへ持ち込んでシュート。これが決まってガンバ先制。歓喜のなかで前半終了。

ぎゃあ疲れた。疲れたけど先制はでけた。1点差。1点差はええんやけどちっとも安心でけん。去年は2点差をひっくり返されてるし、中盤での差し合いで遅れをとったらいっきにやられるよってに。あと2点くらいは取らんといかん。で、他会場はというと鹿島がリードして浦和はスコアレス。ここは是非とも鹿島が勝って浦和が負けて、鹿島優勝の目を残したまま次節に雪崩れ込んでもらいたい。そうしたら優勝争いは浦和と鹿島とガンバの三つ巴。ガンバが油揚げを浚える可能性も高くなる。それは幸せですなあ。勝ち点計算、勝ち点計算。ま、その前に目の前のゲームに勝たんとね。ちゅーわけで後半もやったるでー!

とまあ意気軒昂で臨んだ後半。エフシーの原監督はちゃっちゃと選手交代を進める。初めて見るFWとMFを名の通った馬場と梶山に替える。そのうえ茂庭がバレーを引っ掛けて一発退場。うわあ、一発レッドは厳しいなあ。これで一人減ってますます有利やん、とか思いきや。まま、サッカーにはようある事ですがそれまで上手くいってなかったチームが、一人退場することによって却って上手く回りだすてなことがございまして、今日のFC東京がちょうどそれにあたったわけですな。なんやしらんFC東京が猛然と走り出し、ガンバがボールを持つとそこへ殺到して毟り取ってしまう。ガンバとしては泡を食った状態で落ち着いてボール回しもできず、前へも運べんもんやからゴール前まで押し込まれて延々エフシーの攻撃に晒される。たまにカウンターを発動させてバレーにパスが通ってもToday Is Not His Day。ドフリーのシュートでさえも外してしまって、またしてもエフシーに攻め込まれる。おいおいおいおい。落ち着け。相手はひとり少ないんやから、余ってるところにパスを繋げていけばええやないかい。あーもう、真ん中に出したら乱戦に巻き込まれるだけやろ。なにやっとんねん。あーバレー、キープくらいまともししてくれよ。そんな簡単に奪われたら向こうの思うツボやないかい。落ち着け落ち着け。いや俺も落ち着け。てな状態が続いてそれでも、よし残り15分、こっからが勝負やで、の瞬間にあーやられた。喜びのエフシーサポに「イエー」を決められてブチ切れ。

おらおら、もう一点とればええねん。いったれー!なんやけど、それでも勢いに乗ったエフシーが押し込みまくる。うわーエリアで倒したか?ファールなし?助かったー。けど向こうゴール裏からは大ブーイング、てなシーンも二度。はは。判定に恵まれとる。よそのこと言えんわあ。そんでもこっちがゴールを奪わんことにはどんならん。サポは「さあ立ち向かえガンバー♪」を歌いっぱなし。播戸に家長を入れて、分厚く攻撃できるようになったのはようやく残り5分を切ってから(ガンバの誇りを胸にー♪)。しかしそれでもToday Is Not His Dayにボールが渡るとシュートを外してしまう(われ等もともに戦うー♪)。流れが悪いときはさっさと外せばいいのに西野監督は札に固執する張り方をするからなー(ガンバの誇りとともにー♪)。博打ヘタなお人やで(オオーオ、オーオオ♪)。とまあ、そのままタイムアップ(…)。ガックリ。ドローで終わってしまいましたとさ。

これにてガンバは3位に後退。幸運にも浦和も引き分けたから、優勝の望みは爪先ほどある。そして次節は浦和と鹿島の首位争いの直接対決。この大舞台を尻目にガンバは勝ち点を稼いで最終節に繋げるだけだ。浦和が勝てばそこで終わりなんやけどね。やっぱここで勝ってたら自力で最終節まで持ち込めたから、もったいない。鬼門はやっぱり鬼門で、ただ負けこそしなかったという意味で一歩前進。来年こそは味スタエフシー戦に勝ちたいものですなあ。

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ジェットコースター 2007ナビスコ杯準決勝 第2戦目 鹿島アントラーズ vs ガンバ大阪

180分で勝負の決まるナビスコ杯。第1戦目はガンバがホームで辛勝したものの、勝敗はこの第2戦目が終わるまで分からない。とはいえ、アントラーズにアウェーゴールを与えていないぶんガンバに分がある。

鹿島サポもこの一戦を10冠への大一番と分かっているのだろう。東京駅の鹿島行きバスターミナルは長蛇の列。試合開始の1時間前くらいのスタジアム到着を目論んでいたが、バス待ちで敢えなく撃沈。それでも直行便の最終バスに乗れたからまだマシな方で、鹿島神宮行きに乗らざるを得なくなった200人ほどはゲーム開始に間に合ったかどうか。

スタジアムに着くと既に選手のウォーミングアップが始まっていた。遅刻である。ガンバと鹿島、両チームのサポーターは試合開始前からかなり入れ込んでいる様子で、選手入場前から全力でチャントを歌い上げる。しかしいつも思うのだけれど、アントラーズサポの大幕はいったい誰に向けているのだろう。選手たちがいない時間に広げても鼓舞になりはしないだろうに。

ゲームの立ち上がりはガンバが攻める。ガンバ寄りのジャッジングなのか、やたら向こうのエリアでファールを貰い、CKを取り、そして鹿島サポがブーイング、ブーイング。ところがガンバはここからのチャンスをモノにできない。そうするうちに鹿島のエンジンも温まってきたのか、中盤でのせめぎ合いに移行。さらに鹿島はシンプルにカウンターを志向してくる。最初の決定機は鹿島。サイドでボールを受けたマルキーニョスからグラウンダーのクロスに田代が抜け出してゴール。しかしこれはオフサイドの判定。ゴール裏は吐息を入れて仕切りなおし。

しかし、このプレーでガンバの守備陣に不安が生まれる。誰が誰のマークにつくのか、どのように守るのか、やり方の連係が取れていないのか、プレーに僅かな逡巡が見られ、マルキーニョス、田代、本山を中心とした軽騎兵のような鹿島の攻撃の前にあってはならない隙を作ってしまう。前半の30分を過ぎたあたりからこの、タガの緩んだ状態が続いてヤバイ、ヤバイと思いながら何とかしのぎ続けていたが、前半41分、ついに陥落してしまう。

同日のNHKスポーツニュースによると本山のスルーパス成功率は60%にも及ぶらしい。それだけスペースが見えているということだけど、モトヤンのいいところはこのスペースをパス、ドリブル、フリーラン、三様の使い方ができるところだと思う。このゲームでもFWにマークが集中したガンバ守備陣の間隙を突いて駿馬のごとく、いや駿鹿のごとく飛び出し41分に先制点。そして44分に追加点。ガンバは気を取り直す間もなく2点を叩き込まれて前半終了。

ハーフタイム。鹿島ゴール裏は意気軒昂。途中から盛大にコール。勝ち抜けへの意志を強く見せる。有利だったはずのガンバは2失点を喫し、トータルスコアでも鹿島に抜かれてしまった。決勝へ勝ち抜くためには、この敵地鹿島であれど得点を奪わなくてはならない。しかし、前半の途中からは一方的にやられている印象で、シュートすらほとんど打てていない。この状態で1点といえど奪えるかどうか。

選手たちは違ったらしい。点を取るしかなくなったことで、チームが一丸となれたようだ。後半が始まると、先手先手でガンバが主導権を握る。そして4分、前田の身をよじりながらのスルーパスに播戸がこれまた身をひねるようにファーへへ向けて左足を振りぬくと、スピードがないシュートながらもソガハタ指一本で触れられずゴール。ガンバゴール裏は狂喜乱舞。これでトータルスコアはドロー。アウェーゴール数の差でガンバ有利。

鹿島の勝ち抜け条件は2点差以上の勝利。すなわちトータルゴール数でガンバを上回らなければならない。すかさず反撃にでると、PAエリアのやや外、ゴールへ向かって左側の位置でFKを得る。キッカーは小笠原。狙いはずらりと並んだ壁の向こう、二アサイド。ゆっくりとした助走から壁の上を越えゴールに叩き込むボールを蹴った。ガンバのGK藤ヶ谷はこれに反応。重心を右に掛け、シュートを防ぎにかかる。が、ボールは壁に当たる。そしてファーサイド方向へ変化。このボールがそのままゴールに収まり、鹿島が再び2点差をつける。トータルスコアで鹿島が抜ける。これで再び鹿島有利。

突き放されたガンバはついに切り札を使う。マグノ・アウベス。怪我明けの川崎戦で再度の負傷。あれから一月半、ガンバの危機にとうとうエースが帰ってきた。マグノが入るとボールが落ち着く。キープ力とドリブル技術、超速スピードを使って敵ゴールへの強襲を掛けることもできるし、後続の上がりも待てる。鹿島の本山を2~3ランク、スケールアップさせたような選手だ。そして本山はといえば負傷交代。ガンバとしてはこの交代でずいぶん楽になった。

そして後半21分。ガンバのCK。このCKでは山口へのマークがずいぶん厳しかった。場所争いをしながら鹿島のDFを二人くらい引き連れるとシジクレイがその反対側、ファーサイドへするすると移動する。遠藤はそのシジクレイを狙ってボールを蹴る。速く高いボールにソガハタも反応できず、しかしてシジクレイにドンピシャ。ガンバゴール裏は狂喜乱舞。パワー充填。これでまたもやトータルスコアが並ぶ。ガンバが三度目の優勢。

残り20分。鹿島が猛攻を仕掛ける。柳沢、コウロキと次々にFWを投入してガンバにパワープレイを仕掛ける。ガンバはDF中澤を入れて守備を強化。圧倒的に押し込まれる中、マグノがこぼれ球を運び、播戸がCK付近で時間稼ぎ。鹿島がどうだったかなんて覚えていない。ガンバのゴール裏はロングコールを延々と続け、鹿島の攻撃は続き、無限にも思えるロスタイム、いつ終わるか、どこまで耐えられるか、凌いで凌いで、凌いで凌いで、とうとうタイムアップ。歓喜と脱力。思わず椅子にへたりこんでしまった。

ゲームスコアは3-2で鹿島勝利。トータルスコアは3-3でドロー。アウェーゴール数の差でガンバが勝ち抜けを決めた。

にしても、アウェーゴールが有利になるレギュレーションだったから点を取ったほうが勝ち抜けを決める状態になって、どちらも剣が峰。ギリギリのところでの切羽詰った戦いとなって最後の最後まで心臓に悪かった。なるほどアウェーゴール有利の妙はこんなところに出るのかと感心した。

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ものさし レッズとガンバ

25節、26節、ガンバとレッズが続けて対戦した横浜マリノス戦。これはこのシーズンにおけるガンバとレッズの差を計るいいものさしだった。

結論から言えば、レッズの方が2枚ほど上手。1枚ほどの差で済むかと思っていたがプラスの現実を突きつけられて、ちょっとショックを受けている。

ひとつは選手層の差。田中達也、小野、相馬あたりを平然とサブに置いてしまえるレッズと、代表組は何がなんでもゲームに出してしまうガンバとを考えればやはり選手層に差がある。ただこれは前々から分かっていたことだし、実のところ0.5枚ほどの差で済んでしまうと思っている。なぜならピッチに立てるのは11人だけで、ピッチ上でのクオリティならDF以外の部分でガンバはレッズに引けを取らないからだ。

ただ、もうひとつ。これはかなり大きな差である。いわゆるサッカーを知っているか知らないか、の部分での差。あるいはゴール重視か勝ち点重視かの差。両チームの横浜マリノス戦を比較してみるとよくわかる。

ガンバは代表組が消耗しているにもかかわらずゴール重視の攻撃的サッカーを貫くために中盤の制圧を目論みプレス合戦に応じる。そうしてマリノスに走り負けた上、更に体力を消耗し、でありながら点が欲しいあまり後半はラインを上げる。そこで裏を取られて失点。得点を奪いたくても奪うだけの体力も残されておらず、そのまま負け。

レッズはプレス合戦には応じず全体を下げてじっくりと守り、後半10分を過ぎたあたり、マリノスの運動量が落ちてきたところから、ラインは下げず前線を上げてピッチを広く使ってマリノスの体力を更に削る。そうしておいてマリノスの中盤がスカスカになり、DFも戻りきれなくなったところで一気にテンポアップしゴールを仕留める。その後は人数を掛けてきっちり守りきる。

ざっとこんなところだ。

このあたりは監督が指示する部分なのか、ピッチ上の選手が自ら判断する事なのかちょっとわからない。が、置かれている状況への対応でレッズの方に柔軟性があり、それがリーグの成績につながっているのだと思う。

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年金サッカー 2007 J1 第25節 横浜FC vs FC東京

ロスタイムの平山のゴール。ハーフウェイラインを過ぎたあたりから胸トラップであれよ、リフティングであれよ、頭トラップであれよ、スピードはないのにあれよあれよと横浜FCの守備陣をすり抜け、最後は飛び込んできたGKまでかわしてゴールを決めてしまった。途中から笑いが漏れ出し、ゴールが決まるに及んで大爆笑。だってさ、普通じゃありえないよあんなの。DFがちょっと腰を入れて当たればバランスは崩れるし、服を引っ張ってでも止めたりするもんだ。なのにギャグみたいなドリブルで抜かれて挙句にゴールまで決められるなんて。ただまあ、このゲームの横浜FCを象徴していたプレーではあった。

最初は狭いゾーンでの奪い合い。技術がないなりに相手にも技術を出させないサッカーで挑んだ感じだったが、FC東京の方がお付き合いをやめてピッチを広く使いはじめる。そうなると技術に劣る横浜がボールポゼッションで劣勢に立たされるが、それはそれでフラットな2ラインを作って対抗。2ラインの間に呼び込んでプレッシング、ボール奪取からカウンター狙いの構え。要するに横浜FCはプレッシングからカウンターの意図が一貫していた。

FC東京はそれに対して二三本ロングボールでDFラインの裏を狙ってみる。するとあろうことか横浜FCのDFラインがびびってしまう。次にFC東京が横浜FCのMFラインの前でボールを回し始めると、横浜FCのMFはロングボールの出所を潰すため前へ出て守備をする。それに伴ってDFラインも上げなくてはならないはずだが、しかしDFラインは上がらない。そうすると今度はMFラインとDFラインの間にスペースが生まれる。そしてFC東京は空いたスペースを使って攻撃を組み立てる。

ただFC東京にもミスが多く横浜FCはボールを保持する場面にも恵まれる。が、横浜FCはこれをまるで生かせない。ボールを引き出す動きがまるでなく、たまさかドリブルでキープしてもフォローもない。カウンター狙いのはずが、ただうろうろと中盤でボールを繋いでいるうちに再奪取されてFC東京の攻撃が始まる。そうした局面が続くとDFラインもうかつには上げられなくなる。ラインを下げて敵の攻撃に備えると、余計に中盤との距離が広がり更にFC東京の攻勢を呼び込むことになる。悪循環。

前半の得点はそんな流れから。FC東京は奪ったボールを右サイド、DFラインの裏へスルーパス。それを受けた選手が中央へ折り返すと、中は2枚+走りこんできた福西。福西がそのまま決めて先制。最初はFC東京ゴール裏が赤嶺コールをしていたから、赤嶺ってあんなプレーをする選手だったかなあと思っていたが、やっぱり訂正。福西でした。

というわけで攻めなきゃならない横浜FC。ところがこれがもうさっぱり全然ダメ。中盤から前線は形を保ったまま動かない。何がしたいのかさっぱり分からない。そもそも戦意が感じられない。ただなんとなくボールを繋いで、ただなんとなく時間をやり過ごすみたいな意思も意図もないプレーに終始する。なんじゃそりゃ、である。

後半に入ると少しは動きが出てきたが、やはり「ここぞ」でのダッシュがなかったり、パススピードの緩急がなかったりで、流れの切れっ端みたいなものは掴めるもののチャンスを作るまでは至らない。そのいっぽうでDFはFC東京のプレスに晒されると、リチェーリにパスを掻っ攫われてGKと1vs1のピンチを招くなど不安定さを露呈する。

運動量なくパスを繋いでばかりいた山口素弘がFWと交代になってようやく横浜FCに動きが出てくる。ワンボランチでは流石にきついからMFが積極的に攻守に絡むようになり、FWが空いたスペースのケアを行いとスペースが有るが故の連動性が見られるようになる。が、それでもFC東京の守備陣を破るにはまだまだ足りない。かろうじて三浦淳のFKがチャンスだったくらい。結局テンパイさえ作れない状態で、ラストは冒頭の平山ゴールだった。

横浜FCはどこがどう悪いというより、カズとマルコ・パウロ以外から勝ちたい気持ちが見えなかった。選手間にもプレーに対する信頼関係がないようだし重症だな、と。それからフロントはどうなのだろう。三ツ沢でやるよか多い観客収入と引き換えに、圧倒的な東京ホームを作られて勝ち点3もまんまと奪われた。このあたりは賛否両論だが、相手が東京なのにわざわざ国立開催してやることはないと思う。

FC東京は正直なところがっかり。横浜FCの体たらくを見て水戸黄門ばりに「やっておしまいなさい」と思っていたのだが、付き合い上手なのか切り裂くような攻撃はほとんど見られなかった。もうちょっとやれるチームなのにもったいない。

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初心に戻る 2007 J1 第23節 ガンバ大阪 vs 鹿島アントラーズ

正直なところ、試合前々日に読んだ西野監督のコメント「基本的なところは変えず微調整する」に不安を募らせていたし、だからこの鹿島戦は余ほど難しいゲームになると踏んでいたのだが、結果的に大はずれだった。

大勝の原因はやはり2トップということなのだろうか。横浜FC戦では前半チャンスを作っていたように見えた2トップの一角を外し中盤を手厚くしてから上手くいかなくなったし、川崎戦ではマグノ負傷で家長を入れておかしくなってしまった。要するにガンバの中盤にはクサビと抜け出しの二人が必要ということなのだろう。

また2トップの一角、播戸は前節出場停止で一週間半の試合間隔があったからフレッシュな状態で鹿島へのファーストプレスを掛け続けられた。それが中盤の負担を軽くしたのだろうとも思う。思えば鹿島の選手たちだって疲れているはずで、そこへ播戸の如き戦意旺盛な選手が来られるとたまらないはずだ。

とはいえ試合展開を見る限り、状態としては中断前の頃のトップフォームには戻っておらず、昨年のような先制をしてその後はカウンターを合わせていって逃げ切りパターンだった。ただ、これはガンバの超攻撃的サッカーの原点のひとつ。ガンバは攻撃力を大きく取り上げられるチームだが、その攻撃力は先制後のカウンターに負うところが大きい。だからこのゲームのガンバは復調というよりは、原点回帰だったように思う。それもフレッシュな播戸の存在があってこそだったが。

そんなだからガンバには気になった点もあった。前節、ジュニーニョにミドルを叩き込まれたが、このゲームでも似たシーンがあった。そのエリアまで行くとDFも距離を詰めるよりドリブルやパスを警戒するかもしれない。しかし多分、それは蓄積された疲労のなせる業で本当は詰めなくてはならない。そう考えると、やはりガンバの主力選手たちは疲れているし、そこのところをカバーできる選手がほしいところでもある。

と、考えると勝敗の鍵は主力もしくは主力クラスのフレッシュな存在、つまり選手層に尽きると言える。この傾向は疲労とカードが蓄積されるシーズン終盤が進むにつれ顕著になっていくはずで、ガンバはその点においてレッズに劣る。が、それは先の話。当面はまたしても中二日。次節の名古屋戦に勝ちきらないと話は進まない。たぶん名古屋戦は疲労の関係で大きく苦しむと思う。その中でいかに先制点を奪い、カウンターを合わせる展開に持っていくか、そのあたりが鍵になりそうだ。

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ロスト マイホーム! 2007 J1 第22節 川崎フロンターレ vs ガンバ大阪

かなりヘコんでいる。ガンバのチーム状態が非常に悪く、しかも短期間での改善も期待できない。ただ4失点についてはあまり気にしていない。最初の2点はダメダメだが、後の2点はジュニーニョの見事なミドルと、チョン・テセのフィジカルにやられたものだから仕方がないと思っている。それよりもガンバのストロングポイントである攻撃をまるで発揮できなかったことがキツイ。

マグノの同点ゴール。直後の家長との負傷交代。4-5-1への変更。これでまったく機能しなかった横浜FC戦の後半へと戻ることになった。これが全てではないが、しかし勢いの失速は確かに感じられた。巷で言われているようにMF陣は疲れているのだろう。ひとつの指針がMFによるシュートの数である。このゲームでは一本もなかったのではないか。つまり前へ進めず、プレーエリアが下がっているという証左である。今シーズンのガンバの怖さはFWのみならずMF、特に橋本や明神の守備的MFのシュートにもあった。ところがパスが繋がらなくなり、プレーエリアが下がるとシュートを打てるのはFWだけ。しかもマグノの再負傷でFWがバレーのみになってしまうと、ガンバから怖さの影さえも消失してしまう。

ただ、いっぽうで思うことがある。昨シーズンだったか今シーズンだったか、カウンター主体のチーム相手にボールを持たせ、呼び込んで攻めさせ逆にカウンターで勝ったゲームがあった。同じことはできないのだろうか。今年のガンバにはそういった点、相手やゲーム状況によってシステムを変えながら、それでもしっかりと勝てるチームを期待していたのだが。

押してだめなら引いてみろ、という。強さとは相対的なものだ。天地人によって変わるものだ。だから彼我の強さを見極め、状況に応じて戦い方を変えねばならない。攻め勝つことでしか勝てないのなら王者にはなれないし、守り勝つことでしか勝てないのなら、それもまた王者にはなれない。いかなる状況にあってもそれに応じた戦い方で、勝ちを拾うものこそが王者となれる。

ガンバはまだまだだ。

ちなみにこの惨敗ではブーイングはできなかった。

選手たちは頑張っていた。しかしそれでもどうにもならない状況だった。それはつまりガンバのサッカーは特定の状況においてしか通じないことを意味していた。それのもたらす喪失感でいっぱいだった。次節以降、ガンバの建て直しは西野監督の手腕に大きく依存することになる。鹿島戦と名古屋戦、勝てないまでもチーム状況を上向かせてくれれば、その後に可能性を提示してくれればいいと思っている。今シーズンの優勝よりももっと大切な、今後十年のガンバの礎を築けるのは、残りの12節かもしれない。

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驕慢の代償 2007 J1 第21節 横浜FC vs ガンバ大阪

ゲーム中、プレーを見ながら選手も監督も横浜FCを舐めているんじゃないかと思ったけれど、前日にやはり西野監督がそういう手の発言をしていたそうで。

最初のセルフジャッジによる間接FKからそうだったけれど、ちょっと緩いな、と。その緩さが守備の軽さ、ミスパスの多さに繋がっていく。ガンバのベースはパスなだけに、そこの部分でらしさを出せなければリズムは生まれないし攻撃もうまく回らない。

特に試合前半のうちからペースを掴んで相手を走らせ体力の消耗を強いるのが後半への布石となるのだけど、このゲームではそれができなかった。なぜなら、横浜FCに全員守備でがっちりと引かれてしまい崩せなかったこと、そしてパスミスなどによる自滅でリズムそのものを上手く作れなかったからである。

どんよりとしたまま前半が終わり、ガンバらしい攻撃が出るようになったのは後半の半ばから。ちょうど横浜FCのDFが退場したあたりからだった。その後、家長がPKを貰ってガンバが先制するものの、直後にCKから失点。PKを得た家長にしても周りと呼吸が合わないシーンが多く見受けられ、ガンバのポゼッション時間が続かず波に乗れない。終了間際になってようやく焦りが出たのか迫力のある攻撃を見せもするが既に遅くそのままタイムアップとなった。

誰が悪い彼が悪いというゲームではなかった。まずもって横浜の菅野がよかったてのもある。実はこのゲームへ行く前に万博のガンバvs浦和を観た。そして浦和相手にあれだけのゲームをできるのだからガンバは大丈夫だし、落ち込む必要もないと思った。同時に横浜FCは前節に8失点の大敗を喫しているから、そうとう気合が入っているだろうとも思った。ゲームの結果はガンバの自滅でドロー。やはり相手を舐めていたのではないかと思う。横浜FCは中断中に補強を行ったし、このゲームではその選手たちが効いていた。ガンバが前回対戦したときとは違うチームになっていて勝手が違ったところはあっただろう。しかし、優勝を狙うチームならそれでも優勝という至極の喜びへ向かって気を緩めてはならなかった。自分の心残りは前半の最中から、ガンバは横浜FCを舐めてるのと違うか、と思いながら終に「相手を舐めるな」と野次ひとつ飛ばせなかったことである。

代償は高くついた。この先レッズは一敗もしないだろうから、ドローのお付き合いも許されない。しかし、優勝はさておきまずは目先の川崎戦、鹿島戦、名古屋戦の中二三日コースを凌ぐことだ。ここで勝ち点を落とさなければ再び優勝の目も出てくる。もしここで二敗するようなことがあれば三位以下に後退。優勝は極めて厳しくなるだろう。

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執念の逃避行 2007 J1 第19節 浦和レッズ vs 柏レイソル

今シーズン2度目の対戦。前回、柏レイソルホームゲームの国立対決のときは旭日の勢いで首位に躍り出ていた柏だったが、魔術師フランサの使い魔たちが不在で、それを反映してかスコアも1-3と浦和の完勝に終わった。しかし今回の柏は谷澤を出場停止で欠くぐらいでほぼベストメンバー。対する浦和は大砲ワシントンが故障で戦線離脱。これくらいのハンデがあってようやくイーブンに戦えるかと思ったが。

序盤から柏が積極果敢に攻める展開。浦和はいつもどおりまずはしっかりと相手の攻撃を受け止める。柏としてはバイタルエリアのあたりまでは攻め込めるものの、中央突破は鈴木啓太に立ちふさがれて無理筋、サイドに開いてのクロスはトゥーリオの対空防御に引っかかって無理筋と攻めが続かない。そこでサイドに開いてもすぐには上げず、中央ゴール前へ向かってドリブルとパスで切り崩していく作戦を採る。が、そこは坪井と阿部、浦和が誇る日本代表のDFとウイングバックが連携しながら守り、ここを破らせない。柏は攻勢をかけながら決定的なチャンスはたったのひとつに留まり、前半の終わりごろには攻めあぐねてしまう。浦和はといえば攻められているようで、その実、柏に攻めさせて消耗を強いながら向こうの弱点を分析している。ゲームは浦和ペースで進み、スコアレスドローのまま前半を終えて後半勝負となった。

後半に入ると指揮官から作戦を授けられた浦和が攻勢を開始する。前半は低く構えていたDFラインを高く張り、鈴木啓太や長谷部誠、あるいはトゥーリオ、あるいは阿部といった守備の選手が積極的に攻撃へ顔を出す。圧倒的なキープ力で柏の機動防御をかわし、パスを繋いでゴールへと迫り、セカンドボールを拾ってはまた波状攻撃。半包囲網を敷いて右から左から真ん中からと攻めの手を緩めない。柏の守備陣は長谷部の強烈中距離砲をブロックしたものの、続く第二波の前に隙が生じ、とうとうトゥーリオに決められてしまう。これにて柏は万事窮すかと思われた。

斯界に名高い浦和の守備はリードを得た後にこそ真価を発揮する。焦る敵のパスを中盤で引っ掛け、アンカーで潰す。絶対的な制空権支配でロングボールを入れさせない。このゲームでもまたこの防衛作業が繰り返される。

リードされた柏はやはり浦和の防衛線を突破できない。執拗にサイドからの切り崩しを図るが浦和の防壁は堅くペナルティエリアの内への進入を果たせないでいる。となれば、最後の手段はひとつ。柏は浦和のゴール前を覗くようにペナルティエリア付近で遊弋する。この囮に浦和の守備陣はともかく、中盤から下りてきた選手がアタックを仕掛けそして絶好の位置でファールを取られてしまった。そう、直接FKが最後の手段だった。そしてこの直接FKからのボールを古賀が見事に決め、ゲームは振り出しに戻る。

しかし追いつかれた浦和は黙っていない。せっかく手にするはずだった勝ち点3、そのうち2点を失いかねない状況に至って再び猛攻を開始する。柏の逃避行はここから始まる。ここまでの流れからまともにやって柏がこれ以上浦和から得点を奪うのは無理。となれば逃げ切るしかない。が、全員を引かせてしまうと却って攻撃を呼び込むことになる。なら快速選手を最前線に配置して常に敵陣への睨みを利かせながら逃げ切りを図るのがよい。石崎監督は最前線にドゥンビアを配してカウンターの構えを見せながら、全体を下げて守備に当たらせる。

それでも浦和の猛攻は止まず。押し寄せる右から左からのCK。柏の古賀はたまらず足を攣る。そうして戦線を押し戻させるがまたも浦和の砲火が押し寄せる。今度はクロスボールを足で抱え込む。長谷部のドリブルには届かずとも横たわるスライディング。古賀を中心とした柏の守備陣は浦和に翻弄されながらも身体を張って防ぎ、縋り付くように寄せ、満身創痍になりながらもゴールを死守する。却って攻め疲れの見えてきた浦和に対してドゥンビアを中心とした高速カウンター部隊が細いながらも攻めを繋ぎ、浦和守備陣を自陣ゴール前に釘付けにする。すると浦和の攻撃陣から迫力が消えうせ、互いにロングボールを使ったカウンター合戦の様相を呈してタイムアップ。柏が勝ち点1を奪って逃げおおせた格好だった。もちろん、浦和にとっては負けに等しい、柏にとっては勝ちに等しい引き分けだった。

どう見ても浦和のほうが一段上のレベルにあった。それをドローに持ち込んだのは柏の、中でも古賀の執念だった。このゲームの古賀のディフェンスは謗りを受けたり、嘲られたりするに十分なものだったかもしれない。しかし、それでも勝てないまでも負けたくないという執念が圧倒的な浦和の攻撃を食い止めた。そんな柏の気迫が目立ったゲームだった。

いっぽう浦和に目を移すと、単純にワシントンを欠いたのがすべてだったような気がする。ワシントンを想定した組み立て、ワシントンに頼っていた決定力。浦和がゴールを決めるチャンスは柏の倍をゆうに越えていた。それでも決めきれなかったのはワシントンの替えがいないことの証左に他ならない。

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万博タイフーン 2007 ナビスコ準々決勝2ngReg ガンバ大阪vs浦和レッズ

前々回の最後、物量vsホーム力なんて書いた私が間違っていました。申し訳ない。
ファンでありながらガンバの物量を見くびっていました。ガンバユース最高!上野山さん最高!
後半早々の家長、安田、倉田の絡みなんて見てると、感動を通り越して目頭が熱くなっちゃいましたよ。見ろ、彼らを。ガンバはあと10年は戦える。

冗談はさておき。勝敗を分けたのはまさにその点だと思うわけで。いやなに、レッズのサブに対して能力が低いとか、ユース育ちがいればこそなどと言いたいんじゃない。グループ戦術やディシプリンの問題。アヤックスじゃないけどガンバユースの基本部分はずっと変わらず継続されている。そして、そこで培われたコモンセンスが主力不在のスクランブル体制の中でも阿吽の呼吸で発揮される。同じサブ中心のチーム構成でも、それこそがガンバとレッズを分かつものとなった。主力不在の中、二枚替えするまで攻撃が機能しなかったレッズ、ユース畑のコモンセンスによって加点できるガンバ。選手層というのは、何も選手個人の能力に拠るだけのものでないことを思い知らされた。

ゲームとしては1-1の状態からようやく始まり、と思っていたが。ガンバは最初、守りきるつもりなのかと疑うほど引き、レッズも及び腰。ただ、レッズには永井がいるので低い位置からのカウンター勝負になるとレッズに分がある。ところが今回のガンバはセットプレーが冴えに冴え、先制点、追加点をセットプレーでものにしてしまった。どつかれて漸く目の覚めるレッズはといえば、今回はいちど同点に追いついた時点で再び休眠状態に入ってしまった。同点までは「山田か~。イヤな奴がボールを持つよなあ」なんて思っていたのだが、それ以降はさっぱり音沙汰がなくなって気がつけば交代だった。それともうひとつ、ガンバがしっかりと中盤でのプレッシャーを掛ける為、1stReg、そしてリーグでも苦しめられてきた相馬へボールが供給されることなく、結果、レッズのサイド攻撃は不活性のまま前半を終えた。

サッカーで最も危険と云われる2点差で始まった後半だったが、手綱を緩めないガンバはいきなり加点。あれ、左サイドで安田に流したのは誰だ。ものすごく狭いところをヒールパスでよく通したな。その安田からフリーで走りこむ二川にパスが通ってゴール。これで試合の趨勢は決まった。その直後にオジェックは二枚替えを敢行するが、これは遅きに失した感がある。さらにその後、家長のゴールでガンバは5点目。そこへ至ってようやくレッズは右サイドからの攻撃が徹底される。しかし4点差は逃げ切るにじゅうぶん。細貝のミドルに誰も詰めていなかった点(先週だって内舘のシュートに倉田が詰めておらず、失点に繋がったではないか)は相変わらずの反省点として残るが、いちばん戦意を見せていたポンテを交代させてくれたこと、ガンバ側は交代で入った横谷や中山がきっちり役割を果たしてくれたことで、レッズの反撃を1点に抑えて5-2の完勝。リーグナンバーワンの守備力を誇るレッズ相手に痺れる勝利となった。

それにしても今までガンバユースの、選手個人に対する育成の上手さは何度も目にしてきたが、ぶっつけ本番状態での3人以上が絡むグループ戦術の機能性を目の当たりにしたのは初めてだ。いいものを見せてもらった。そして、喜びはとてつもなく大きい。

やっぱ、ガンバ最高っス。

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2007 ナビスコ杯 準々決勝1stReg 浦和レッズvsガンバ大阪

得点1に勝ち点1。これ以上の結果を望むのも有りだが、主力7人が欠場の条件を考慮すると浦和相手のアウェーゲームでこの結果は最低限かつ上出来の部類と言えよう。ん?浦和だってサテライトメンバーが中心だって?それはそうでも、堀之内、小野、長谷部、永井なんて普通に日本代表クラスだし、細貝はU23代表、堤は今回のみU20落選。そのうえポンテはいるし、単なるターンオーバーにしかみえない。浦和のほうはそれだけ選手層が厚い。

立ち上がりのガンバは特に悪く、寄せのスピード、厳しさがいつもよりも不足していたため開始5分でこのままだと負けてしまうと思ったが、はたして先制点を許す展開になってしまった。浦和の先制点はセットプレーからのこぼれ球を内舘がシュート、そのシュートに小野が触ってコースを変えてのゴールだったが、この場面にしても倉田が内舘へしっかりと寄せていなかったことがフリーシュートを許したのだった。小野は、オフサイドにも引っかからない、いいところに居たということで。

ただ、その後はレッズの悪癖と言っていいのだろう。得点を奪うとペースダウンする例の病気が出て、ガンバはその間に態勢を建て直せた。ボールポゼッション率も上がったことで、いつもほどでないにせよ局面局面でガンバらしい細かなパスのつなぎを見せて浦和陣の攻略にかかる。そのガンバゴール裏でさえどよめいたのは入江の切れ込み。数年来、守備専門を地で行っていた入江が浦和陣へ果敢に切れ込み、ゴール前まで迫ったのは嬉しく楽しいサプライズ。どうせならフィニッシュまで行ってほしかったなあ。そうやってガンバが攻める展開の中で最大のチャンスはPK。明神がゲットしたPKをマグノが蹴る。どっしりと構える山岸相手にタイミングをずらしながら助走をし、蹴ったボールはゴール右隅へ。しかし次の瞬間、横っ飛び山岸の左腕が伸びてボールを弾き出す!PK失敗!マグノは天を仰ぎ、山岸はガッツポーズ。明暗定かになった次のCKもレッズが守りきって前半はレッズの流れになる。0-1で折り返し。

後半、寺田と前田のスイッチがあるかと思ったが前半と変わらない布陣で臨む。正直なところ寺田は物足りない出来だった。もともと足元でボールを受けてキレで勝負をするタイプだというのもあるけれど、二川と並んでのガンバのシャドーを形成するならその役割をもっとはっきり理解して欲しかった。どんどんボールにプレッシャーを掛け、ボールがあるないに関わらずプレーに絡むこと。結局、寺田のその課題はゲーム中に解決されることなく後半30分には中山と交代することになる。

それはともかく後半に入ると再びレッズが活気付く。ガンバを自陣に押し込み波状攻撃を仕掛ける。ガンバはボールを奪ってのカウンターにせよ、クリア一発ロングフィードにせよ、マグノを経由する攻撃のため、そのマグノへボールが入るところを徹底して狙われて奪われ、ボールが前線に収まらない。そうしてレッズの攻撃が続く苦しい展開。そのあたりのサポートを寺田にはしてほしかったのだが。かくしてガンバの望まない方向で戦線が膠着してしまったため、西野監督は寺田に代えて中山を投入する。ただ中山も2列目に入り、寺田と同じくサポートに入らない。ここに変化が現れたのは左サイド、入江に代えて前田を投入してから。前田、中山でレッズのディフェンスにプレスを掛け、前線でボールを追い回す。中山がトップで身体を張り、前田とマグノが2列目でサポートに入る。どんどんどんどんボールを追っかけ、それが全体を牽引する。ガンバに流れを引き寄せる。レッズの選手はちょっとしたことで怪我をした振りをしてピッチに転がり、この流れを断とうと躍起になる。それでもガンバの流れは止まらない。CKをとった時も山田がうずくまって時間を使ったが、はたしてこれはどうだったのか。レッズの集中力が切れることにはならなかったか。二川の蹴ったCKはファーの山口へ。その前でGK山岸が弾き出そうと飛び出す。しかし伸ばした右腕の張り詰めた指先のその先をボールが抜ける。山口の頭にドンピシャ。ゴールが決まってガンバが追いつく。げーむはそのまま引き分けで終了。ガンバとしては貴重な勝ち点1と得点1を手に入れた。次のホームゲームでは引き分けでも1失点までは許される状態にはできた。レッズ相手に無失点なんて虫のいい話はなかなかないからこれは大きい。

ただガンバとしての懸念はマグノの負傷。終了直前、高速ドリブルからのヒールパスで痛めたらしく担架で運び出されて負傷退場。たぶん次は無理だろう。そしてこれでガンバはFWを3枚とも欠くことになった。次の浦和戦ホームゲーム、数字上はすこし分がいいものの選手層を見るとかなり厳しい戦いを強いられることになってしまった。物量対ホーム力の対決に乞うご期待。

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大宮について

横浜マリノス戦、ガンバ戦と大宮のゲームを連続で見たわけだが、巷で言われるほど大宮に悪い印象を持たなかった。

まず守備がいい。ガンバや浦和ほどのチームになれば攻撃の引き出しも多いから耐え切れなくもなるだろうが、マリノス戦やガンバ戦の前半で見せた堅く厳しい守備はほとんどのチームを抑えるのにじゅうぶんだ。
いっぽうの攻撃はというと、ここ8試合で3得点だったか。得点を奪えていない。だけど見たところ攻撃の形はできている。厳しくプレッシャーをかけて奪ったボールをサイドに展開。小林大悟の右サイド、藤本主税の左サイドが起点を作って勝負のパターンは選手の特性を考えても理にかなっている。しかしそこから先、フィニッシュの部分がよくない。マリノス戦でもどかしかったのはパサーとFWのタイミングが全然合っていなかったこと。たぶん前線の選手に負傷者が続出したせいで、そこいらが詰めきれていないのだろう。それが得点力の低さにつながっている。

現在17位の大宮だが、この中断期間中はどう使うべきか。
聞くところによると2週間のオフの後、3週間の練習があるのだそうだ。そのスケジュールで大丈夫かどうかはちょっと何とも言いがたい。
ただ、フロントとしてやっちゃいけないのは監督の更迭だと思う。17位とはいえ大宮の守備は安定している。そのうえフィニッシュ前までの攻撃の形もできている。つまりチームは7割から8割がたできているといってよい。監督を代えてからこのレベルまで引き上げるのは容易ではない。むしろ昨年の福岡のように堅守すら崩壊して迷走する可能性も低くない。やはりストライカーの補強が一番で、その次はセットプレーに磨きをかけることではないか。昨シーズン、一時とはいえ猛威を振るった小林大悟のFKを中心にすれば1ゲーム1得点のセットプレーは非現実的ではない。そういった意味でFWにはターゲットマンとなれて、そのうえセットプレーに強いタイプがいいのではないだろうか。ただ、大宮のスカウトがここのところ外してばかりというのは気になるところではある。もしかするとスカウトがこのチームの命運を握っているのかもしれない。

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2007 J1 第18節 大宮アルディージャ vs ガンバ大阪

前回ガンバの強さは流れを掴むところの上手さにあると書いた。
ではなぜ上手いのかといえば、それはこのゲームに如実に現れていた。

このゲーム、前半は大宮がよく健闘していた。斉藤、小林慶、片岡という守備が得意な三人で中盤を構成し、なおかつ低めに陣を構える。バイタルエリアのあたりではきつくプレスをかけてガンバを自由にさせない。ガンバはそこまではボールを運べるが、そこから先に進もうとすればすぐさま二三人が寄ってくる。前半のガンバは攻めて攻めあぐねて大宮のカウンターにさらされる。ただ、大宮は攻撃の枚数が少なすぎた。吉原と藤本、小林大だけではスピード、パワー、高さとも物足りない。前半はガンバにもチャンスはあったが、大宮にも決定的なチャンスがあった。しかし、自分たちの形に持ち込みながら大宮は決めきれなかった。

そして後半、大宮は持たなかった。前半のハードワークがたたり運動量が落ちたところでガンバに崩された。家長に切り込まれ、崩され、最後も家長に決められた。失点すると前へ出て行かざるを得なくなる。そうなればガンバの思うつぼだ。大宮は前へ重心をかけて戦うが、空いたスペースをガンバが見逃すはずもない。二三人で囲めば奪えたボールも、選手相互の距離が離れると簡単には奪えなくなる。逆にガンバはボールを奪うとシンプルにつなげて攻撃を構築する。こうなると勝負は決まったも同然だ。遠藤がキープからちょんと外にはたき二川のゴール。二川のスルーパスからマグノのゴール3-0の完勝。

西野監督が最近試合ごとに言っているが、このゲームも後半勝負だったらしい。前半はボールを動かして大宮を走らせ消耗させるのが狙いだったそうだ。いわば前半は仕込だ。しかしだからといって前半に手を抜くわけではない。全精力を傾けて仕込みをするからこそ敵も全力で防衛せざるを得ない。それが後半のお楽しみにつながるわけだ。

では冒頭の課題に戻る。どうしてガンバは流れを掴むのが上手いのか。技術が高いからか。それもある。しかしそれだけではない。西野監督の作戦が上手いからか。それもある。しかしそれだけでもない。大宮戦で見せたガンバは仕込みも全力でやるという、その部分こそが肝である。

仕込から始めて、手を抜かずににやれば勝てるという自分たちのスタイルに対する自信。過信せずハードワークを厭わない生真面目さ。また、目先の勝利と、その先にある優勝という目標。それらがあいまって局面での余裕、当たりの激しさ、勝負どころでの押し上げ、要するに試合運びの上手さにつながっているのだと思う。

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テレビ3戦生1戦

テレビ3戦+生1戦。いちばんつまらなかったのが金を払った大宮vsマリノスだったあたりとほほのほとと。前節にガンバを完封したマリノスだったから期待していたのだが実態は…、それはまた後ほど。

それぞれの試合を見ていた思ったのは、最終的に決定力がモノを言うということ。
清水がいくらきれいなサッカーをしようと、JEFがどれだけボールをキープしようと、浦和のセットプレー、新潟のカウンターの前に沈んでしまっては意味がない。そして、その一本を決められるチームは上位にいるし、そうでないチームはいくら良い選手を揃えても優勝争いには加われない。

浦和vs清水はまさにその決定力、特に清水の決定力をテーマに観戦していたが、諦念とともに予想していた通りの結果になってしまった。矢島にせよ岡崎にせよ、動きは非常にいいのだがゴールが遠い。ゴールまでの1メールが彼らには105メートル以上に感じるのかもしれない。矢島に関しては高さ、パワー、スピードとも一流のものを持っていながらシュートテクニックがお粗末。チームメイトの西澤から盗めるものを盗めば化けそうなのだが。チームとしてチャンスを作る事はできているから、あとは決めるだけ。もっとも、今は花盛りのガンバにだってそういうシーズンがあったから強豪への通過儀礼の時期だと考えてもいいかもしれない。ガンバは、まあ、あれだ。FWに最低ひとり外人を置くことで問題を解決したけど。

浦和は浦和でした。いったん流れを掴むと異様に強い。この試合はセカンドボールを拾いながら匍匐前進といった具合に、じわじわ清水陣に圧力を加えて最後はセットプレーで寄りきり。寄り切って浦和の勝ち。

千葉の復活は本物か。と期待したのだが、前々節の勝ちはストやん造反によるドーピング効果だったようで。放送中にで紹介されていた佐藤勇人のコメント「ダレはじめている」は間違いではなかった。GKからDFへのパスミスが一再ならず。あと、新潟がハイプレスのチームだなんて、月曜に読んだブログで知ったよ。というのもこのゲームの新潟はプレッシングよりもカウンターに重点を置いていたようで、エジミウソンの突破力を生かす戦いぶりだった。そんなわけで千葉はボールこそキープできるものの攻めきれず、カウンターに沈んでしまうという注文どおりの展開。まあ、新潟の1点目はかぎりなくオフサイドだったわけだが。

ガンバvsFC東京は…ガンバ強いなあ、と。2失点しても慌てず騒がず落ち着いたサッカー。浦和は流れを掴んでからが強いけれど、ガンバはその流れを掴むのが異様に上手い。相手の気を逸らすというのかな、低く構えるFC東京陣にパスをすっと入れて自陣に戻して、ちょっと変化をつけて入れて戻して、また変化をつけて、といった具合に呼吸と間合いを計りつつ、タイミングをずらしたりテンポを変えたりと駆け引きで守備方の狙いを外し、いい形になったところで一気呵成のテンポアップ。全体が躍動し、畳み掛ける。となるとFC東京の失敗はガンバ相手に受身になってしまったことか。低く構えるといっても、自陣にボールを入れられた瞬間からボールに食いつきどんどん追っ掛けまわさないとガンバの思うツボということなのだろう。

で、生観戦の大宮vsマリノスだが。マリノスは要するにドローでオッケー、勝つ気がないんだな、と思ってしまった。スコアレスドローの後半開始に山瀬弟に代えて那須だからなあ。たしかに大宮の方がよかったけれど、ハユマを一列上げてその裏に蓋をするってのもねえ。山瀬兄のポジション取りも低いままだから攻めのサポートはない、個人でなんとかしてくれってこと。大宮の攻撃はサイドチェンジなど途中まではよかった。けれどもそこから先、決定的なチャンスを作れない。見ていると、FWと中盤の呼吸が合っていない。試合によって前線の選手をころころと変えすぎた所為かもしれない。そんなわけでどちらにも得点の匂いも気配もなく、つつがなく淡々とゲームは終わってしまった。

リーグとしてみると、ガンバとレッズは引き出しが多くやはり現時点での2強だな、と。新潟は昨年の川崎のポジションか。千葉は結局、選手の問題なんだろうね。

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2007 J1 第12節 ヴァンフォーレ甲府 vs 清水エスパルス

テレビ観戦。雑感。

終わった後、勝ち点2を失ったのはどちらだったかやや真剣に考えてしまった。
試合内容を見る限りどっちもどっちで共に勝ち点3に値するパフォーマンスではなかったから「勝ち点1を分け合う」との表現こそふさわしいかもしれない。

ゲームのポイントは甲府のスタミナ。前半、甲府はペース配分など頭にないかのように前線からの積極的なプレッシングと、素早い攻守の切り替えで試合の流れを掴む。ただ攻撃に関しては速攻ではなく遅攻が主体。林と藤田を中心にボールを振り分けながら、機を見てテンポアップ。局所に人数と運動量を掛けながら局面打開を図り、それをそのまま全体の攻勢へ結びつける。それに対する清水はチームの重心を守備に傾け、守備ブロックをしっかりと構成して堅く守る。風下という理由もあってか主導権を取られるのは承知の上でセカンドボールもほとんど甲府に拾わせるし、攻撃にも人数を掛けずかなり慎重。そんな構図だから甲府が主導権を握っているように見えて、清水がコントロールしている前半のようにも思えた。甲府が1点も取れずに前半を終えてしまったときには、清水逆襲の舞台が整ったと思ったものだが。

もしかすると前半の清水は守備に意識を傾けすぎたのかもしれない。結局のところ甲府に遅攻を許し続けたのは、甲府の体力温存に繋がったのかもしれない。

後半に入っても甲府の運動量は衰えなかった。特にFWと攻撃的MFのプレッシングは速く鋭く、清水のDFラインを圧迫し中盤へボールを入れさせない。清水は中盤が作れず、縦パスを入れてフェルナンジーニョを起点にするだけの単調な展開に陥ってしまう。清水自慢の中盤がまったく生きてこない。ゲームはその構図から動かず、それが全てだった。

このゲームはちょっと残念なゲームだった。

甲府は面白い。ゲームコントロール、緩急のつけ方、崩しなどはガンバと同じかそれ以上のレベルにあるかもしれない。違いがあるとすれば前線の選手の質くらいなもので、藤田、林と展開のできるボランチに関してはガンバ以上なのではないか。しかしゲームコントロールから崩しまではいいが、決定力に欠けているところが残念ではある。もっともガンバファンが偉そうにのたまうことではないけれども。

もっと残念だったのは清水である。あれだけの選手を揃えながら突き抜けきれないのはどうしてだろう。後半に入ってからはゲームコントロールができてもいいはずなのに結局、主導権を奪われっぱなしで終わってしまった。伊東以外にもベテラン選手が欲しいところかもしれない。あとはビルドアップできるDFか。

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2007 J1 第11節 浦和レッズ vs ガンバ大阪

ガンバ側からすると追加点を取れなかったのが全て。

不調といいながらも着実に得点を重ねているワシントン、流れの中から得点をあげられるポンテ、山田、小野、永井、長谷部の面々、セットプレーから得点できる阿部、堀之内、ネネのDF陣、スコアラーがずらりと並ぶ浦和相手だから1失点は覚悟すること。先制されるまで寝ている浦和が目を覚ましてからが本当の勝負が始まること。その際には前掛かりのハイプレッシャーに晒されること。それら全ては予測の範疇にあった。そして、その通りの展開になり、それでも勝てなかった。

なぜ勝てなかったか。

疲労、というのはもちろんある。特に前半好パスをいくつも前線に飛ばしていた二川などは後半の半ばからは見る影もなかった。しかし疲労を促進したのはまた別の要因で、後半に入ってからのサイドの攻防が鍵を握ったように思う。後半、浦和は相馬、山田の両アウトサイドを高く張り出し、ガンバの若き両サイドバック、安田と青木を自陣に釘付けにしていた。両サイドバックが押し込まれたままだから中盤での選択肢が少なくなってボールを奪われ、押し込まれたままの両サイドバックは1対1の勝負で手玉に取られる。中盤がそのフォローにまわり、ますます中盤が薄くなる。ガンバは中盤を作れなくなり、悪循環が悪循環を呼んで自陣ゴール前での防戦を余儀なくされる。苦し紛れの縦パスはネネにインターセプトされてレッズが再びサイドを狙ってくる。こんな状態で30分間よく耐えたとさえ思う。

そう、サイドの攻防がこのゲームの死命を制した。ガンバは右サイドを疲労困憊の青木から家長に代えた。その家長にとっても右サイドバックは公式戦初ポジションのはずだった。家長の可能性に賭けたあまりにも無謀な一手。しかし、ガンバにはそれしか手がなかった。家長が右サイドバックに入ると、それまで薄皮一枚で持ちこたえていた守備が破綻をきたす。そこを狙いすましたレッズは相馬に代えて長谷部を投入。長谷部をボランチに入れて、阿部を左サイドに回す。流れを変えるための、最後の一押しのための交代だった。その策がぴたりと嵌まる。後方からドリブルで上がってくる長谷部にガンバの守備陣は混乱する。シジクレイが釣り出され、その上で左サイドの阿部にフリーでクロスを上げられる。中には山口がただ独り残るのみ。その阿部のクロスに不調のワシントンが合わせてゴール。あまりに必然の同点だった。その後、足を攣った左サイドの安田も前田に交代。前田も左サイドは未経験で、やはりこちらも改善されることはなかった。

しかし、なぜガンバはここまでサイドに適性のない選手を起用するのか。西野監督は試合後の記者会見でこう説明している。「明神と橋本の守備的MFラインを崩したくはなかった」。さもありなん。他の相手ならいざ知らず浦和が相手だと守備的MFでポンテに小野、あるいは阿部、時には長谷部、決定的な仕事ができる選手を二人以上抑え込まなくてはならない。彼らを抑えるのに熟達した二人の守備的MFは欠くべからざる要素だった。しかし、そのぶんサイドへの支援は薄くなる。4バックにはその弱点があった。しかし、4バックが無理なら3バックも考えられたはずだ。だが實好を欠いたことで3バックさえできない状態だったのだろう。結局のところ負傷者の多さ、そしてDF陣の層の薄さが今回の事態を招いたのだと言える。シーズンオフのDF補強の失敗が早くも露呈された格好となってしまった。

ただ、サイドを蹂躙されたとはいえガンバにも追加点を取るチャンスはあった。
マグノがポストに当ててしまったシュート。あれが入っていればのシーンだが、このこぼれ球に誰も反応していないのが悔やまれる。もっと言えばバレーは足を止めてシュートの行方を見守っていてはいけなかった。ジョグでもいいから足を止めてさえいなければ、持ち前のスピードで詰められたはずだ。非常に残念なシーンだった。

いっぽうで、勝てこそしなかったが負けなかったとも言える。
それは前半の頑張りの賜物である。前半のガンバは浦和の攻撃をほぼ完璧に封じていた。特に橋本の頑張りは特筆すべきで、ポンテに対してほとんど何もさせなかった。ワシントンの幻のゴールにしても、あれはワシントンがシジクレイを突き飛ばして身体を入れ替えたプレーでファールが当然。とはいえバックパスにオフサイドの判定はいくらなんでもあんまりだったが…。

ともあれ、前後半を通して見る限り「痛み分け」の世評は妥当だと言える。レッズは相変わらず目覚めるまでのプレーに問題があるし、ガンバは層の薄さが早くも問題になった。とはいえ、まだシーズンの三分の一が終わったばかり。これからが勝負になる。見つけた課題をいかに克服するか、あるいは解決できずに終わってしまうかは多分監督の腕に掛かっているのだろう。

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2007 J1 第8節 川崎フロンターレ vs JEF千葉

川崎は静脈注射云々で我那覇が出場自粛中。ついでに中村憲剛が出場停止なのか欠場。要するに最前線で身体を張れるプレーヤーと、攻撃の起点がいない状態。そんな中でどうやってゲームを作っていくのか興味があったが。

前半はまったくもってJEFのペースだった。懸念どおりと言えばいいのか、川崎は中盤でのタメ、起点がない状態でゲームを作れない。そのためジュニーニョが下がってボールを受けては捌こうとするのだが、JEFの水本がぴったりマークして自由にさせない。そのこぼれ球をJEFが拾い、そして攻撃につなげていく。しかし、やはりJEFは変わった。サイドの高い位置までボールを運べるもののそこから手詰まりになる。そうしてボールをポゼッションしながらグルグルやっているうちに奪い返され、川崎の攻撃にならない攻撃が始まる。前半はそんな状態だった。そのなかですごかったプレーは、最後列ストヤノフからのストレートロングフィードを左サイドの山岸がライン裏に走りこみながらダイレクトで折り返し、それにゴール前の巻が合わせきれなかったシーン。あれが決まっていればスーパーゴールだったのだが。その他にもJEFはいくつかチャンスを作るものの、しかし全体としてゴール前で手詰まりに陥ってしまい、前半は無得点。いっぽうの川崎はチャンスそのものをほとんど作れない。たまにJEFゴール前まで攻め込めてもマークがしっかり着いている状態で見るからにゴールできそうにないし実際そのとおりになって、スコアレスドローで前半を折り返す。ただ前半を凌ぎきったのは川崎にとって大きかった。マンマークのJEFは運動量多く、川崎よりも体力を消耗しているはずだし、それを見極めたうえで関塚監督がどのような策を講じてくるのか興味があった。

結論から言うと、後半に入っても川崎にさしたる変化は見られなかった。が、ひとつのプレーを契機に流れが川崎に大きく傾く。後半の早い時間帯、ボールのないところで水本が倒れていた。その前のプレーも別段接触などなかったから、審判も観客も見ていないところで削られたのだと思う。たぶんマークに付かれていたジュニーニョがやったのだろう。そこから水本のパフォーマンスが落ちた。ジュニーニョに付ききれなくなり、個人技で翻弄され始める。ジュニーニョが前を向いてプレーできると川崎がペースを掴む。そうしてJEFゴールに向かって波状攻撃を繰り返し、JEFの選手達がよりいっそう疲弊する。その結実が川崎の先制点で、クロスに対してファーサイドに川崎の選手がジュニーニョと鄭大世。JEFの選手は水本のみ。そこに鄭大世のマークに着いている筈の斉藤がいなかった。

点を奪われると今度はJEFが取り返そうと躍起になる。上がりの見られなくなった下村に代えて中島。工藤と巻を外して、朴宗真と青木を入れる。よく知らない選手たちなので狙いがいまひとつ分からない。ただ、JEFのセットプレーが続いた末に痺れを切らしたかマギヌンがやってしまう。セカンドボールを拾って再度攻撃を仕掛けてきたストヤノフを思い切り突き飛ばしてイエロー。ペナルティエリアすぐ外側、ゴール左45度の位置。FKには格好のポジションで、ここから水野がきれいに決めてみせる。耐えるべきところで精神的に耐えられなかった選手のワンプレーで試合は振り出しに戻る。後半36分。

その後は交代枠を使いながら川崎が攻めるものの、JEFが守り抜いてなんとか試合終了。両チームともチャンスはあったが共に勝ちきれないゲームとなった。

同行の友人とも話していたのだが、川崎は中村一人欠けただけでサッカーの質がひどく下がってしまっていた。これはちょっとつまらない。

JEFはイビツァの時はもっと低めに構えてアーリークロスをまじえた一気呵成のカウンターで得点を奪っていた。アマルの現在はサイドの高い位置に起点を作って攻撃しようとするものの、起点を作るのに時間がかかりすぎて相手守備陣がすっかり再構築されている状態となっている。そのあたり、遅攻と速攻の使い分けを上手くやる必要があると思う。

あと、まったくの余談だが。川崎の運営はかなり手際が悪いのではないか。試合開始30分前にもなってまだスタジアム前に長蛇の列ができていた。しかも割り込みを許す状態で最後尾に並んだ人がバカを見る仕組みとなっていた。我々が入れたのが開始15分前だから恐らく試合開始に間に合わなかった人たちも多数いるだろう。そのあたり前売りの枚数によって柔軟に会場時刻を変更するなり対策をとれて然るべきだろう。

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2007年 J1 第7節 浦和レッズ vs 川崎フロンターレ

テレビ観戦。雑感。
プレー、展開、駆け引き、すべてが面白ゲームだった。

浦和はトゥーリオが欠場で代わりに堀之内。川崎は森が欠場でなんと黒津が左サイド。
序盤はレッズペース。ベースとなっているのはボール際の激しさ。ボール際で競り勝ち、マイボールにしては攻撃を仕掛ける。そして好調の永井、それと小野がいい感じ。永井はなんだろうな、ワシントン、ポンテとのポジショニングバランスが実にいい。気の利いた場所に居て最低限の仕事をこなす。最近の永井の好調はこのあたりにあるのではないか。それから長谷部。中盤の底からFWを追い越す位置まで広く動く。それに小野、ワシントンも加えて、ボールを持てて捌ける選手達がポジションを替えながらキープし、繋ぎ、川崎ゴールに圧力を掛けていく。それに対する川崎は浦和の厳しいプレッシャーの前になかなか中村にボールが収まらない。

しかし前半も中盤くらいから川崎が流れを手繰り寄せる。我那覇を残してジュニーニョが中盤に下がってクサビとなり、中村に前を向かせた状態でボールを収める。中村はプレッシャーを避けて低い位置からサイドへ前線へとパスを供給する。これで浦和の阿部、長谷部が低い位置に押し戻され、中盤での浦和の支配力が落ちる。ただ、川崎も前線での圧力が不足しているためシュートへ至らない。かくしてがっぷり四つに組んだまま前半が終了する。

後半に入って立ち上がりの時間に川崎が先制する。黒津がドリブルで縦へ切れ込んでゴール前に低いクロスを通すと、我那覇が長谷部と競り合いながら精一杯足を伸ばしてゴール。そして、その数分後。ペナルティエリア左、ドリブルの勢いを殺されたジュニーニョが大外へスルーパスを出す振りをして糸を引くようなクロスをゴール前に送ると、そこにマギヌンが走りこんで2点目。どちらも完全に崩してのゴールというより、前線で粘った末に隙を上手く突いたという感じ。

これで浦和もようやく目が覚める。と同時に川崎は逃げ切りを図るためか、悪い意味でのシンプルなプレーが多くなり競り合いなどに淡白さが出てくる。こうなると浦和がペースを握る。そしてワシントンは悪辣だ。競り合いなどでは審判に見えない位置で相手選手を突き飛ばしたりしている。浦和の得点はそうやって得たCKから堀之内が身体で押し込んだもの。ただ、浦和のこの1点で川崎も元の粘り強さを取り戻す。

川崎の関塚監督は疲弊した選手を矢継ぎ早に交代させる。黒津に代えて井川。谷口に代えて河村。サイドと守備的ハーフの攻撃を捨て、守備を強化する。浦和のオジェック監督は小野に代えて平川を投入。阿部を攻撃的MFに上げて平川を左SBに。左サイドの縦の攻撃を強化しつつ、阿部のクロスも生かす狙いだ。

ただ、浦和は前半の流動的な攻撃ではなく、ワシントン頼みに傾く。そのワシントンには何本か好クロスが入るが、これを決められない。川崎は中盤を守備的にしたことによって、中盤と前線の距離が開き、なおかつ前線でのチェックも掛からない状態となってしまったので、我那覇を鄭に代える。これでチェイスが復活して浦和の勢いを殺ぐ。ワシントン、ポンテ、永井のところで川崎の守備陣が身体を張り、ロスタイムの4分もやりすごして難攻不落と云われた埼スタで勝利を収めた。

以上のようにゲームの流れ、主導権の奪い合いが面白いゲームだった。ただ、コントロールするのは主に川崎で、浦和は自分主体でのコントロールが上手くないようだ。その点において、オジェックはブッフバルトよりも選手交代が上手くないのだろう。また、小野あたりがもっと流れのコントロールに参加してもよいように思う。川崎が勝てた理由は、前半に自分達で流れを互角に持ち込めたからだと思う。

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2007 J1 第6節 柏レイソル vs 浦和レッズ

フランサが元気なうちに見に行きたい、との思いで行ってきた。が、好調柏を支える二人、フランサの使い魔たる菅沼と李が年代別代表に取られたため、柏はレッズ相手に駒落ちでの戦いを余儀なくされる。その菅沼と李の穴を埋めるべく起用されたのが佐藤由紀彦と阿部吉朗。共に元はFC東京の選手だから運動量が必要とされる石崎サッカーにじゅうぶん対応可能と思ったものだが。

序盤のうちは柏のペースだった。ただ、フランサと佐藤、阿部との呼吸が合わない。そのうちレッズは柏のファーストチョイスがフランサであることを確認してフランサへの圧力を強める。それでもバタバタしながらも柏はゲームを進めていたがひとつ転機が訪れた。こういっちゃなんだが、ワシントンは福西なみの歩く凶器だと思った。ワシントンがその体躯を生かして潰したのは柏の守備的ハーフの山根。彼が猟犬として中盤を支えていたのだが、ワシントンがボールを受けに下がり、山根がマークについたところで接触プレー。たしかにファールには見えなかった。しかし山根はピッチに転がり担架で運ばれて治療になる。いったい何をしたんだワシントン!そうして負傷した山根が本来のパフォーマンスを発揮できなくなると同時に浦和の攻撃が加速。高い位置でボールを奪えなくなった柏に対して浦和はキープ力をベースに中盤を自在に支配する。4バックのラインも徐々に上がって柏ゴールへの圧力が強まる。二度三度の波状攻撃を繰り広げ、ついに長谷部のスルーパスを受けた永井が折り返してワシントンのヘディングゴール。それまで消えっぱなしだった永井、直前にGKとの1対1を外した不調のワシントンが、しかしここぞの場面ではしっかりと仕事をする。その後は一方的な浦和ペース。序盤はセンターサークルあたりだった柏のボール奪取位置が徐々に下がり、しまいにはゴール前で身体を張る以外に守れなくなる。石崎監督、山根を諦めてDF小林祐三を入れ、大谷を守備的ハーフへ回して中盤の堤防構築を試みるがそれでも浦和の勢いを止められない。先制点が入るまでは左サイドに貼りついて地蔵ぶりを発揮していた小野が中央をフリーラン。スルーパスはその小野を狙ったものではなかったとは思うが、前の選手が潰れてきれいに通る。GKとの1対1を確実に制してレッズ2点目。その後のレッズはやりたい放題。トゥーリオまでも前線に貼りついてゴールを狙う有様。そんなレッズに、しかし柏は反撃の手もなくゴール前での守備に追いまくられる。そうしてなんとかかんとか前半2失点で柏はハーフタイムに逃げ込む。

後半は柏が選手交代。阿部に代えてドゥンビア。ほどなくして佐藤由紀彦に代えて谷澤を投入。さもありなん。前半、阿部の目についたシーンといえばミスばかりだったし、佐藤に至ってはピッチ上から完全に消えていた。そして交代で入ったこの二人が柏を活性化させる。谷澤は主に中盤、ドゥンビアは前線で動き回る。前後左右、どこにでも顔を出して守備を支え、ボールを引き出す。レッズの守備陣もこの二人が入って混乱。そうなるとフランサにもスペースが生まれる。魔術師には魔法を掛けるまでのわずかな時間が必要なのだ。レッズはレッズでこの流動的な動きを前に柏の選手を捕まえきれず、DFラインはペナルティエリアの前に釘付け。長谷部はDFラインの前にベタ引き、小野はまたしても左サイドに貼りつき、ワシントンは所在なげに漂う。例によって浦和の、相手の攻撃を全て受け止めるプロレスサッカー発動だ。その「バッチこ~い」の浦和に柏は果敢に挑むが、しかしゴールが遠い。フランサのシュート、谷澤のシュートなど惜しいシュートもあったが、その前にシュートそのものが少ない。これは浦和の守備陣がよかったというだけではなく、柏の選手たちのちょっとしたトラップミスなどがみすみすシュートチャンスを潰すことになってしまっていた。結局、後半は柏が主導権を握りつづけるも1得点も挙げられずレッズが勝利した。

言っても詮無いことだが、柏の誤算は山根の負傷だろう。それによって山根を欠き、あまつさえ交代カードを1枚切らされる羽目になった。そしてそれが失点に結びつき、終盤の最後の一枚に響いた。正直なところ私は柏の勝利を望んでいたが、その理由はまさにこのあたりにある。選手層の薄い柏はいずれ落ちてくるだろうけれど、レッズはそうはいかない。現時点で柏に勝ってもらったほうがガンバ的にはのちのち助かるとの目論見だった。

それとレッズ。磐田戦をテレビで、この試合を生で見た感想だが。今年のレッズのキーマンは長谷部だと思う。長谷部が高い位置に上がれるとレッズの攻撃は円滑に機能し始めるし得点も生まれやすくなる。逆に長谷部がDFラインの前に貼りつく展開だとレッズは押されっぱなしで攻撃が組み立てられない。攻守に優れた働きをするこの選手をレッズとしてはいかに働かせ、他チームとしてはいかに抑えるかがポイントになるのではないか。もっとも、長谷部を抑えたところでレッズの強固な守備ブロック相手に点を取らねばならないことには変わりはないのだが。ともあれ、ひさびさのメイン観戦だったが面白く見られた試合だった。柏バカ一代も聞けたし、「ドゥンビア、ワーオ」も聞けたし。

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2007 J1第6節 アルビレックス新潟 vs ガンバ大阪

雑感。テレビ観戦。ただしNHKが大リーグの延長を行ったために前半途中から。なめやがって。

新潟での勝ちが遠い。これで3年連続やられた。しかし今回の負けは新潟の強さを表したものだった。前節はFC東京があまりにもだらしなかったから実力を測りかねていたが、このゲームではっきりした。新潟は強い。何よりも感心したのは中盤の運動量。後半も中頃を過ぎて疲労のきつい時間帯になってもしっかりとプレッシャーを掛け、足を伸ばしてくる。そこまでやるからこそ新潟はガンバを苦しめ、そして勝ちきった。

前半はガンバのペースだった。いつものように中盤でパスを回しながらチャンスをうかがい畳み掛ける。しかし、新潟のGK北野の当たりの日だったようで決定的なシュートを次々と止められる。唯一、遠藤のシュートをポロリとやってしまったのは、雨ですべったせいだろう。そして先制の直後に今度は松代が弾きそこねて同点に追いつかれる。ただ、このシーン。ゴールが決まってひっくり返ってしまったのは明神だった。というのも明神はシュートを決めたシルビーニョへチェックに行きながら行かせてしまい、それが得点になってしまったのだった。手を抜いてはならないところでやってしまうとこうなるという結果で。ともあれ前半は同点で終了。

で、後半だが。前半終了時のコメントの中で「マークのズレを修正しなければならない」としていた鈴木監督だが、後半はそれが見事にはまった感じ。エジミウソンがチェックを行い、矢野が中盤まで下がってプレッシャーを掛けるなかで新潟は遠藤へのパスの供給を断つ。これでガンバはゲームを作れなくなってしまう。ガンバはビルドアップの段階でボールを奪われ逆撃に晒される。不用意なパスが多いわけではない。矢野の運動量、エジミウソンのチェックなど前線からDFラインまで骨惜しみせずにプレッシャーを掛けるからガンバは遠藤にボールを入れることができなかった。そこで西野監督は安田を代えて播戸を入れる。FWを3枚にしてボールの収めどころを増やし、また遠藤をボランチに下げることでゲームを組み立てようとする采配だった。この交代が奏功して一時はガンバが遠藤を起点に持ち直すが、しかし新潟、こんどはパスの収まりどころを潰しにかかる。結局、播戸を投入してボールの受け手を増やしたにもかかわらず、そこで収まらないためにまたしても新潟の逆襲を呼び込むことになる。そしてCKからの失点。これはファーへボールが行った時点でバレーが矢野へのマークをはずしてしまったために起こった失点だった。

直後に西野監督はバレーに代えて寺田を入れて再び2トップに戻す。3トップの失敗を認めた采配だった。しかしそれでも結局1点を返せず、新潟で苦杯を喫した。

新潟は強くなった。一昨年の千葉くらい、とまでは行かないかもしれないが、しかしガンバが苦手にする真面目で運動量の衰えないチームになっている。坂本の加入は大きい。それからやはり矢野。あの勤勉なチェックはチームの大きく助ける。かてて加えて鈴木監督の采配もよい。浦和が引き分け、川崎とガンバが負けたのだ。もはやフロックではない。今シーズンのJを引っ掻き回す存在になるのではないか。

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2007 ナビスコ杯予選リーグ JEF千葉 vs ガンバ大阪

アマルになってからのサッカーを生で見たのはたぶん初めて。
イビツァ時代の特徴は守備でのマンマークとパスを多用した追い越し型の攻撃。アマルはちょっと違った。マンマークは同じだが、攻撃面ではより手数を減らしてスピーディーにゴールへ迫りたいのだろう。ボールを奪った瞬間にFWとトップ下+両サイドがディフェンスラインの裏を狙う。そこでタイミングよくパスが通ればたとえゴールを割れなくても、ゴール近くで攻勢を維持できる。

そんな意図のJEFに対するガンバのディフェンスは、2バック+1で中央を締めてボールの出しどころをサイドに限定させ、そしてサイドではサイドバック+1で容易にクロスを上げさせないようにしていた。遠藤や二川までも自陣ゴール近くまで引き付ける。ガンバ側のこの守備は上手くいき、JEFはCKをとるのがせいぜいでシュートまで至らない。いっぽうガンバの攻撃はといえば、前線の播戸とバレーへのボールの収まりが悪く、突発的なカウンターやミドルシュート以外は形にさえならない。前半はJEFが押し気味ではあるものの膠着状態で終える。

後半、ガンバは播戸に代えてマグノ・アウベスを入れる。キープできる選手がひとりは必要という事だろう。そしてマグノが入るとやはり前線でのタメができ、ガンバの攻撃が円滑に回りだす。ただ、二川のゴールは偶発的なもの。タイミングを計りながら出したパスにマグノが反応しきれなかったが、却ってそれがJEFのキーパーとDFを惑わすことになったようでマグノに惹かれてがら空きになったゴールに受け手のいないパスがてんてんと収まった。

その直後、西野監督は二川に代えて家長を投入。この投入がJEFのマンマークを揺さぶったのかパスをくるくると回しながら、局所でスピードアップするガンバの攻撃が機能しはじめる。いっぽうのJEFは巻、新居などを入れて巻き返しを図るものの、他の選手達に疲れが見え始めてマークが緩くなり、いよいよガンバのボールポゼッションが冴え渡る。安田の仕掛け、家長のドリブル、遠藤のヒールパス、マグノのシュートと随所に見る者を楽しませるサッカーを披露し、追加点は得られなかったものの危なげなく試合終了。得点はたまたまだったが、試合全般を通じてガンバの試合運びが上手かったゲームだった。

JEFは攻撃に手数を掛けなくなったぶん、ボールの動きが淡白になった。また、前線に張りつく選手が多くなり追い越す動きが減ったことで、選手も捕捉されやすくなった。急がば回れ、なのかもしれない。

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2007 J1 第5節 FC東京 vs アルビレックス新潟

テレビ観戦。雑感。

FC東京は試合以前の問題。不調の原因は大熊エンジンの経年劣化とエンジン技術者の不足にあるのだが、原監督はそれに気付いているのかどうか。前線に人数を掛けて、チームを引っ張る前輪駆動を採用したいようだけど、エンジン及び駆動機構の力不足は明らかで後ろが着いてきていない。そもそも第一期原時代のエンジンは、缶詰にしんさんが言うところのオシム式追い越し型の大熊エンジンで、そのエンジンが好調の時はイケイケサッカーをやれていたし、同様にエンジンが劣化するにしたがって成績も落ちていたのだから、今シーズンは大熊エンジンの修繕から始めるだろうと思っていたのだがそうではなかったらしい。現状ではエンジン、動力伝達システムなどチームの駆動機構の設計に失敗している感が強く、それぞれのパーツが各個空回りしている印象を強く受けた。

あとは福西。原監督がやろうとしているサッカーといまいちフィットしていない。本当は彼がDFラインの前でアンカーになって潰しと捌きを担当し、ワイパーの今野が機を見て攻撃参加をすればいいのだろうけど、攻撃参加となると福西の方が能力は高いし、かといってワイパーをやれるほど勤勉な選手でもない。だからといってトップ下ではポストとしての役割がルーカスと被りがちになるし、スピーディーな攻撃に加われるわけでもない。このゲームではトップ下で出場したが、福西のところで詰まってしまっていた。サッカーダイジェストで元ジュビロ監督の桑原氏が「福西は隣でガミガミ言う奴がいないと動かない」と言っていたが、FC東京では彼以上のキャリアを持つ選手がいないだけに王様プレーヤーとなりがちなのかもしれない。

新潟はJ1で確実にステップアップしている感じか。守って守って、外人+鈴木慎吾頼みのサッカーではなく、中盤でボールを奪ってからの選択肢が増えている感じがする。坂本や松下などサイドで起点になれるプレーヤーの加入が大きいようだ。1点目は坂本の好判断。自分へのスルーパスが通らないと見るや、方向転換をし相手のトラップを狙う。そしてまんまと掻っ攫って得点。たしかにFC東京の川口のトラップが大きかったのは確かだが、あの方向にトラップしたのではどんなに上手くやっても同じ結果だったろう。坂本は鈴木慎吾がいるときには右サイド、下がってからは左サイドとユーティリティぶりを如何なく発揮。それと矢野の献身プレーが目についた。矢野はポスト、潰れ役、デコイと地味なプレーを手を抜かずにこなしていた。オシム監督はそういうところを見て代表に召集したのだろう。

ゲームとしては、片方が最初から壊れている状態だったのでなんともかんとも。そういやガンバの次の対戦相手は新潟じゃないか。しかし、これでは参考にならないよ。

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2007 J1 第5節 浦和レッズ vs ジュビロ磐田

テレビ観戦。
レッズがレッズらしく勝ったゲーム。

前後半ともボールを支配していたのはジュビロ。レッズはワシントンのワントップを採用したようだが、そのワシントンが起点となるべく動くので却って怖さが半減してしまう。またポンテ、小野に比べると一等技術が劣る永井がボールを持ってもたいして怖くない。小野はゴールへの意識があまり高くないのでボールが入ってから対処すればよい。つまるところジュビロとしてはポンテへのマーク、それからゴール前でのワシントンのマークをしっかりしていれば守りきれる。そこでレッズとしてはサイドバックやボランチの上がりが必要になるが、ジュビロの攻めが続くと彼らは自陣に釘付けになる。ジュビロとしてはいちどボールを支配するとそのままキープできる状況だった。そこでジュビロの攻撃となる。

ジュビロはボールを奪うとボールを奪って素早くサイドへ展開しクロスを上げる流れ。しかし単純なクロスではトゥーリオの壁は破れない。そこでひと工夫必要になるが、どうもそういった発想がないのかポイポイ上げては跳ね返される。そのこぼれ球を拾って攻めをつなげるものの中央からの地上戦となればレッズの誇るダブルボランチを含めた守備ブロックが待ち構えている。レッズの場合、このダブルボランチの位置が低すぎるためセカンドボールを拾えないのだが、バイタルエリアに入れられてボランチが後ろ向きで守備をするよりはマシだと考えているのか、ゴール前で徹底した持久戦を選択する。将棋には徹底的に受けて受けて受け潰して勝つやり方があるが、レッズもちょうどそんな感じ。さあ、攻めてきなさいと言わんばかりに鈴木と長谷部がDFラインの前に貼りついて守備をする。ジュビロとしても切れ筋だろうがなんだろうが攻めるしかない。主導権をジュビロが握っているように見えて、実はレッズが根っこを抑えている様な展開だからジュビロが1点取れればラッキーだろうと考えていたが、その1点を先制という形で取ってしまってゲームが動く。

レッズというのは不思議なチームで殴られるまではやる気の感じられない稚拙な攻めを延々と続けるくせに、いっぱつクリーンヒットされると火がついたようにシンプルで力強い攻めをやる。このゲームでもジュビロが先制したとたん小野がシュートを打ち、山田が上がり、長谷部が見事なスルーパスを通すといったふうに、スイッチが入った状態になった。そして程なく追いつく。それまで鈴木秀人にさんざんやられてキレ気味だったワシントンがその鈴木を出し抜いて同点ゴールを決めると、そのままの勢いでジュビロのゴールに襲い掛かり、ジュビロのお株を奪う波状攻撃をみせる。この波状攻撃は小野のクロスをワシントンがボレーでGK川口の顔面に打ち込むまで続き、川口はその場でダウン。立ち上がっても足元がふらつきピヨッた状態で試合が一時中断。その間にレッズのスイッチがオフになって再開するも前半終了。後半の立ち上がりにも瞬間風速的にスイッチが入るが、ジュビロがボールをキープするとまたもや寝た状態になって延々と受けを続ける。ジュビロは犬塚のバー直撃ヘディング、太田のポスト直撃シュートなど惜しいチャンスがあったが決めきれず。そうこうしているうちに双方とも疲れはじめて中盤がスカスカになってくる。こうなるとレッズの思うつぼ。マークが緩むと正確無比な技術を発揮できる選手、フィジカルで圧倒できる選手がレッズには揃っている。ポンテのゴールはその必然の結末。問題のクローズは、ワシントンの交代が反撃の呼び水となった前節の反省を踏まえて、今節はポンテを交代させる。各選手ともヘロヘロではあったが、それでもなんとかジュビロの反撃を封じてレッズが勝ちきった。

ジュビロが流れに乗っているようにみえて、レッズが根っこを握っていたゲーム。とはいえ、ジュビロは中盤でのパスのつなぎからサイド展開という自分たちのやり方を貫いていたし、レッズも自チームの最大の長所である守備を前面に押し出してジュビロの攻撃を受け止めていたので、見ごたえのあるゲームだった。

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2007 Jリーグ 第1節 FC東京 vs サンフレッチェ広島

第二期を開始する原監督のFC東京は、原監督が渇望してやまないセンターフォワードにワンチョペを獲得し、三浦文丈が引退した中盤の底には福西を迎え入れ、攻守の核をグレードアップさせてシーズンに臨む。ただ、茂庭が怪我で出遅れ、ワンチョペも調整不足。当分は補強「原監督」で開幕を乗り切らねばならない。いっぽうのサンフレッチェ広島は補強といえばJ2チームにレンタル移籍させていた若手を呼び戻したくらい。監督も昨年からの継続でペトロヴィッチ。昨シーズン後半に培った組織力をさらにブラッシュアップさせて挑むシーズンとなる。

先発は大方の予想通り、FC東京はワンチョペが外れて平山。茂庭がいないので徳永をCBに据え、新人の吉本が右SB。ただ発熱が心配された今野、怪我の情報が流れた福西は先発。フォーメーションは4-2-3-1。サイドの数的優位を生かして縦に破り、クロスに平山と逆サイドのOMFを飛び込ませる腹だ。サンフレッチェは昨シーズンと同じ陣容。すなわち戸田がスイーパー、森崎和が右ストッパーの3-5-2。バックから攻撃の組み立てを考えた布陣だ。

序盤はFC東京の方が良かった。右サイドの石川を中心にサンフレッチェの左サイドを崩し、ファーストシュートをはじめ惜しい形を作る。WBの裏のスペースを突いた攻撃でサンフレッチェのゴールへ迫る。いっぽうのサンフレッチェはカウンターで対抗。左サイドでの攻防を眺めながら右サイドの駒野がフリーになる。FC東京はこのあたり、広島のWBをどのポジションがみるのかハッキリしていなかったようだ。左MFのルーカスは高めの位置でファーサイドを窺い(ルーカスはFW登録で、攻撃的MFの中ではかなり高い位置取りだった)、左SBの金沢は右SBが突出した分、中へ絞ってCBのようなポジションにいる。したがって自然と駒野がフリーになっている。広島はボールを奪取すると、この駒野へサイドチェンジのパスを通してあとは駒野が独走、蹴りたい位置でFKの如くクロスを入れる。それがまた角の睨みの如く利きまくる。先制点はこのクロスにJEF千葉を髣髴とさせる走り込みが加わってのものだった。駒野のクロスに真ん中から誰か(柏木らしい)が、逆サイドからは佐藤が詰める。真ん中に走りこんできた選手がスルーをして佐藤がダイレクトボレー。これが見事にFC東京ゴールへ突き刺さる。ワンタッチゴーラーの面目躍如だ。

FC東京の戦意を挫いたのは2点目だった。これもカウンター。抜け出した佐藤がGK土肥と1対1。これを股抜きで決めて2点目。そして3点目は圧巻。3人がパスアンドムーブを繰り返しながら消えては出来るスペースを使ってボールを運び、左サイドを切り崩して最後はウェズレイが決める。チーム戦術が深いレベルで共有されていることを示す、いい組織プレーだった。FC東京は個々のプレーがどうこうというよりも、チームとしてのやり方がまだ定まっていない感じ。広島はウェズレイが下がってクサビになるが、そのウェズレイを誰が捕まえるかはっきりせず余裕でタメを作らせたり、あるいは先程の駒野の件もしかり、前線からの守備も整備されていない感じで個人個人が勝手にチェイスする感じ。そして、その整備されていない部分を突かれて失点し、失点が混乱を呼び、混乱が消極性を生み、消極性が受身な守備を引き起こし、受身な守備は広島に余裕を与え、要するに前半はいわゆる負のスパイラルに嵌って散々な有様だった。

ただ、広島のやり方はだいたい分かったからハーフタイムの間に修正できるだろうと踏んでいたが、後半に入ってもそれは変わらなかった。それでもルーカスの個人技で1点を取ったが、その直後にウェズレイの老獪で上手いポストプレーから佐藤寿人のループシュート、の跳ね返りをウェズレイが押し込んで決定的な4点目を奪ってしまう。FC東京にとってはこの4点目が致命傷だった。その後ルーカスがもう1点決めて、しかもサンフレッチェが慢心したかあるいは疲れてしまったか、集中力に欠ける時間帯が続いたがこれを攻めきれない。この時間帯になるとFC東京は福西がアンカーに固定されてDFラインの前でつぶしと捌きを担当する。この福西のアンカーは非常に安定しており、広島の中央からの攻撃はパタリと止み、そのうえキープできて捌けるためFC東京は攻撃と守備の循環がスムーズに機能する。また、途中からCBに入った藤山の積極的な守備も中央ブロックの安定感に一役買い、それどころか効果的なオーバーラップで敵陣を混乱に陥れることもしばしば。ベテランの存在意義をみせつけていた。ただそれでもあと1点が入らない。きっかけひとつでチームのムードが一変してイケイケサッカーになるFC東京だから1点差に詰めればおそらく引き分けには持ち込めただろうが、その1点がとうとう入らずじまいだった。

とはいえFC東京はこのゲームで福西の使い方を学んだような気がする。中盤の底での落ち着きと安定感、機を見ての上がりは効果的なもので今後はアンカー福西、ワイパー今野でよいのではないかと思う。そのいっぽうで今野は、病み上がりだったから仕方がないのかもしれないが、年代別代表の頃に見せていたピッチ全体をカバーする広く力強いプレーを復活させなければレギュラーの座も危うくなると思う。あとは茂庭が帰ってくるまでは徳永のCB起用は仕方がないのかな。徳永を右SBに配し、石川とのコンビでサイドを切り崩したいところだが。ともあれ収穫のあったゲームではあったと思う。

いっぽうでサンフレッチェ広島には良い面と悪い面とが半々。良い面は昨季からの継続がいい具合に熟成され、シーズン始めのこの時点でかなり高い完成度となっていること。いやはやペトロヴィッチはさすがにオシムの弟子。よく仕込んでいる。ただFC東京戦では終盤、ウェズレイが抑えられてからはほとんど攻撃の形を作れなかったため、今後の対戦相手はまずその点を突いてくるだろうということ。とはいえこっちはあまり問題ないだろうけれど懸念はもうひとつあって、それは後半3点リードの場面で選手達から気の緩みが感じられた点。これに関しては早いうちになんとかしなければ今後の戦いに影響が出ると思う。

あと余談だが、福西に関して同行の友人と「FC東京はいい買い物をしたけど、磐田はどうなるのだろうね」と話していた矢先に昇格組のレイソルに4失点無得点完敗で、磐田の今シーズンが思いやられる結果となった。

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ゼロックススーパーカップ 浦和レッズvsガンバ大阪

完勝。いくらプレシーズンとはいえ、レッズから4得点無失点とは思わなかったから気分爽快。ま、それはそれとして。

正直なところレッズのスタメン発表を見たとき「ナメられてる」と思った。闘莉王、堀之内、長谷部、相馬、田中達也、永井がスタベンどころかベンチ入りすらしていない。要するにこれは浦和Bチームなのだろう、と。とはいえガンバも安田を左サイドに起用しているしやはりプレシーズンかもな、と思いながらゲームに入る。

序盤は互角。ガンバ側としては安田が元気でいい。常に平川の裏を狙いながら機を見てするすると上がっていく。もっともそうやってボールが回ってきてもなかなか精度の高いクロスを入れられなかったからこのあたりはまだまだだが、元々技術の高い選手だから場馴れすればよくなっていくと思う。レッズは阿部と鈴木の両ボランチが個々としては頑張っている。ただ、平川と小野の両サイドがなかなか上手くいかないため、どうしてもどちらかがサイドに釣りだされ、上がるきっかけそのものを掴みにくいようだ。しかもそのオーバーラップの一発目がああなってしまっては。

1点目はレッズとしては申し分ない展開だったと思う。右サイドの展開から一気に中央アタッキングエリアへパスを通す。そこには敢然とオーバーラップしてきた阿部が走りこんでいた。が、それを察知していた加地が直前でインターセプトしそのまま遠藤へ。遠藤の外側をオーバーラップする加地。ゴール前に走りこむガンバの三人。遠藤がファーサイドにパスを通した時点で勝負はあった。しかしこのシーン、悠然とドリブルする遠藤を見て鈴木は「なぜ阿部がいないのか」と激したかもしれない。遠藤を後ろから追いかける阿部は阿部で「どうして啓太はカバーしていないのか」と憤ったかもしれない。レッズ内のことだから何ともいえないが問題となりそうな点はふたつある。ひとつは「鈴木と阿部の連携」。もうひとつは「JEF感覚でする阿部のプレー」。個人的には阿部のチャレンジは素晴らしかったと思うが、しかしレッズとしてはどうなのか、昨シーズンの長谷部なら自重していたに違いない。このあたりオジェックの調整が必要だ。

その後のレッズ最大のチャンスをワシントンがふかしてしまったのは是非もなし、だろう。ワシントンはそもそも身体のキレが悪かった。状態のいい時ならあのガタイで小刻みなステップを披露するほどだが、このゼロックスでは前年、前々年ほどのパフォーマンスを見せることができなかった。調整不足の感が強い。この調整の遅さをいつくらいに取り戻せるのか。大砲ワシントンが威力を発揮するのは、意外に遅くなるかもしれない。

ガンバの2点目は、これはもう二川様様。パスコースを探りながらドリブルをしているように見せながらいきなりギアチェンジをしてパスコースを消しにかかっていたDFの間を抜き去ってミドルシュートをズドン。年に一回あるかないかの二川ミドルを見せていただいた。ありがたや。ありがたや。

後半になるとレッズはもう意地が空回りしていた。いつもの粘り強さよりも、焦りが先にたってかディフェンスでさえバラバラになってしまう。こちらとしてはガンバの選手がヘンなプレーの餌食になって怪我などせぬようにと要らぬ心配までしなくてはならないほどだった。しかし守備がバラバラになるとパスサッカーのガンバなどにとっては思うツボなわけで、ガンバはそのパス回しを如何なく発揮して、レッズを自陣へ押し込めて半包囲から二川のスルーパスに橋本が反応し、こぼれ球を二たびマグノで3点目。最後は遠藤の個人技が炸裂。右へ左へ踊るようなルーレットで敵をかわし、ふわりとラストパス。バレーのこぼれを三たびマグノで4点目。マグノ・アウベス、ハットトリック達成。最後は平井や中澤を出場させるなど余裕の勝ちっぷりだった。

レッズはこのままでいいわけがない。いや、その前にオジェックの目指すサッカーがよく分からなかった。怪我とコンディション不足の選手達がいることで、形を見せるだけの戦力が整っていないだけかもしれない。それとも小野の左サイド起用が眼目なのだろうか。トルシエ的だがそれはそれで有りかもしれない。小野を中心に阿部や山田やポンテなどとの連携で左サイドを切り崩し、ワシントンへのクロスが上がればやれるかもしれない。あるいは阿部のオーバーラップはどうなのだろうか。いずれにせよ今年のレッズはこのメンバーで戦う公式戦もあるだろうから、もう暫くの調整が必要だ。もしかするとブルズカップ参戦がかなり悪影響を与えたかもしれない。

ガンバはまだ7割くらいの出来といったところか。というのもまだ攻撃が中央に偏りがちだからだ。安田にせよ加地にせよサイドから決定的なクロスを上げられなかったし、バレーもまだのようだし。まだまだ楽しみはある。あと心配なのは、このような高質サッカーをシーズン通じてどれくらい続けられるか、だろう。昨シーズン終盤の如く、松下はいない、フェルナンジーニョも使えないでは順位は変わらない。いかに選手を使い、いかに選手のモチベーションを維持するか、それは西野監督のマネージメント能力に掛かってくると思う。

最後に意地悪く痛快だったのは鬼武チェアマンにカップをいただき、犬飼専務理事にメダルを掛けてもらったこと。元セレッソGM、元レッズ社長の二人がガンバの勝利なんて望んでいたはずもないからな。それについては、くひひと意地悪く笑わせてもらいました。

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天皇杯決勝 浦和レッズ vs ガンバ大阪

結果から言うと決勝で敗退。シーズン一冠すら得られず、宮本の花道を飾ることもできなかった。

ゲームは一方的にガンバが攻める展開。播戸が前線でDFラインを引っ張り、マグノが下がり目で二川、遠藤と連携してレッズのバイタルエリアを撹乱する。ガンバのDFはラインを高く保ち、攻防の中心エリアはレッズ側のエリア。札幌戦よりよほど良い状態でゲームを進める。しかしレッズの守備陣も最後の最後で踏ん張る。前後半を通じてガンバのCKはかなりの数に上るが、リーグ戦終盤での他チームがそうだったようにこの試合もレッズがCKに逃げていたと考えられる。元々高さがない上にシジクレイを欠いたガンバのセットプレーはネネ、内舘などを擁するレッズにとっては怖くないだろう。かくしてガンバのCKは惜しいシーンこそ作れどただの1本もゴールネットを揺らせなかった。後半には遠藤-山口のホットラインもあったが、これは都築が読んでいたのか、それともたまたまなのかヘディングシュートのボールがキーパー正面に飛んでしまった。また、最終ラインを幾度も破るが1対1でのシュートもことごとく都築の超絶反射に止められてしまう。前半をスコアレスドローで終え、後半中頃にレッズのブッフバルト監督がカードを切る。平川から長谷部。そして後半30分を過ぎたあたりで小野から岡野。たぶんこのあたりは予定通りの交代だったと思う。山田に家長を抑えさせて、中盤守備に長谷部。ガンバのDF陣に疲れが見えたところで岡野を投入して2トップへの変更。それに対する西野監督だが、ガンバにはそれに対抗しうるだけのサブメンバーがいなかった。家長がキレを失い、チーム全体をみても少しずつトラップやパスの精度が落ちていく。レッズのゴールはある種、必然だった。カウンターから交代出場した岡野が右サイドを突破してセンタリング。宮本の背中に当たって永井の元へ転がったとはいえ、それは試合の流れからすると必然だったように思う。後半42分にレッズが得点を挙げて、そのままタイムアップ。攻めて攻めて攻めながらカウンター一発に沈む、ロマンチストvsリアリストの典型的な結末となった。

ちょうど磐田・鹿島の二強時代も同じような構図だった。攻めと美しさの同居する磐田のサッカーは堅守と勝負強い鹿島のサッカーに肝心なところで敗れ続けた。W杯をみてもやはり堅守で勝負強いチームが優勝している。分かっているとはいえ、自分がその敗者側に立つとやるせなさを感じるし、またこのようなゲームで敗れたことにかなりのショックも受けている。

では、敗因はどこにあるかといえば、やはり選手層にあるとしか言えない。レッズはサテライト中心のメンバーとはいえ先発陣には各世代、あるいはフル代表の選手が名を連ねている。また、控えのメンバーにしても長谷部、堀之内、岡野、黒部などと錚々たるメンバーだ。それにひきかえガンバ側の控えメンバーで計算できそうな選手は寺田くらい。この選手層の差は如何ともしがたい。ワシントン、トゥーリオ、サントスを欠いてさえこれなのだから、シーズン中よりも更に差が開いたかのような印象さえ受けた。いやはや、大したものだと思う。

余談になる。ゴール裏にいて気付かなかったのだが、選手入場の時ガンバ側では大阪ダービー専用のアンチピンク幕が広げられていたらしい。これを知らされたとき「ああ、だからガンバは勝てなかったのだ」と思った。オカルト的だが、そういう試合とは別のところに邪心を持つチームに神様は決して微笑まないと思う。天皇杯を獲りたい、宮本を快く送り出したいとチーム、サポーターが心を合わせているときにコアサポがそれだと神様はソッポを向いてしまうのだろう。オカルト的だが、実力が似たような者同士の戦いの場合、メンタリティが勝敗を分けるのと同じようなものだと思う。

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天皇杯準決勝 ガンバ大阪 vs コンサドーレ札幌

決勝で敗退した後に書くのもなんだが、天皇杯準決勝を思い返したい。

このゲームで目についたのは、やはりコンサドーレの守備の強さだった。柳下監督の作戦なんだろう、コンサドーレは中盤で数的優位を形成してガンバにポゼッションはさせても、前への侵攻を許さない。ディフェンスラインも高く保ちながらゲームを進めるため、ガンバはボールを保持してはいるもののゲームそのものはセンターサークル付近で膠着してしまって全く攻撃している印象がなく、シュートチャンスも少なければ、ゴール前に半包囲網を築いての波状攻撃もほとんどなかった。ガンバのガンバらしさ、要するに魅惑のアタックが見られたのは全時間帯のほんの10分程度ではないだろうか。そして決定的チャンスに関してはガンバよりもむしろコンサドーレに多かったイメージがある。

ではなぜ、センターサークルのあたりで膠着していたかといえば、先にも書いたとおりコンサドーレが数的優位を作っていたためだ。ガンバは前線にマグノと前田、そして二川が残っていた。そのうち前田は機を見て中盤に加勢したり、あるいはボールを引き出すためにワイドに開いたりする。しかし残り二人、二川とマグノは守備を免除されたアンタッチャブルな存在なのか、守備にはほとんど参加していなかった。結果、トップ下のひとり分がセンターサークル付近での数的差異となって現れていた。

この二川、マグノに関しては評価が難しい。どちらも3列目付近での組み立てにはほとんど関与しないが、ボールが入った時に決定的な働きができる。その点では高く評価できる選手たちだが、しかし同時に両者とも決定的な働きをするのは5回に1回程度だから、他の時間帯のことも併せて考えると、評価はむしろ低くなりかねない。正直なところ、それでもマグノは惜しいシュートを放つことで敵にプレッシャーを掛けられるし、ボールを失うこともあまりないので、そういうものだと納得はしている。だが、二川は別だ。二川は自分に入ったボールのキープすらできない事が多い。またそれを知ってか、敵は二川にボールが入ったところを狙ってボールを奪取し、カウンターに持ち込もうと意図している。にもかかわらず、二川はその意図にまんまとはまってボールを失い、ガンバはカウンターを喰らっている。こういうシーンを何度も目の当たりにすると、西野監督が二川をアンタッチャブルな存在にしている理由が分からなくなる。また、チームバランスを考えてもチーム内にアンタッチャブルは二人も要らない。

2006シーズン、遠藤離脱後にガンバは極端なスランプに陥った。しかしドイツW杯以前は代表に招集された遠藤がいなくてもガンバは勝てた。それはフェルナンジーニョがいたからだ。そして二川も彼らが居る中では輝けた。しかし、マークをされながらもプレーできる彼ら二人がいなくなった後、代わってマークされることになった二川は結果を残せなかった。二川は一瞬で仕事できる素晴らしい選手だ。だからこそマークも集中する。だけどそこで結果を出せなければただの凡選手で終わってしまう。西野監督が二川に背負わせた10番はそれらを撥ね退けて、真にガンバの中心選手となって欲しいとの期待を込めてのものだった。二川はまだそれに応えられていない。彼はもうひとかわ剥けなければならない。

長々となったが、ゲームの勝敗を左右したのが誤審だったとは思わない。ガンバよりも多い決定的チャンスを逃し続けた札幌のFW陣に問題がある。札幌にJ1トップクラスのFWがいれば誤審など関係なく札幌が勝っていたのではないか。中盤で数的有利を保ち、機を捉えてのカウンターは対ガンバ作戦としては正解だったし、ゲーム運びも札幌のツボにはまっていたと思う。柳下監督の手腕をまた高く評価してしまうゲームだった。

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天皇杯 コンサドーレ札幌 vs アルビレックス新潟

テレビ観戦

新潟の選手は早くオフに入りたかったのか、それとも元々その程度のチームなのか。とにかく新潟から覇気を感じなかった。かといってコンサドーレがどうかといえば、こちらはこちらで悪い意味でJ2らしいチームだった。その、J2らしさというのは要するに技術の低さである。トラップの精度、パスの精度。この二つが欠けているため組み立てでパスミスをし、フィニッシュのところでボールが足につかない。2度の決定機を逃さなければ延長にもつれこむこともなかったのに。砂川の2得点は、かつてJ1でレギュラーを張っていた選手だからこその残照なのかもしれない。

ただ、それでもチームとしてはコンサドーレのほうがよかった。柳下監督3年の成果は守備面で強く表れていた。連動性のあるプレッシングによって新潟の攻撃をコントロールし、最後はインターセプトする。失点シーンは連携ミスとGKの凡ミスによるものでまともに崩されたシーンはほとんどなかったように思う。その意味でゲームの流れは常にコンサドーレがコントロールできていた。しかしインターセプトしてから先、自分たちがポゼッションしてからはどうにもいけない。前述したように足元の技術が低いためだ。とまあ、こんな感じで延々流れるゲームを見ていて、柳下監督はJ1で指揮を執ったほうがいいのだろうなあ、ということ。監督、コーチとして自分がやれることの最大を柳下監督はやれているように見える。ただ、柳下監督のチームがそれ以上先に進むには選手個人のスキルアップが必要で、J2の選手ではその壁をなかなか越えられないと思うのだ。そういった意味で、柳下監督はJ1チームで指揮を執ったほうがよいように思う。個人的にはガンバで指揮を執れば攻守ともにアグレッシブなサッカーをできるんじゃないかな、と期待してしまう。

ゲームのほうは、コンサGKのミスで同点に追いついたにもかかわらず新潟がいたってお寒い状況だったから延長、PKへともつれ込んで、最後は8人目くらいでコンサドーレGKが止めて勝ち。それでもそこまで両GKともひとりもストップできなかったのだからGKのレベルの低さたるや目を覆うものがあった。

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浦和レッズ vs ガンバ大阪

力及ばず敗戦。
このゲームはシーズン終盤のガンバらしさが出た敗戦だった。先制するまではいい。しかしそこから先のゲームコントロールができない。気持ちは行け行けどんどんだが、敵も反撃に出る。そこのところでギャップを突かれたり、ミスが出たりして失点する。失点するとこんどは焦って2点目を奪いに行こうとするが、上手くいかないまま時間が過ぎてしまうか、カウンターを合わせられてさらに失点。そして焦りが焦りを呼び…と負の連鎖に入って、結局マグノ頼みに陥ってしまう。それまでの貯金と個人能力の高さで優勝争いには加われているものの、現象としては終盤に失速する甲府あたりと変わらない。

そういう意味でも、このゲームのキモは1失点目だった。たしかにシジクレイの守備は軽かった。しかしシジクレイのスピードがそれを許さなかった。「残念」をやっていたらレイトタックルになるか、間に合わないかのいずれかだった。あの場面では一か八か突っ込みながら絡んでいくしかなかったのだ。もし、あと1秒でも時間があれば失点は避けられていたと思う。その意味で、その前のプレーに問題があったと考える。つまり、宮本が一発でワシントンに身体を入れ替えられたシーンだ。そこで宮本が3秒でもディレイできていれば失点はなかっただろう。

ただ、このゲームに限って言えば、その後もガンバからそれほど悪い印象を受けなかった。遠藤がいなくても左サイドで家長と、二川だったか橋本だったかによる細かなパス交換での切り崩しが見られ、意外に落ち着いている感じだったが、レッズの2点目がそれら全てを変えてしまった。

そのレッズの2点目だが、これはレッズが見事というより他にない。レッズのサッカーはポンテ、山田、ワシントンへいかにボールを供給するかが生命線となるが、このときは3列目から上がってきた鈴木啓太がフリーで、何のプレッシャーもなくペナルティエリア内のポンテにパスを出せた。そしてワシントン。シジクレイが油断しすぎなのか、あそこで前に入られてしまうとは…。

たぶんガンバのプランとしては前半のうちにできれば2点、悪くても1点のリードを奪っておきたかったところだが、逆に1点のリードを奪われ後半に最低でも4点取らなければ優勝できないところまで離されてしまった。

後半、攻撃が停滞気味のなか橋本に代えて遠藤が復帰。途端に攻撃がよくなる。遠藤のいいところは状況把握能力と技術に対する自信、それと動きの幅。よくもこんなところを、という針の穴のようなコースにパスを通してチャンスを作る。それもだいたいペナルティエリアぎりぎりのラインで広く動き、ボールを散らす。遠藤がいなかったときのガンバの攻めは闇雲な中央突破か、サイドからのクロスだけで敵守備陣としては中央を固めておけば何の問題もなかった。しかし遠藤はその、放置もできないしファールもしにくいエリアで細かく崩しに掛かるものだからレッズ守備陣といえども少し幅を広げ、要するにスペースが出来るのを覚悟の上で、しかも慎重に対応せざるを得ない。このあたりはセンス、としか言いようがない。ただ、それでも得点を奪えないうちにレッズの3点目が決まってしまう。

3失点目はよく覚えていない。CKか何かから宮本がトゥーリオとの競り合いに負けて、なぜかフリーのワシントンへ。これでゲームは決まった。

遠藤が入って攻撃が以前よりもよくなっているものの、ガンバはその先が続かない。業を煮やした家長が単身切り込んできたりもするがレッズの厚い壁に弾き返される。遠藤のFKも、まだボールが足についていないのかゴール枠を大きく外れる。何度も感心したのは内舘で、上手い選手とはいえないけれども泥臭くボールを諦めないプレーでマグノアウベスを封じ込める。なるほど、チームのサポなら応援したくなる選手だ。ガンバでいえば山口や松代に近い存在だろう。

ガンバはCKから山口が1点を返したものの、守りを固めたレッズに対してそれ以上の得点を挙げる事はできず敗戦。終わってみれば3位でACLへの出場権も逃がすことになってしまった。

この二年、真に優勝争いできている二年のガンバを見ていて痛感するのはリーグ終盤での息切れ。原因は2つあって、ひとつはメンタル面の弱さ。もうひとつは監督による選手マネージメントの不足。
夏場など勝ち続けているときは「焦らずガンバのやり方を続けていれば得点できる」と自信に満ち溢れ、余裕を持ったゲームコントロールができているが、特に遠藤が抜けて以後はそのあたりのメンタルの弱さが曝け出されて攻め急ぎ、反撃を喰らって失点パターンが多かった。もっと自信を持てばいいのに、と思う。ガンバの選手達は技術は低くないのだから自信を持って時間をかけてセカンドボールを拾いながらじっくり崩していけば、得点を奪えるはずだ。遠藤だって何度もやり直しをして少しずつ崩しているのだから、そこを見習えばもっとやれる。
あとは西野監督への不満。シーズンを限られた戦力で戦うのだから、戦力をもっと有効活用して欲しい。そりゃあ外されて腐ってしまう選手はプロ失格かもしれないが、そこで見捨ててしまっては生かせる戦力も生かせなくなる。そういった選手でもおだてたり、宥めたりしながら活躍させるのが監督の仕事のひとつだと思う。西野監督は選手を見捨てることで、結果的にガンバの戦力を薄くしている。シーズン通して戦いきれないのは、保有戦力がそれなりにあるにも関わらず、甲府並みの選手層になっているからだ。2002年はマルセリーニョ、2003年は都築、2004年は新井場、2005年は吉原、2006年はフェルナンジーニョ。毎年、シーズン後半になってベンチ外に追いやられる主力選手がいる。それ以外にも西野監督の下では続けられないと移籍志願する選手がいる。そして、その全てが移籍する。もしかすると、そうやって刺激を与えるのが西野監督の手法かもしれない(柏でもそうだったみたいだし)。しかし、この悪循環を絶たなければガンバは強豪に位置し続けるのも難しいと思う。

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ガンバ大阪 vs 京都パープルサンガ

テレビ観戦。

心底、よく勝ったと思う。

ガンバのチーム状態は最悪だった。勝つ以外にないゲームだから気が急くのかゲーム開始直後から守備的ハーフまでも上がってしまう。しかし、遠藤とフェルナンジーニョを欠くガンバは前線で起点を作れない。反面、点はまだかと気もそぞろな守備的ハーフが上がってしまっているのでバイタルエリアにポッカリと穴が開く。

序盤からそこを使われた。バイタルエリアでのプレッシャーはいちばんきつい、とまで評されたチームがそのバイタルを狙われ、京都がチャンスを作り出す。中盤でのフィルタリングが機能しない守備陣は後手を踏み、インターセプトの予測もできないままズルズルとラインを下げる。先制を許すのは時間の問題だった。そして京都、パウリーニョの先制ゴール。

そこからガンバの悲壮な攻撃が始まる。が、京都は引き気味に構えてスペースを与えない。ガンバはいつもの如く3列目まではボールを回せるがそこから先がない。二川と両サイドをがっちりマークされてしまうと二の矢を継げないのが今のガンバだ。京都は守備的ハーフの斉藤大介が精力的に動き回り、二川へのパスルートを寸断する。宮本が右サイドの大外からオーバーラップを敢行したりするものの突発的な細い攻めでは打開策となりえない。サイドを突破できてもシジクレイさえ居ないガンバのCKには怖さなど全くないから京都はガンバ対策のセオリー通り、CKは与えても中は固める。しかし、ガンバの1点目はまさにそのCKから。CKのこぼれ球をマグノがオーバーヘッドを狙い、さらにそのこぼれ球を再度マグノ。ゴールに背を向けた状態から反転しながらシュート。これが決まって同点に追いつく。

同点に追いつくとガンバは落ち着きを取り戻す。相変わらず攻め込めないもののラインを高く上げ、3列目のラインで京都を包み込むように包囲網を形成する。しかし、やはり包囲こそできてもクサビを打ち込めず、橋頭堡を作れない。トップのマグノをサポートする二川と前田は自由にさせてもらえず、中盤でのせめぎ合いで一進一退の攻防を続けるものの得点を奪えないまま前半終了。

後半、ゲームを動かしたのは西野監督だった。低調の前田とDFの實好を外して、中山と寺田を投入。中山をトップに置いて、マグノを左ウイング、寺田を右ウイング。橋本を左SBに転換して家長を前に押し出す。前半トップ下の二川はプレッシャーの少ないやや下がり目。右は加地と寺田で構成。要するに敵中央の分厚いエリアを避けてサイドからの崩しを徹底する形。その配置転換が奏功して後半開始直後、中央やや下がり目からのスルーパスがマグノに通り、マグノがこの日2点目を決める。

失点後は京都も動く。まずは加藤を投入。京都のベンチにはまだ加藤やアンドレといった先発としてじゅうぶん働ける攻撃的な選手が座っていたのだった。その加藤が入って京都の右サイドが活性化する。加藤の良さは思い切りのいいドリブル。グイグイと突破を図ってくる。ガンバは橋本が対峙するもののボールを奪えないままラインを下げざるを得ない状態にもっていかれ、京都が反撃開始。星、アンドレと続けて投入しつつ決定的なチャンスを3度作るがこれをどうしても決めきれない。ガンバもカウンターで対抗するが、こちらも中山がまったく決められない。しかし、京都の攻撃が終息へ向かい流れがガンバに傾きかけたところで、スルーパスがバイタルエリアのパウリーニョに通る。そこからパウリーニョはキーパーと1対1。冷静に決めて再度同点。

ガンバも京都も後がない。焦りはガンバの方が強かったかもしれない。その後はまたしても激しい一進一退。しかし最後の最後、ガンバの執念が京都のそれを勝ったとしか言いようがない。ロスタイム3分。前線に張りつく寺田にボールが通ると、これを逆サイドの家長に。家長が冷静に中へ折り返すと、ボールウォッチャーの京都守備陣とただ一人跳躍するマグノ。ヘディングシュートが京都ゴールに突き刺さり、そしてホイッスル。ガンバはギリギリのところで、徳俵の瀬戸際で優勝争いに踏みとどまれた。対する京都は3度目の降格。前回の降格も雨の万博でガンバに引導を渡されてのもの。相性がすこぶる悪いのかもしれない。

繰り返すが、ガンバの状態は最悪だった。小気味いいパス回しは鳴りを潜め、3列目でパスを回せどもチャンスは作れない。マグノ以外のFWは決定力を欠き、中盤は気が急くばかりでディフェンスが疎かになる。勝因はマグノ。それ以上でもそれ以下でもない。あのサッカーが年間を通して続くなら13位あたりでウロウロするに違いない。それでも、この土壇場で残った。それが大きい。次は0-2で負けている状態からのスタート。9割9分の敗勢。しかし、だからこそ吹っ切れる。失うものは何もない。播戸が戻ってくる。遠藤も復帰できるかもしれない。フェルナンジーニョは…復帰してほしい。そして前年王者の誇りにかけて、総力を挙げ強気で攻めて攻めて攻め抜くのみ。

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ガンバ大阪 vs JEF千葉

テレビ観戦。

浦和との勝ち点差は6。暫定順位は3位。遠藤の離脱に加えて橋本が出場停止、播戸が負傷欠場。二川も負傷をおして出場。10月からのゲームは1勝4敗1分。前々節でようやくトンネルを抜けたと思ったところで前節の逆転負け。そして相手はナビスコカップウィナーの千葉。

ここまで追い込まれることで漸くガンバも吹っ切れたのかもしれない。このゲームのガンバはおよそガンバらしくなく、引き篭もってカウンターの一撃に賭ける弱小チームのようなサッカーに終始した。しかし、そのあたりの覚悟を決めきるとなかなか負けないのも道理で、前日の名古屋が守りきったようにガンバも後半の序盤に挙げた虎の子の1点を死守しきった。千葉に関しては、ガンバがあれだけ引き篭もってしまったのでゴール前でなかなかスペースを作れなかった。それでも巻のヘディングは折り返さずに自分で狙っていれば1点だったし、フリーの要田も押し込むだけで1点だった。それをみすみす逃してくれたおかげでガンバに勝ちが転がり込んできた。要するにガンバには運もあった。

ところで運と言えば、ガンバの前田も惜しいところで二度外したが、あれも運と言ってよいものかどうか。今シーズン、前田のシュートがバーやクロスに弾かれるシーンは何度も目の当たりにしたが、ゴールネットを揺らしたのは1度きり。抜け出すまではいいが、ゴールが決まらない。まるで以前の柳沢のようだ。たぶん、「運」で片付けられない問題だと思う。

雨の中、ピッチを這いずり回って勝ち点3を稼いだこのゲーム。ガンバに必要だったのはその執念だったに違いない。ただ、これからは福岡、京都と、それこそピッチを這いずり回って勝ち点を拾っているチームが相手だ。J1残留に向けて並みの執着心ではない。ガンバは彼らに足元を掬われないよう、連覇を狙うチームの執念の方が何倍も強いことを示して勝つ必要がある。埼スタ決戦までの道程にはまだ難所が待っている。

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名古屋グランパス vs 浦和レッズ

テレビ観戦。

先週来、職場のレッズファンが「東海アウェーは鬼門」とか言ってネガッているのを聞きながら、そんなん言うてもどうせレッズは勝つやろし、と却ってネガッていたのだけど、まさかという結果で。

じゃあ、名古屋がなぜレッズに勝てたのか、と問われると困る。何から何まで、とは言わないが、レッズの方が優位にあるものが多い。また、ゲーム中に放ったシュート本数にしても、決定的チャンスの数にしてもレッズの方が遥かに多かった。結果だけを見て決定力の差、と断定するのも有りだけど今シーズンのこれまでの成績を見ていると、リーグ随一の決定力を誇るのはレッズのワシントンであるのは間違いない。リーグ1少ない失点を支える守備陣も安定している。じゃあ、名古屋の何が良かったのか。

思うに、名古屋の勝因は「腹の括り方がすばらしかった」、これに尽きる。これを感じたのは、後半、両チームともスコアレスの状態で痺れを切らしたのかトゥーリオが上がって攻撃参加をしている時間帯。多くの場合、トゥーリオのような決定力のあるDFがパワープレーを仕掛けてきたら嫌なものだし、マークだって一時的に混乱する。しかし名古屋にはそれがなかった。その状況は折り込み済みだったのだろう。ついでに言うと、レッズが圧倒的にボールを支配して攻撃に掛かっている時も名古屋は辛抱強く守りに徹していた。さらに言えば、名古屋はボールをキープできている時間帯でさえも攻撃に掛かる人数は限られていて、常に守備を意識したサッカーをしていた。監督の采配もイエローを貰っている守備的ハーフの交代、トップと攻撃的ハーフの交代などゲームが動いていない状態であってもリスク管理を意識していた。

普通はここまで徹底しないと思う。攻撃の流れになれば攻撃に人数を割くものだし、相手がトップの枚数を増やしてくると多少の混乱は見られるものだ。しかし、名古屋はたぶん彼我の実力差を熟知した上で現実的な戦い方を選択したのだと思う。それを選択し、徹底させた監督の手腕がこのゲームを決めた、と言ってよいかもしれない。

そんなわけで名古屋が見せた、トゥーリオが上がってなお冷静沈着な守備っぷりからは、むしろ好機到来とさえ捉えていたのではないかと思っている。そのお膳立てがあって、あのヨンセンの、身体を投げ出して低空クロスをポイントで合わせたゴールが生まれたのだと思う。

そんなわけで、名古屋の腹の据わり方に感銘を受けたゲームだった。

追記:
試合の入り方などを見ていて、レッズも優勝のプレッシャーに晒されているのだな、ということもよく分かった。Jにはまだ波乱が起きる可能性がある。

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鹿島アントラーズ vs ガンバ大阪

言葉が見つからない、としか言いようがなかった。

幸先よく先制したものの、直後に橋本がオウンゴールをしてしまった。そのCKの直前、シジクレイが橋本に何か(たぶん詰問)していて、橋本は「ちがうよ、あいつが引っ張ったんだ」みたいなゼスチャーをしていた。集中しろよ、と思ったが。

それから橋本のパフォーマンスがおかしかった。パスが回ってくるとマイナスへ戻してばかりなのに、それ以外の局面では前へ前へ上がってしまう。怖がると同時に急いていた。守備的ハーフのコンビを組む明神との関係を考えた場合、役割は等分されていてボールを奪った位置、展開している位置によって、ワイパーとアンカー、あるいは攻守の位置関係が変わる。しかし、そこのところで橋本のポジションが上がってしまっていた。

2失点目は誰のミスだったのか。アレックス・ミネイロからのスルーパスが本山(野沢と思ってた)に通ったとき、宮本は当然シジクレイのカバーに入り、山口は絞り気味に対応する。その時、宮本は田代のマークを外していた。では、その状態だと誰が田代をマークすべきだったか。この失点シーンと同じ状況があと2回あった。1回は明神がマークしていてパスをインターセプトした。もうひとつは宮本の果敢な飛び出しがこれを潰した。では2失点目は、と考えると守備的ハーフのいずれかが戻る対応が正解のような気がする。いずれにせよ、鹿島の十八番が出た格好。そういや何年か前はこの槍のようなカウンターによくやられていた。

ガンバは攻めるがシュートまで持っていけない。鹿島はサイドをある程度捨てて、CKを取らせて中央を堅く守っていた。鹿島としては高さのないガンバがクロスを入れてきたところで何も怖くはないという事なのだろう。ガンバ対策の定番である。そして、それに対してガンバは何もできなかった。引いた鹿島を崩すのは昔も今も困難だ、ということだ。ガンバは押し込み、パスは回せるもののシュートまでは至れない。ちょうど3年前までのガンバがそうだったように、押している様で淡白なゲームをしていた。そして、この時ほどフェルナンジーニョを強く求める事はない。しかし、当の本人は不調なのか腐ってしまったのかベンチにさえ入っていない。無駄話になるが、ガンバのここのところのガンバの不調の原因はフェルナンジーニョの不在にあると考えている。今までも遠藤を欠いたゲームは幾度もあった。しかし、それでも勝ってこれたのはキープ力で局面の数的優位をひっくり返せるフェルナンジーニョの力があったからだ。それがなくなった今、ガンバが引いた相手に勝ちきれないのは道理なのである。閑話休題。

結局、2枚目のイエローで橋本が退場し、その後にアウトゥオリ監督は興梠を入れてきた。前掛かり、数的不利、走力のある選手と三拍子揃ったところのカウンターをもはやガンバは止める事ができなかった。3点目は致し方ない失点だった。

ガンバは負けた。ただ、橋本を責める気にはなれない。彼はここまでガンバの黒子として素晴らしいパフォーマンスを継続してきた。その橋本で負けてしまったのだったら、これはもう仕方がない。優勝は限りなく厳しくなってしまったが、そういう心境でだった。

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大宮アルディージャ vs FC東京

目標のないクラブ同士のゲームはこうまでダレるものか、といった内容で。

開始早々にFC東京がセットプレーから得点して、その後は見所のない前半。負けている大宮がいっかな攻めに出ない、というよりも出られない。大宮はフラットなラインを敷く4-4-2のチームで、主に中盤のラインとDFラインとの間での守備が生命線となるのだが大宮の守備的ハーフがどうにも安定感を欠き、そのエリアでボールを奪えない。また、奪った後はたいてい藤本に預けるのだが、その藤本がキープできず、動き出しのタメを作れないままボールを再奪取されてまたも守備に追われる。前半の残り10分ほどになってようやく最終ラインと守備的ハーフのあたりに安定感が出てきて、要するにFC東京の攻めは大宮の攻撃的ハーフが上がった裏のスペースを使ってサイドからの崩しとクロスが中心になるのだが、こういう攻めだとトニーニョと土屋のいる大宮は苦にせず守れる。ただ、戦術的なところを滔々と述べても、両チームに蔓延する戦意の低さは補いようもないわけで、結局のところその「勝利への欲求」の低さがプレーのヌルさにつながり、そしてゲームをダレさせる。友人と見ていなければ間違いなく眠気に負けている前半だった。

後半に入ると大宮が変わる。前半の停滞サッカーと打って変わって積極的なプレーを仕掛け始める。立役者は守備的ハーフで交代出場した斉藤。彼がDFラインの前で強固な防衛拠点を作ると、周りの選手も信頼してか能動的になる。大宮が攻め、FCが守り、ボールを奪うとカウンターを仕掛ける。なかなか面白いゲームになってきた。ただ、どちらも欲がないといえばいいのか、大宮の久永はフリーの場面でパスを選択し、FCの馬場は打てるところでボールをこねる。大宮の久永から橋本への交代はどうだったか。運動量も申し分なし、いいクロスも上げていた久永を敢えて外す必要があったかどうか。結局、森田を投入したのだからこのあたりにはチグハグさを感じた。森田の投入で大宮はパワープレーに出る。これに対してFCは増島を入れてマンマークに付かせる。しかし、そのマッチアップのファーストプレーでマークを外すとは。なのにゴールを決められないとは。結局、このあたりCKからの絶好のチャンスを立て続けに外したことで大宮から運が逃げていった。

開始1分に上げたゴールをFCが守りきって勝利。大宮の独り相撲のようなゲームだった。

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FC東京 vs ガンバ大阪

いやはや、あんな負け方をするとは。遠藤を失ったことで、ガンバからなくなったものはゲームコントロール能力かもしれない。

播戸から前田への交代

釣りだされたシジクレイが1対1で完全に抜かれて、今野の1点目

ノリカル(石川じゃなかったゴメン)のスーパーミドル

前半から続くガンバ一辺倒の流れがこの順でFC東京側に傾き、増幅されていくわけだけど、その前にひとつ伏線があって、それは後半の早い時間に決定的なシュートを何本も放ったガンバが得点を奪えなかったことだ。その立役者は土肥。いやあ、あらためて確認したけど土肥は上手いわ。ちょっとしたミドルならパンチングひとつで味方へパスしてしまうし、状況が悪ければタッチラインを割ってしまってもいいから大きくクリア。状況判断に優れ、それを実行する能力も備わっている。正直、見ているこちらは舌を巻いた。ガンバは攻めてもシュートを打ってしまうとセカンドボールを拾えない状況にあった。だから波状攻撃を仕掛けられない。同時にFC東京側はひと息つける。それが徐々に攻撃の歯車を狂わせていき、フリーのマグノにボールが渡らず、マグノが大きく悔しがったり、そのせいか今度はボールを持つと個人で打開しようとしたり。ガンバの攻撃のリズムが崩れていき、そして有り得ない播戸の交代から、スペースへの出し所も失ってFC東京の流れに繋がっていった。そういう意味で、このゲームの影の立役者は土肥だった。

そんなわけで、ガンバとしては自滅してしまった感が強い。レッズが川崎と引き分けた後の、このゲームに勝っていれば勝ち点差2にまで詰め寄れたし、自力優勝の可能性も復活してレッズにプレッシャーも掛けられたのに、この期に及んで自滅なのだから話にならない。ガンバファンの心理としては可能性は残されているから諦めないが、客観的にはレッズの優勝が9割方決まったといってよいと思う。

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ジュビロ磐田 vs ガンバ大阪

敗戦。試合終了後、ゴール裏はブーイングをすればいいのか拍手をすればいいのか分からない、戸惑った状態だった。私はどちらもしなかった。選手は頑張った。右サイドバックで先発した前田が、前節と同じく敵に狙われてまるっきり精彩を欠いて前半のうちに2失点。しかし後半に入ってからの奮闘と西野監督の的確な采配によって後半44分に至って、いちどは追いつく。それでもロスタイム、優勝を考えるとひとつも負けられないが故に攻めに出てカウンターで失点してしまったのは、ガンバにサッカー文化が根付いていないからか。負けてはダメだが、引き分けなら直接対決でレッズを叩くことで自力優勝のチャンスもあったのだが・・・。ただ、私自身もそのとき確かに攻めを支持していた。攻めをサポートすべくコールしていた。しかし、その判断は誤りだったと認めざるを得ない。サポも含めてリーグ戦を理解していなければならないことを痛感せざるを得ない敗戦だった。

敗戦の原因についてはもうひとつ。甲府戦でもダメダメだった前田を先発させたことだ。彼が右サイドバックに入っていた前半はそこを徹底的に狙われた。1点目はよく覚えていないが、右サイドからのクロスを起点に失点。2点目はこれは完全に破られ、やはりクロスを上げられた展開から失点。もうひとつ、ぎりぎり枠を外れたがやはり右サイドでぶっちぎられてフリーのシュートを打たれる場面もあった。こうなった責任はやはり、適任でない選手を先発させてしまった監督にある。ましてや前節と同じ展開でやられたとなればなおさら。

そんなわけでチームにブーイングも拍手もできなかった。優勝を狙うにはあまりにも痛すぎる、要らない敗戦だった。

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上位対決

テレビ観戦。

いやあ、レッズは強い。基本性能の高い選手達があれほど実直にサッカーをやると自然に結果がついてくる。エンゲルスとブッフバルト、ドイツ人らしいチーム作りだ。対する清水は、前半はともかく後半になるとちょっとした事で主導権を奪えた。それはラインの高さ。清水はラインを低く保ちながら攻勢に出た。それによってレッズに対して劣っている部分、つまりプレーの精度や判断スピードなどに時間的余裕を得ることができた。また、持ち味の一つである運動量を生かすこともできた。ただ、主導権を握ったくらいではレッズの守備ブロックはびくともせず、結局ほとんどチャンスを作れないままレッズに敗れることとなった。藤本、兵働がいればもっと違っていたかもしれなかったが。

ガンバは完勝。川崎はこのところのタイトな日程でメンタル面での若さが出た。関塚監督の選手起用もそうだし、負けを審判の所為にするコメントもそう。そして今日はマギヌンの一発退場。この退場でガンバが完全に主導権を握り、点を挙げていった。ただ、ガンバにも不満点はある。このゲームならただ勝つだけでなく、川崎の心を完全に折り、優勝争いに二度と顔を出させないようにできたと思う。その意味であと2点ほしかった。

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大分トリニータ vs ガンバ大阪

大分に圧倒的にポゼッションされ、後半などはベタ引きとなるゲームだったが、それでも守備が破綻することなく完封で逃げ切った。大分の攻めは、正直なところ前半の方が怖かったように感じた。ガンバが手を焼いたのは内村の二列目からの飛び出し。ハンドで救われた幻のゴールの他にも惜しいシュートがあったりして「今のは誰だ」と確認すれば内村というくらい内村はよかった。しかしシャムスカ監督は前半だけで彼を下げて、梅崎を投入してくれたからガンバ的には助かった。
ガンバの得点は播戸の2点。前半2分の幸先いい先制点と、前半終了間際のルーレットからのループ。2点目は美しかった。ちなみにどちらも二川との絡み。この二人が絶好調。マグノは、相手が大分だからなのかシュート一本も打てずじまい。シャムスカ曰く「彼は大分を愛しすぎている」とのこと。試合前、試合後に大分のロッカールームへ行ったらしいし、気持ちは複雑だ。まあ、勝てたので不問にできてよかった。

ところでガンバはどうやら攻めさせていたらしい。カウンターが得意な相手にはボールを持たせて、逆にカウンターを仕掛ける。昨年に比べて作戦の幅と遂行力が広がっている。非常に頼もしい。

アウェーの洗礼はゲーム前のボールボーイ紹介。敬老の日だかなんだか知らないが、ボールボーイの男子校生に杖を持たせて「YMCA」を踊らせるとは。スカッと笑って、キリキリ高まっていた集中力が一気にほどけてしまったよ。

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ダービー三昧

いずれもテレビ観戦。

神奈川ダービーは横浜が前半25分くらいまでに点を取れなかったのがゲームの勝敗を分けた。その時間帯くらいまでの横浜は個人の技量を生かしたポゼッションとサイドを絡めた攻撃が機能しており、さすがマリノスと唸らせるだけのサッカーをしていた。しかし、そこで点を取れなかったことで前半の終わりくらいには互角の状態に持ち込まれ、そして後半の立ち上がりに失点すると、盛り返せないまま負けてしまった。おそらく、今年の横浜の弱さはこのあたり、失点後に反発できないところにあるのではないか。川崎は、川崎だった。

大阪ダービーはセレッソが酷すぎた。前線からの守備がなく、ガンバのDF陣に余裕でボールを回され、捌かれる。ガンバほどのチームになるとボランチにまともにボールが入った時点で中盤の主導権を握れてしまうから、セレッソとしてはまずDFラインのパス回しから制限しなければゲームにならないのだが、みすみすやらせ、そして中盤守備も後手後手に廻ってしまう。逆にボールを持ったときにはガンバの守備陣に絡まれ、ミスを連発する。これならいずれ点が入るだろうと高をくくれたゲームだった。唯一怖かったのが名波だったが、これについては低い位置でプレーさせることによってほぼ完全に無効化できた。それにしても解説の早野さんもストレートすぎる。セレッソのミスパスに「うわぁ」やら「いやぁ、雑ですねえ」。ま、解説のこの感想が全てを表しているのではないか。二川から播戸のパスは美しかったなあ。

さいたまダービーは、これもいずれは浦和が点を取れるだろうと踏んだゲーム。大宮はフラットラインの4バックで守りながらピッチ全体をケアできていない感じ。逆サイドに振られては崩されかけてたから、そのパターンでやられると思っていたらロングパス一本にボランチの酒井が走りこんでシュートのこぼれ球をワシントンが押し込む。これで決まりかと思っていたが、後半は大宮がしつこくしつこく粘る。ただ、攻撃に迫力がない。サイドを崩しきりたいところでアーリークロスをいれ、時間を掛けたいところで簡単にシュートを打ち、交代もバランスを崩してまで1点を取りにいくものでもない。自信のなさが全てを煮え切らなくさせていた。こうなったらゲームを終わらせるのはレッズの十八番。おあつらえ向きに永井が最後の最後に決めてレッズの勝利。順当勝だった。

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大宮アルディージャ vs ガンバ大阪

ゲーム全体を通してガンバがペースを握り続けた。
理由は単純で、大宮が攻守にわたって中途半端なチームになっていたから。昨年の大宮はしっかり守ってカウンターを徹底していたチームだったが、同時にそれだけでは一定以上に進めないことも分かったのだと思う。そこで、今季はヴェルディから両小林を獲得するなどポゼッションでも戦える選手を揃えた。その上で、チーム全体で局面に対する共通理解を持ち、その共通理解をベースにカウンターとポゼッションとを使い分けられれば強力なチームになったのだろうけれど、現時点ではそこまで成熟しておらず結果としてチームが中途半端になっている。Jでこの道第一人者の鹿島へはまだ遠い。唯一、本気で怖かったのはいわゆるサクドリ(桜井のドリブル)爆発の時。中央から何人抜かれるかとひやひやしたものだ。やはり昨季のカウンターベースの攻撃に迫力がある。

ゲームとしては終始アルディージャの中途半端さが目立つ感じで、だから先制後にマグノ・アウベスがシュートミスを繰り返すも、やられる焦燥感はなかった。で、ゲーム終了間際ロスタイムに播戸がカウンターから幕引きの2点目を決めてガンバの勝ちが確定。はっきりと言ってしまえば、割り切ってカウンターを徹底していた昨シーズンの大宮の方が強かった、というゲーム。

ガンバ的には出場停止の加地に代わって右サイドに入った寺田が本来は攻撃的MFの選手にもかかわらず身体を張りながらいい守備をしていて、これは今後を考えても好感だった。大宮にひとこと申し上げるとするなら、寺田と前田という守備を得意としないガンバの両サイドを相手に抉れないようじゃダメだ、ということ。

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川崎フロンターレ vs ガンバ大阪

試合開始に間に合わなかった…

それはともかく。最強の矛vs最強の剣の戦い。矛はフロンターレ。剣はガンバ。得物の長短がそのチームのイメージと思ってもらっていい。フロンターレはジュニーニョのスピードを生かしたい。ガンバはショートパスを主体に攻撃を組み立てる。ただ、このゲームにフェルナンジーニョはいない。このことから最強の剣の攻撃力は下がるだろうな、と予想していた。

そしてこの予想が的中することになる。フェルナンジーニョを欠いた攻撃陣はどこかで得点への貪欲さが薄れてしまっていた。前半の横綱相撲と称されるサッカーは、しかしガンバのサッカーではない。守備に難のあるチームなのだから安定したサッカーよりも、リードを広げるべく攻撃に掛かるべきだった。ロスタイムのCKを蹴らずに終わらせるなんて、攻撃を特徴とするチームにしては消極的過ぎやしないか。おそらくフェルナンジーニョがいればもっと突っかけただろうし、シュートの数も増えたに違いない。

そのツケを支払う羽目になったのが後半だ。追いつかれ逆転されてやっと火が点いた。しかし今度は攻撃の組立て面でフェルナンジーニョの不在が響くことになる。パス、パスとボールを動かし人も動きながら敵陣に穴を作り、そこを狙うのがガンバのスタイルだが、最後の最後でカバーリングされてしまうことはよくある。そういったパスだけでは崩しきれない展開の中ではフェルナンジーニョのボールキープが強烈なアクセントとなって突破口を開くが、このゲームにはそれがなかった。

とはいえ、全く駄目だったわけでもない。何度かはフロンターレ陣を崩しきっている。その中で一度は追いつけたものの、1対1での対応に難のある部分をドリブルで狙われて再度突き放されると再び同点に持ち込むことはできなかった。剣は折れず、されど鎧を突き破られたという感じだろうか。そもそも鎧なんて身に纏っていないという意見もあろうが。

結局のところ西野監督のコメントに同意なのだが「積極性を欠いた」の一言に尽きる。それは多分、フェルナンジーニョの不在が大きいのだと思う。

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週末J

テレビ観戦。

フロンターレvsレッズは、リードを得たうえで退場者が出たことでレッズの方向性が定まり、そのまま逃げ切った格好のゲーム。それにしても60分間耐え抜いたのは尋常じゃないし、その為の采配も的確だった。早々に長谷部→内舘の交代で中盤守備を固めたかと思うと、マルコン封じにその内舘を右に回して、なんと相馬を守備的MFに据える采配。これは飛車を真ん中に置くようなもので相馬の俊足で川崎ゴールを睨みつつ、守備もさせる攻防一体の一手。おまけに川崎の攻撃の起点までも封鎖する一手三得の妙手。この采配には感心した。かといって防戦一方となるわけでもなく、疲れの見えた田中達也に代えて永井を投入するとファーストタッチでシュートを決める。川崎のチャンスはポストを叩いた松下のシュートだったが、あのあたりの運のなさがこのゲームを象徴していたように思う。一人少ないレッズが、Jナンバーワンの攻撃力を誇る川崎に決定的なチャンスをほとんど作らせないパーフェクトゲームだった。横綱相撲だね。

サンガvsエスパルスはサンガが大きな流れを掴みながら修正をしていき勝利した感じ。サンガの中盤ディフェンスがよく機能してインターセプトからの攻撃を組み立てる。が、前半は奪ったボールをミスから奪い返されたり、フリーのシュートを決められなかったりと、下位に低迷するチームらしいサッカーで、逆にエスパルスがその隙に付け込んでチャンスを作るがこちらも得点できない。サンガの手島と児玉のCBコンビが思いのほか安定しており、特に手島のカバーリングが幾度となくピンチを救ったのだ。後半。サンガは右オフェンシブの加藤を徹底して使う形でチャンスを作り始めると、先制の得点シーンでは右→左→右のサイドチェンジからクロス→ファーで真ん中に折り返し→アンドレのシュート、と左右に揺さぶってマークをずらしてゴールの実に理に適った展開。対する清水は先制されて目が覚めたか、兵働のミドルシュートからのこぼれ球を押し込んでいったんは同点に持ち込むも、今度はサンガにPKを与えてしまう。このPKは西部が阻止したが、これが前半から続く大きな流れという奴なのだろう、阻止したPKからのCKをパウリーニョに決められて勝敗が明らかになった。序盤からのサンガの積極性が流れを引き寄せた形のゲームだった。エスパルスとしてはサンガが不安定なうちに得点を奪いたかったところだ。

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JEF千葉 vs ガンバ大阪

西野監督のコメントにもあるとおり、紙一重の勝利。

両チームとも試合感が欠如しているのか、守備陣は人につけないしスペースもケアできない。けれども攻撃陣にしても同じで、シュートを枠外かキーパー正面へ飛ばしてしまう。

肝を冷やし、安堵に胸をなでおろし、落胆のため息をつく。こんなのの繰り返しの中で先制したのはJEF。クルプニのスルーパスからハース。オフサイドじゃないかと思ったがオンサイド。ラインを完璧に破られてしまった。そのうえガンバには間の悪いことにシジクレイが負傷退場。代わって播戸が入って4バックになったのだが、不幸中の幸い、これが奏功して劣勢だったゲームを互角の戦いに持ち込んだ。

中山の同点ゴールから播戸の逆転ゴールまでは互角の争い。両監督とも攻撃の選手をどんどん入れてくるが、アマル・オシム監督の方が手が遅く、どちらかといえば選手交代で主導権を握れたのはガンバ側だった。かつての吉原のごとくオフサイドに引っ掛かっていた播戸が上手く抜け出して決めて、これでガンバに落ち着きが出た。

見ていて感じたのは、ミドルシュートの意識の低さ。ペナルティーエリアの外からだとコースが開いていてもなかなか打とうとしない。精度の問題もキック力の問題もあるのだろうが、W杯を見ていてもわかるように世界レベルではエリア外からもどんどん打ってくる。このあたりの意識と技術を身につけなければJリーグもスケールアップしていかない。

あと、やはりJの選手たちは守備が下手だ。前々から思っていたが審判がすぐにファールを取るのは、彼らの稚拙さだけが原因ではない。カンナバーロなどはどんなに激しく当たっても必ずボールにいっている。だから笛を吹かれない。Jの選手たちはボールに触れもしないから吹かれてしまう。激しい当たりを認めろということではなく、激しいプレーをしろということだ。これも意識と技術の問題なのかな。

ところで、このゲームのワーストプレイヤーは宮本。疲れているのか、人への対応は遅れるし、スペースのケアもできていなかった。3バックのときはそれが顕著で何度もスペースを攻略されていた。ドイツに忘れ物でもしてきたのかな。復活を祈る。

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